淡路島女神めぐり御朱印① 洲本市・由良湊神社で「浄化と再生の女神」の御朱印を拝受 洲本市
淡路島にある3つの神社を巡り、各神社がお祀りする女神さまの御朱印をお受けする「淡路島女神めぐり御朱印」が、この春からスタートしました。
洲本市由良の由良湊神社、洲本市本町の厳島神社、南あわじ市沼島の沼島八幡神社の女性神職3人が考案した御朱印。全部集めると最後の神社で台紙がもらえ、これに御朱印を並べると淡路島の風景を背景にしたひとつの絵が完成します。
「これはぜひともコンプリートしたい!」と意気込んだ記者は、まず由良湊神社を訪問しました。
洲本市街地から南あわじ市灘地区を結ぶ県道76号線をたどり、由良の町へ入ります。ここは古い歴史を持つ漁師町。大阪湾と紀淡海峡を望む海に沿って細長く延びる町の傍には、「淡路橋立」と呼ばれる無人島・成ヶ島が浮かびます。この町には、市街地の城下町とは異なる文化や方言が今も静かに息づいています。
漁港のひとつに設置された看板では、由良出身の人気漫画家・藤堂裕先生がこの町を舞台に描いた作品「由良COLORS」の登場人物たちが歓迎してくれます。
由良湊神社は、平安時代に編纂された『延喜式神名帳』にも記載された由緒正しき式内社。由良水門の守護神として古来から祀られ、長きに渡って漁業の安全と地域繁栄にその御神威を発揮して来ました。
同神社の御朱印に描かれた女神さまは、「速秋津比売神(ハヤアキツヒメノカミ)」さま。河口や水辺を司り、罪や穢れを祓う『浄化と再生の女神』と伝えられます。
本企画の発起人でもある、同神社宮司の宮川新子さんは「自然豊かで歴史・文化・観光地に恵まれた淡路島には、たくさんの神社があります。多くの人に神社めぐりを楽しみながらご参拝頂きたく提案しました」と話します。
考案に当たっては他の二社の女性神職と話し合いを重ね、多くの人に親しみがある御朱印を作ることに決めたそう。完成した三社の御朱印は、穏やかな笑みを浮かべた各神社の女神さまが柔らかいタッチで描かれ、その可愛いお姿にホッと気持が安らぎます。
無事に1枚目の御朱印を拝受しました。すべての悪しきものを浄化し洗い流す速秋津比売神さまは、同神社の御朱印帳の表紙にも、その美しいお姿が描かれています。
由良湊神社では、年間を通して季節の行事も盛ん。毎年7月の最終日曜日に開催される「夏越祭」は別名「水かけ祭」とも呼ばれる豪快なお祭りです。また2月に行われる「春季例大祭」は「ねり子まつり」として知られ、3歳になった幼児の氏子入りを奉告し無事成育を祈願する同神社独特のお祭りです。
さらに最近では、毎月第1日曜日に授与される美しい「月替わり御朱印」や、5月の連休シーズン限定の「アンブレラスカイ」など新たな催しを行い、地域の活性化に大きく貢献しています。
由良湊神社を後にした記者は、現地の観光スポットのひとつである生石公園まで足を延ばしました。ここからは由良の町と成ヶ島の風景が見晴らせます。夏霞がかかる町の景色を眺めながら、速秋津比売神さまに誘われたお出かけの余韻をかみしめる記者でした。
ちなみに女神めぐり御朱印は各300枚限定。神社を訪れる際は、必ず事前に電話やSNSのメッセージで予約をしてください。
場所
由良湊神社
(洲本市由良3-5-2)
授与所受付時間
9:00~16:00
※要電話予約
駐車場
5台(要予約)
TEL
0799-27-0562