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【タコ&マダイ】海の幸を味わう!春の明石沖は一度で二度オイシイ!?タコ釣り&タイラバ

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【タコ&マダイ】海の幸を味わう!春の明石沖は一度で二度オイシイ!?タコ釣り&タイラバ

日頃、堤防そのほかのオカッパリをメインに釣りをするなかで、「沖に出ればもっと大物が…、もっとたくさん釣れるのになぁ」なんて思ったことはありませんか? 釣り人として「もっと釣りたい」欲が生まれるのは必然です。とはいえ、船に乗るには道具や釣り方、そもそも船の乗り方さえも分からず、少々ハードルが高いのも事実。そんなモヤモヤを抱えつつ次のステップアップを夢見るアングラーに向けて、経験豊富なHEATライター陣が優しく指南してくれる当「船釣りのはじめ方」企画。
第13回目の今回は、明石で楽しむ「タコ釣り&タイラバ」。一度の釣りで二度オイシイ釣りモノについて、梁瀬さんがそのコツやポイントについてアドバイスしてくれます。

兵庫県明石沖で5月に解禁となったタコ釣りとタイラバの豪華セット便。釣りの醍醐味といえば、やっぱり釣った魚を味わうことですが、この季節、ブランドの明石ダコと明石ダイの両方を釣ることができるとあって、多くの釣り人で賑わいます。そんな、この地方独特の釣りモノについて、一連の流れを解説してくれていますよ。

タコ釣り&タイラバの豪華セットとは?

「明石ダコ」や「明石ダイ」で有名な兵庫県は明石沖では、例年5月のタコ釣り解禁とともに、一度の乗船で2つの釣りモノがねらえる“豪華セット”釣りを楽しむことができます。それぞれにタックルを用意する必要がありますが、ターゲットはどちらもブランドものとあって、その美味しい食味を期待しつつ釣りを楽しむことができるのです。
まずは、双方のタックルから見ていきましょう!

「タコ釣り」はエギとオモリを使ったルアーフィッシング

「タコ釣り」は、タコ釣り専用のエギ(タコエギ)にオモリを付け海底に落としたあと、竿を軽く上下に揺らして、岩場や砂地に潜むタコをねらう釣りです。
派手なルアーを使用し小刻みに震わせるアクションで、興味を持ったタコを誘い出して釣ります。

タコ釣りの仕掛

ちなみに、明石沖ではタコの水産資源確保のため、図のようなルールが定められています。必ず守って釣りを楽しみましょう!

タコ釣りのルール(2025年版)シンプルな仕掛と釣り方でマダイをねらう「タイラバ」

「タイラバ」はヘッドと呼ばれるオモリと擬似餌であるネクタイ、ハリを組み合わせたシンプルなルアーでマダイをねらう釣りです。基本の動作は、着底後に1秒1回転ほどのスピードでリールを巻き、指示ダナまで仕掛を巻き上げるだけ。難しい操作がなく、初心者の方でもすぐに楽しむことができます。

タイラバの仕掛

今回は、明石の特産である「明石ダイ」をこのタイラバでねらってみました。明石海峡の速い潮で育ったマダイは、日本有数の高級マダイ。筋肉質で身が引き締まり絶品なんですよ!

タックルの準備

タコ釣りのタックル

タコエギは35g前後を5~6個と、オモリは40~60号を準備しておけば大丈夫です。メインライン(道糸)はPE1.5~3号、リーダーは8~10号で手持ちのものでいいと思います。リールやロッドはベイトタイプのオフショア用であれば流用可能です。
私は硬めのタックルが好きなので、ジギング用のタックルを使用していますが、問題なく釣ることができていますよ。

タコ釣りタックル図

また、タコが釣れると足元の生け簀に入れるのですが、頻繁に逃げ出してしまいます。タコが逃げるのを防ぐため「洗濯ネット」も忘れないようにしましょう。100円均一ショップに売っているもので十分です。

タイラバのタックル

明石沖のタイラバでは、45~80gのタングステンや鉛のヘッドを使用します。PEは0.6~0.8号、リーダーは2~2.5号を用意しましょう。ネクタイは「カーリータイプ」が有効ですが、ハリとネクタイが絡まないようなシンプルな形状、もしくはセッティングが好ましいですね。

タイラバのタックル図

ちなみに、初心者の方はヘッドやネクタイ、フックがセットになった「フリースライド VSヘッドプラス コンプリートモデル(ハヤブサ)」が、かんたんで便利ですよ!

初心者おすすめのタイラバ仕掛セット

出船までのステップ

今回私は明石の遊漁船「島虎丸」さんにお世話になり、解禁日に釣行してきました。初心者の方にも親切な船長と女将さんが、釣り方から魚の締め方までをサポートしてくれる人気の船です。タイラバ上級者も通う、技術力の高さも魅力ですよ!

奥側赤いテントが「島虎丸」、手前側青いテントが「清和丸」。どちらもカッコイイ

遊漁船に乗船するにはたいてい事前の予約が必要です。島虎丸さんでは、HPに記載の電話かLINEで予約を行います。当日の出船可否や集合時間は、前日にショートメールで知らせてくれるので安心です。
また乗船時には、緊急連絡先などを「乗船名簿」に記入する必要があるのですが(多くは当日現場で)、こちらでは「乗船名簿クラウド」で乗船前日に入力しておくこともできるので便利です。

そして出船当日は、近隣のコインパーキングに車を停めて、集合時間までに船の前(乗船場所)に道具を持って向かいます。そのほかの詳細は船長に直接確認しておくか、HPなどに記載されている内容を確認しておきましょう。

タコ釣りとタイラバ、それぞれの釣り方は?

5月1日の解禁日当日。まずはタコ釣りからスタート! 初日ということもあり海上は大船団ができており、まるでお祭りのよう! 朝5時のスタートと同時にモチベーションもグッと上がりました。
そんなテンション高めのスタートとなったタコ釣りとタイラバについて、その釣り方やコツを、当日の模様をまじえて解説していきましょう。

5時のスタートと同時に船が大集合

タコはしっかりと待ってからアワセる!

タコ釣りは底にエギをしっかり付けるのが鍵。エギが浮かない程度に竿を軽く揺らして誘い、根掛かりのような重さを感じたら10秒ほど待って、タコにエギを抱かせてからアワセます。

タコがしっかり掛ったら、素早く巻き上げてタコを船に取り込みましょう。タコを船上に釣り上げたら仕掛からタコを外し、洗濯ネットに入れましょう。洗濯ネットのチャックはしっかり閉めていないと、タコが逃げ出しますので注意してくださいね。

潮が速い日は仕掛が流されやすいので、こまめに底を確認しよう

当日は底の潮が速くて苦戦しましたが4杯ゲット! エギのカラーは青金や金アジ、グローなどがよかったですね。数は伸びませんでしたが、同率トップの釣果で大満足でした。

海底に張り付いたタコをはがす瞬間はとても気持ちがいいアタリのタイプ・パターンを見つけるのがタイラバのコツ

タイラバは海底に仕掛を落とし、海底から10m前後までを等速で巻き上げます。明石沖は岩礁が多いので底に触れたらすぐに巻き始めるなど、根掛かりを回避して、手返しをよく行いましょう。巻く速度は私もよく定まらず失敗しますが、周りの人が巻いているスピードを見ながら真似をすればペースをつかめてきますよ。

ネクタイもたくさん種類を用意しよう

当日はマダイの産卵前後といった難しい時期で、パターンがつかめず大苦戦。ネクタイの波動が強めで、動きがシャキシャキしているタイプがよかったようです。結果、なんとか粘って手の平サイズのマダイを1尾ゲット! 小さくても感動しました。

港に戻ると、船長さんが生け簀(いけす)のマダイを締めてくれました。さらに、同船した方からマダイをプレゼントしてもらってラッキー! 結局、タコ4杯とマダイ2尾を持ち帰ることができました。

ちっちゃいけどマダイ

タコ&マダイ料理を堪能!

さて、釣れたタコは傷みやすいので、クーラーボックスでよく冷やして持ち帰りましょう。冷凍すれば、ぬめりも落ちやすくなりますよ! 下処理は比較的かんたんで、頭と口ばしを取ってぬめりを落とし、沸騰したお湯で4分程度茹でればOKです。

タコは塩でぬめりをよく落として茹でましょう

そして、タコもマダイも「刺身」で味わうのが一番! 急流で育った明石の魚は弾力があり絶品です。個人的には「タコの素揚げ」もおすすめで、片栗粉をまぶして揚げ、塩を振るだけで旨味が際立ちます。

明石の恵みを堪能

タコは片栗粉を振って揚げるだけ

そのほかにもタコは、「タコ飯」や「タコ焼き」「明石焼き」「焼きそば」など、どんな料理でも最高に美味しいですよ。

今回は、先日釣行した模様をまじえ、一度の乗船で二度オイシイ「タコ釣り&タイラバ」とはどんな釣りか? 紹介しました。明石の特産品であるタコとマダイをねらえるとても贅沢な釣りをみなさんもぜひねらって海の幸を堪能してくださいね!

レポーター

プロフィール:梁瀬 貴生
ある日「釣りをしてみたい!」と突然思い立ち、インターネットで買った釣具セットを手に堤防へ。ところが、右も左も分からず見事に撃沈…。解説本を片手に糸を結んでいると、親切な方々が付きっきりで教えてくれるという人の温かさと釣りの楽しさに触れ、あっという間に釣りにどハマりしました。とくにクロダイのかかり釣りや船釣りが大好きで、四六時中釣りのことを考えています(笑)。2児の父として、将来は子どもたちと一緒に釣りを楽しむことが夢です。

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