GWはスキルアップに熱中! エンジニアの「話す・読む・書く・伝える」力を高める記事4選【澤円、岩瀬義昌、吉羽龍太郎、ミノ駆動】
ゴールデンウィークは、日々の業務から少し離れ、自己成長のための時間を確保する絶好の機会。普段なかなか時間を取れないスキルアップに取り組むことで、連休明けの業務に新たな視点をもたらしたり、キャリアの可能性を広げたりすることができるだろう。
そこで、エンジニアtypeに掲載された記事の中から、スキルアップに役立つ人気の記事を4本ピックアップして紹介!
コミュニケーション力、読書術、コーディングテクニック、言語化力といった、エンジニアとして活躍し続けるために重要なスキルを磨くヒントが満載だ。
目次
【澤 円】「とっさの会話力」鍛える三つの教え【岩瀬義昌】「読んでも身に付かない」を解消する七つの読書術【吉羽 龍太郎】「脳に収まるコード」の書き方【ミノ駆動】エンジニアのための「言語化力」の鍛え方
【澤 円】「とっさの会話力」鍛える三つの教え
もう「仕事中のとっさの会話」で困りたくないエンジニアへ。コミュニケーションの瞬発力を鍛える三箇条【澤円解説】https://type.jp/et/feature/27247/
こんな人に読んでほしい
●会議などで突然話を振られると固まってしまうエンジニア
●とっさの受け答えや、アドリブでの会話が苦手だと感じているエンジニア
●円滑なコミュニケーションのための、具体的なテクニックを知りたいエンジニア
本記事では、プレゼンの達人として知られる澤円さんが、コミュニケーションの「瞬発力」を鍛えるための具体的な三箇条を解説。
とっさに意見を求められても焦らないための準備、ロールモデルを見つけて話し方を真似ることの重要性、そしてフィードバックを得るための環境づくりについて学ぶことができる。
コミュニケーションの基本である「相手主体」の考え方にも触れており、円滑な対話のためのヒントが得られるはずだ。
澤さん:とっさのコミュニケーションが苦手な人の多くは、自分への期待値が高すぎるんだと思います。「うまく話さなきゃ」という気持ちが先に立ってしまうんですよね。
なので、コミュニケーションの合格ラインを下げるといいでしょう。「相手を怒らせなかった」「最後までちゃんと話を聞けた」など、それくらいでいいんです。その一瞬のコミュニケーションで自分の評価が下がったとしても、それは誤差にすぎません。
それに、「完璧な自分だけ見せる」ことを期待をしているのは、自分だけだったりするものですよ。
株式会社圓窓 代表取締役
澤 円さん(
)
立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、現在に至る。プレゼンテーションに関する講演多数。武蔵野大学専任教員。数多くのベンチャー企業の顧問を務める。 著書:『外資系エリートのシンプルな伝え方』(中経出版)/『伝説マネジャーの 世界No.1プレゼン術』(ダイヤモンド社)/『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」』(プレジデント社)/『「疑う」から始める。これからの時代を生き抜く思考・行動の源泉』(アスコム社)/『「やめる」という選択』(日経BP社) Voicyチャンネル:澤円の深夜の福音ラジオ オンラインサロン:自分コンテンツ化 プロジェクトルーム
【岩瀬義昌】「読んでも身に付かない」を解消する七つの読書術
「本を読んでも身に付かない」はどう解消する? 七つの“読書術”を岩瀬義昌が伝授https://type.jp/et/feature/26375/
こんな人に読んでほしい
●技術書を読んでも「内容がいまいち身に付いていない」と感じるエンジニア
●効率的な学習方法や知識の定着術を知りたいエンジニア
●積読が増えてしまいがちなエンジニア
数多くの技術書の翻訳を手掛ける岩瀬義昌さんが、読んだ本の内容を確実に身に付けるための「七つの読書術」を伝授!
単に読むだけでなく、効果的なメモの取り方、定期的な復習、読む目的の明確化、そして「全てを読まない」勇気など、実践的なテクニックが紹介されている。
記事を通して、インプットの質を高め、学習効果を最大化するための具体的な方法論を知ることができるだろう。
岩瀬さん:一回の読書で、本の内容を全て理解しようとする必要はありません。私は基本的に、初めて読む本はまず高速でざっくりと読み流しています。
高速で読んでいると、完全に理解できないこともあります。ただ本当に自分に役立つ書籍は「こんなことが書いてあったな」と読み返すことが多くある。
最初は読み流したとしても、何度も読むうちに理解できますし、記憶にも定着していくんです。
NTTコミュニケーションズ株式会社
『Generative AI プロジェクト』リードエンジニア | エバンジェリスト
ポッドキャスト『fukabori.fm』運営者
岩瀬義昌さん(@iwashi86)
東京大学大学院修士課程修了後、2009年にNTT東日本に入社。大規模IP電話システムの開発などに従事したのち、内製、アジャイル開発に携わりたいという思いから14年にNTTコミュニケーションズSkyWay開発チームに転籍する。20年には組織改善に尽力すべく、ヒューマンリソース部に異動。22年からは再び開発部に戻り、全社のアジャイル開発・プロダクトマネジメントを支援。現在は、同社のイノベーションセンター テクノロジー部門 担当課長として活躍。『エンジニアのためのドキュメントライティング』(日本能率協会マネジメントセンター)『エレガントパズル エンジニアのマネジメントという難問にあなたはどう立ち向かうのか』(日経BP)など、数多くの技術書の翻訳に携わる。エンジニアに人気のPodcast『fukabori.fm』を運営
【吉羽 龍太郎】「脳に収まるコード」の書き方
エンジニアの善意がコードを複雑にする? “改良したい欲”に駆られる前に知りたい「コーディングの鉄則」とはhttps://type.jp/et/feature/26789/
こんな人に読んでほしい
●自分の書いたコードが読みにくい、複雑だと感じているエンジニア
●チーム開発で、コードの保守性や品質に課題を抱えるエンジニア
●保守性の高いコードを書くための、具体的な指針を知りたいエンジニア
コードはシンプルで無駄の無いことが重要だと分かっていても、ついつい「複雑なコード」を書いてしまう。そんな経験を持つエンジニアは少なくないだろう。
そんなエンジニアあるあるの悩みに対して、アジャイルコーチとして数々の実績を持つ吉羽 龍太郎さんが、人間が理解しやすく、保守性の高いコードを書くための考え方とコーディング規約の重要性を解説する。
記事では、コードは未来の自分や他の開発者のために書くものであるという視点から、長期記憶の限界を意識したコードの分割や、命名規則の工夫など、具体的なプラクティスが提案されている。
吉羽さん:具体的には、「モジュールの中で7個以上のことはやらない」といった制約を掛けることによって、人間が内容を瞬間的に把握できるコードになると提唱されています。
わざわざ全体像を抑えなければ理解できないようなコードは、その構造を長期記憶に一旦移動してから処理する必要があるので、脳に大きな負荷が掛かります。
しかし、常にコードを綺麗な構造に保つことができていれば、読むたびに頭の中に全体像を叩き込むような作業は不要です。作業時間が短くなる上に、見通しがスッキリするので、合理的な判断も下しやすくなるでしょう。
株式会社アトラクタ
Founder兼CTO/アジャイルコーチ
吉羽 龍太郎さん(@ryuzee)
野村総合研究所、Amazon Web Servicesなどを経て現職。アジャイル開発、DevOps、組織開発を中心としたコンサルティングやトレーニングが専門。Scrum Alliance認定スクラムトレーナー。著書に『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』(翔泳社)など、訳書に『ダイナミックリチーミング』『Tidy First?』『プロダクトマネージャーのしごと』『エンジニアリングマネージャーのしごと』『スクラム実践者が知るべき97のこと』『プロダクトマネジメント』『みんなでアジャイル』『レガシーコードからの脱却』『カンバン仕事術』(オライリー・ジャパン)『チームトポロジー』(日本能率協会マネジメントセンター)『ジョイ・インク』(翔泳社)など多数
【ミノ駆動】エンジニアのための「言語化力」の鍛え方
【ミノ駆動流】「思うように伝わらない」を解消する!エンジニアのための言語化力の鍛え方https://type.jp/et/feature/25970/
こんな人に読んでほしい
●技術的な内容を、非エンジニアや他部署の人に説明するのが苦手なエンジニア
●仕様や設計について、関係者との認識エラーが多いと感じているエンジニア
●自分の考えを構造立てて、分かりやすく伝えるスキルを向上させたいエンジニア
技術的な内容を非エンジニアにも分かりやすく説明したり、複雑な仕様について関係者と合意形成を図ったりする場面で、「うまく伝わらない」もどかしさを感じた経験はないだろうか。
本記事は、書籍『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』(技術評論社)の著者・ミノ駆動さんが、エンジニアにとって不可欠な「言語化力」の鍛え方を解説する。
なぜエンジニアに言語化力が必要なのか、そして自身の経験を踏まえながら、目的意識を持った情報整理や抽象化といった、言語化能力を高めるための具体的な思考プロセスとトレーニング方法を学ぶことができる。
ミノ駆動さん:エンジニアの多くは技術に関心があるので、ビジネスの目的を忘れて「How」としての技術にばかり執着してしまうことがあると思います。
私自身もまさにそうでした。相手の反応なんて気にせずに、自分の言いたいことだけを早口で言って「あー気持ちよかった」と(笑)。ずいぶん独りよがりなコミュニケーションをしていたなと思います。
そうならないためには、あらゆるフェーズで目的を意識することが大切です。自分の仕事の目的は何なのか、その先にいる顧客の目的は何なのか、そもそもビジネスの目的は何なのかを意識することによって、うまく説明できるようになるでしょう。
ミノ駆動さん(@MinoDriven)
新卒でNEC の関連会社に入社。その後キヤノンでの10年のエンジニア経験を経て、Web系ITベンチャーの世界へ。クラウドワークス、READYFOR、スタメンを経て5月1日よりDMMにジョイン。著書にITエンジニア本大賞2023・技術書部門大賞『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』(技術評論社)がある
編集/今中康達(編集部)