春の高校バレー県予選特集 男子(4)大分南 優勝に向けて死角なし 【大分県】
大分南はここ数年、大分工業と覇権を争っている。県高校総体では優勝候補筆頭と目される中、粘る大分工業にフルセットの末敗れ、涙を飲んだ。しかし、第2代表として出場した全国高校総体では予選グループを快勝。決勝トーナメントでは初戦敗退となったものの、全国大会で確かな爪痕を残した。柿原茂徳監督は「予選グループを突破したことで一つの目標は達成した。全国の強豪校に勝つためには全てをレベルアップする必要がある」と話し、春の高校バレーに照準を合わせた練習に取り組んでいる。
チームの軸となるのはキャプテンでセッターの渡辺豊志、エースの水田凰雅、攻守で活躍するミドルブロッカーの上野樹希ら3年生。1、2年生に実力者が多いのも強みだ。次代のエースと目されている宮永晃宏(2年)に、急激に力をつけた井出平夏和(同)、全国中学選抜大会で活躍した嵯峨史都(1年)など一人一人が試合ごとに着実な成長を遂げ、磐石の体制を整えている。
「勝つために練習をしてきた」と語った渡辺豊志
チームの状態は上向きだ。県内屈指の高さ、攻撃力を誇っている。柿原監督が「県高校総体で大分工業に負け、どうするべきかを考えたプレーができるようになった。ボールを落とさなくなった」と話すように守備面も強化されている。安定した3年生に支えられた1、2年生がメキメキ力を伸ばし、ポジションごとの選手層も厚い。全てがかっちりとはまり、優勝に向けて死角はない。
県高校総体の敗戦により、勝利への執着も強くなった。特に高校生活最後の戦いに臨む3年生の思いは強い。渡辺は「県高校総体で見つかった課題に向き合い、勝つために練習を重ねてきた。みんな能力が高く、強い」。水田は「自分たちの目標は全国ベスト8。県予選で負ける訳にはいかない」とまっすぐに優勝、その先にある全国の舞台を見据えている。
これまでやってきたことに間違いはない。そんな確かな自信を胸に仲間と共に頂点へ駆け上がる覚悟だ。
連覇を目指す大分南のメンバー
(甲斐理恵)