ビューティ関連12銘柄の2025年3月期の第1四半期は軒並み最終赤字で進捗率は大幅な遅れ
2025年3月期決算のビューティ関連12銘柄を対象に、第1四半期(4〜6月期)の進捗率を調べた。進捗率は、第1四半期の最終利益の実績値を通期業績の予想値で割り出しており、当期純利益の計画に対して各四半期ごとにどの程度の進捗かがわかる。
単純に考えると、計画通りであれば第1四半期での進捗率は25%前後になっているはずであり、その差異をベースにランキングをまとめているが、12銘柄のうち9銘柄が第1四半期は最終赤字に陥っており、黒字を達成したのはわずか3銘柄のみであった。
各社の進捗率が大幅な遅れのなか、進捗率ランキングのトップは、マンダムだった。マンダムの2025年3月期の第1四半期決算は、売上高は192億6500万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は6億9600万円(同32.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億6600万円(同26.8%減)だった。通期の最終利益は9億1000万円を見込んでおり、進捗率は73.2%だった。
ランキング第2位はファンケルだった。売上高は260億4200万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は26億2100万円(同18.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は16億7300万円(同23.6%減)だった。通期の最終利益は100億円を見込んでおり、進捗率は16.7%だった。
ランキング第3位はアジュバンホールディングスで、売上高は10億6200万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は100万円(前年は2300万円の赤字)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1300万円(前年は4300万円の赤字)だった。通期の最終利益は7900万円を見込んでおり、進捗率は16.5%だった。
上記3社以外の第1四半期は軒並み最終赤字だった。美容業界は、特に美容サロン経営の二極化が進んでいる。多くの美容サロンは来店客数の減少や客単価の伸び悩みといった厳しい状況が続いており、美容サロン向けの化粧品を手掛ける企業の業績にも影響が出ている。