「後ろ盾を失ったら簡単に倒れてしまった」アサド政権崩壊の要因を解説
12月9日(月) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と、シリアのアサド政権崩壊について意見を交わした。
アサド政権を支援したロシアとイランが弱体化
寺島アナ「シリアの反体制派は8日、首都ダマスカスを制圧しました。アサド政権は崩壊し、半世紀を超えるアサド一家の統治は終止符を打たれました。反体制派は8日朝、シリア国営放送を通して「暴君アサドを倒した」との声明を出しました。シリアでは2011年から内戦が始まり、ロシアやイランの支援を受けたアサド政権が国土の大半を支配下に入れ、事実上の優位を固めました。反体制派は北西部に押し込められ、近年戦闘は沈静化していました。反体制派はアサド政権を支援してきたイスラム教シーア派の民兵組織ヒズボラが、イスラエルとの戦闘で弱体化したタイミングを狙い攻撃を仕掛けました。シリアのアサド政権が崩壊しましたけれども、上念さんいかがですか」
上念「アサド政権は、2011年から2012年に掛けて倒れてもおかしくない状況だったんですけど、それを支援したのがイランとロシアなんですよ。そのロシアがウクライナとの戦争で弱体化し、そしてイランは代理勢力であるヒズボラがイスラエルに徹底的に攻撃されて弱体化し、後ろ盾を失ったらもう簡単に倒れてしまったということです。これ、どこかで見たことありますよね。アフガニスタン政権の崩壊です」
寺島「はい、アフガニスタン…」
上念「アフガニスタンの政権はアメリカが支えてたんですけど、アメリカが撤退を決めたら、もう数週間で崩壊しました。今回のアサド政権の崩壊も、ヒズボラの一連の攻撃が終わってから、実際にはアレッポの占領は12月2日ぐらいですから、本当に1週間も絶たないうちです」