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宮藤官九郎さんがいろんな職業の愚痴を聞く番組。
11月15日の放送は、俳優の愚痴！

今回は、「かたGりはいり」さんが来てくれました！
かたGりはいりさんプロフィール
・1985年「Fぞろいの林檎たちⅡ」でテレビドラマ、その次の年、「コミック雑誌なんかいらなE!」で映画デビュー。
・これまで「Aまちゃん」や舞台など、僕の作品にもたくさん出演していただいています。

かた：宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、最近、映画や舞台を見ても、すぐ忘れてしまうんです。

宮藤：昔のも？

かた：そうじゃないですか？っていうか、私よく伊勢さんにも愚痴ってるんですけど、見ても見ても忘れちゃうんですよ。

宮藤：だから、意外と本当にそうなんだなって前から言ってますけど、バケツの理論で、バケツの底の方に入った水はこぼれないんですよ。だけど、後から入れた水は、バケツの上の方にあるから溢れる。だから、今からどんなに映画見ても忘れていくんです笑

伊勢：子供の頃に見たものとかは、はっきり覚え出るっていうことですよね？

かた：でもまあ、全部覚えてるかって言われたら・・・そうですね、そんなではない。

宮藤：10代の時に見た作品とかはね。

かた：だからもうしょうがないのこれは。

伊勢：でも、あの小森のおばちゃまみたいな人たちとか、淀川長治先生とかどうしてたの？

かた：だから私それを考えて、淀川長治先生みたいになりたいと思って。だって何十年前のビデオも無いようなものも、事細かに語るわけじゃない。だから私終わったら、全部淀川長治をやってみればいいんだと思って。1回やってみたことあるの。終わってから全部今見た映画を解説。

2人：ええ！？

かた：やろうとしたの！それで、これからやっていけば覚えるに違いないと思って。「このときあの女がのぞいた！」「ああ、男が寄ってくる寄ってくる！チュウ！」みたいなさ。なんかわかんないけどさ、なんかそういうのをやったら良いかなと思ったら、ちょっと面倒くさくてやらないね。

宮藤：「トム・クルーズが今、高く飛びましたね！」とか。

かた：「ほっぺたがプルプルしてる！プルプルしてる！」みたいな。なんか、そういうのを言ったらいいかなと思ったんです。

宮藤：「家で長尺の動画が見られない」ってこれは？

かた：これはコロナ禍で気づいたんですけど。映画館開いてないから、家にプロジェクターとかを仕込んだんですよ。一生懸命もう開いてる家電店に行って。「さあ見るか！」と思ったら、全然見ないんだよね。

宮藤：俺もなんだよな。俺もプロジェクター買って壁に打って、スピーカーも買ってシステムを整えて、DVDも見れるし、スマホで飛ばして全部見れるようにしたんですよ。だけど、始まると違うこと始めるんですよ。なんか知らないけど。

かた：そうなんだよ！

伊勢：ちっちゃいので見ちゃうの？

宮藤：ちっちゃいので見ちゃったりとか、その映画に出てる人のことをWikipediaで調べて見れないんですよ。

かた：それそれ！この人誰だっけ？とか！

宮藤：ずっとパソコンしか見てないんですよ！何やってんだ！？そうか、映画館行ってやっぱり拘束されて、パソコンとかスマホ見ちゃ駄目って言われてる中で見なきゃ駄目なんだ。

かた：そうなんです。映画館ってなんかもう、そのスペックの問題ばっかり言われるじゃない？画が大きいとか音が良いとか。そうじゃなくて、この「マルチタスクをやめる」という選択をする場所っていうかさ。っていうことを、ジェームスキャメロンが言ってるので知った。

宮藤：ジェームスキャメロンに言われちゃしょうがないね。「プロジェクター買ってもしょうがねえ！」ってことでしょ？

一同：笑笑

(TBSラジオ『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』より抜粋)