生成AIの使い方 初心者はおしゃべりでハードルを下げてみよう【プロのゆる生成AI活用術】
同僚・友人が仕事やプライベートでChatGPTやGeminiなどの「生成AI」を活用している姿を見て「さすがに自分も使った方がいいのかな……でもどう使ったらいいんだろう」と戸惑っていませんか。
本シリーズではIT企業で生成AI推進を担当しているえこちこさんが、「生成AIに興味はあるものの何をどう使えばいいか分からない」「使い始めのハードルが高い」と感じている人に向け、活用法をやさしく解説します。
第1回のテーマは「まずは生成AIに話し相手になってもらおう」です。
はじめまして! 某IT企業で生成AI推進を担当し、日々さまざまな生成AIサービスを研究しているえこちこと申します。
「ねぇ、生成AI(ChatGPT)って使ってる?」
みなさん、ここ数カ月の雑談の中でそんな話題が出たこと、きっと一度はあるのではないでしょうか。
「使ったことがなくてよく分からない」「ちょっと使ってみたけど、なんかしっくりこない」
でも「興味はある」という方も大丈夫!最初の一歩は、“ちょっとおしゃべりしてみる”だけでいいんです。
どの生成AIを使えばいい?
💡POINT
•どの生成AIを使おうか悩んだら「デザインが好み」くらい気軽に選んでOK
•初心者におすすめなのはやっぱり「ChatGPT」
•しっかり調べごとをしたいなら「Gemini」も◎
「生成AIとどんなことをおしゃべりのするのか」の前に、まずは「生成AIってどれを使えばいいの?」という疑問にお答えして、よく聞く3つのサービスを紹介しますね。
《画像:価格や機能は変更の可能性があります。ご注意を》
以前は機能のバラつきがあって用途に応じてツールを使い分けることもあったのですが、今はどれもかなり高性能。「このデザインが好み」くらいの感覚で、気軽に“相棒”を選んでしまってOKかなと思います。
中でも日常会話や文章の要約などが得意な「ChatGPT」は、初心者さんにとてもおすすめ。
無料のスマホアプリがあるので、まずはDLして、アカウントを作るところから始めてみましょう!すぐに始められますよ。ちなみにこの表をものの1分で作ってくれたのもChatGPT。何度やっても「すごっ!仕事でき過ぎ」と思ってしまいます。
私がChatGPT以外でよく使っているのは、Googleの生成AI「Gemini」。
「Deep Research」機能が便利で、ちょっとした疑問を投げかけると、関連する数十〜数百のサイトを調べて“読みやすく比較的信頼性が高いレポート”をまとめてくれます。
最近だと「あのファミレスのネコ型ロボットってなんでネコなんだろう?」とか「VTuberや初音ミクってなんで日本ではやったん?」など、雑学的な疑問をリサーチしてもらい、読み物としてレポートを楽しんでいます。
ほか、Claudeは長文理解に優れていて、優しい受け答えをしてくれる点が特徴です。
ChatGPTはじめ生成AIが「話し相手」として最適な理由
💡POINT
•生成AIの使い方に迷ったらまずは「話し相手」になってもらおう
•「相手の都合」を気にすることなく、いつでもなんでも話せる
•具体的な質問には適切な回答が、ざっくりした質問には幅広い解決策が提示される
ということで、生成AI初心者におすすめな「ChatGPT」のスマホアプリを起動してみます。
《画像:デザインはとてもシンプル》
「質問してみましょう」と言われても……正直、何を書き込んでいいか困りませんか?
私も最初は「AIに聞きたいことなんて、特にないしな〜」と思っていました。
そんな人におすすめなのが、まずは「話し相手」として使ってみること。
私が、話し相手として生成AIを勧める理由は以下の通りです。
•肯定的に話を聞いてくれる
•相手の都合や時間を気にする必要がない
•明確な答えを求めていない投げかけも、嫌がらず傾聴してくれる
前提として生成AIは、質問が具体的であればあるほど適切な答えを返してくれることが多いです。
一方で、「最近なんだか気持ちが晴れないんだよね」といったざっくりした話にも付き合ってくれ、提示してくれる解決策で視野が広がることも。
《画像:やさしい》
いいたいことがまとまってなくても、誤字脱字があっても、思っていることをそのまま吐き出して大丈夫。なんせ相手は「AI」ですから。
話の流れが気に入らなかったり、別の会話を始めたかったら新しいチャットルームを開いて仕切り直せばいいのもいいところ。誰にも気を使わずに、「さっきの話、なかったことにして!」ができるのは、ありがたいものです。
私は、夫にちょっとイラっとしたときのクールダウンに使ったりも……。
心地よい話し相手になってもらう「ちょっとしたコツ」
💡POINT
•話し方が気に入らない……場合は「キャラ設定」をしよう
•音声入力&読み上げが得意で、音声も変更できる
•家事をしながらの雑談相手にもぴったり
生成AIと話していくうちに「なんだかしゃべり方が気にいらない……」と感じる方がいると思います。実は私もそうでした。
生成AIは「それはいいアイデアですね!素晴らしいです!」のようにやたらと褒めてくるんですが、それがうっとなることも。
そんな場合におすすめなのが「話し方」を指定すること!
例えば「20代の関西出身男性っぽく返事して〜」と最初に伝えると、すぐに「おっけー、ほな関西弁でしゃべるな」と返してくれます。
一度キャラ設定をすれば、そのチャット内では同じ口調のままで続けてくれるので、だいぶ親しみが湧きます。
《画像:クールダウンにぴったり》
さらに、ChatGPTは音声入力&読み上げも得意。設定画面では好みの声を選ぶことができ、音声でのおしゃべりも楽しめます。
おすすめは、洗濯物を畳むなど家事をしながら雑談すること。最初は戸惑うかもしれませんが、数回で慣れますよ。
ぜひ、自分にとって心地いい距離感を見つけてみてくださいね。
📱 📱 📱
生成AIとのおしゃべり、ちょっと試してみたくなりましたか?
たまにトンチンカンなことを言い出すので要注意ですが(「ハルシネーション」と言います)、それすらも「進化の途中を一緒に見てる」感じがして、なんだか面白いんです。
次回は「生成AIを仕事で生かすコツ」をご紹介します!
編集:はてな編集部
著者:えこちこ
東京都在住。IT企業勤務18年目。様々なWebサービスのPMや編集を経て、現在は生成AIを使ったプロダクトを担当。11歳と2歳の男児の母。
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