【チームラボ バイオヴォルテックス 京都】2025年秋、常設アートミュージアムをオープン予定
2025年10月、チームラボの新たな没入型アートミュージアム『チームラボ バイオヴォルテックス 京都』が、京都駅東南部エリアにオープンします。
従来の美術の枠にとらわれず、作品と鑑賞者が互いの境界を越えて関わる作品を打ち出してきたアート・コレクティブ、チームラボ。
今回は「これまでの常識的な物質の概念を超えた作品群に、身体ごと没入する体験を創り出します」とのこと。よりチームラボらしく、好奇心を刺激されるミュージアムになりそうです。
本ミュージアムでは、新作や日本未公開作品も数多く体験できるそう。すでに発表された一部の作品について、詳しく紹介していきます。
見どころ①彫刻の概念が変わる!?《Massless Amorphous Sculpture》
彫刻とは、人間が木や石、金属などを彫って作った立体的な像のこと。
ミケランジェロ《ダヴィデ 》などに代表されるとおり、輪郭と質量があって置かれた場所から動きません。
しかしチームラボが発表する彫刻《Massless Amorphous Sculpture》は、そうした彫刻とは異なります。泡の海から生まれて空間を漂う作品で、ちぎれて小さくなったり、くっついて大きくなったりもします。
注目したいのが、泡の彫刻は人の手によって生まれるのではなく、自然に生まれることです。今回、チームラボが創造するのは、「彫刻」ではなく「環境」のほう。「彫刻が生まれられる環境」という、今までに無かったものが実現します。
来場者は、その環境に入り込んで作品を体験。どんな風に彫刻が生まれるのか、触れたらどんな感触なのか、壊れることはあるのか…など、答えを予想できない体験が待っています。
見どころ②アートを「観る」って何だろう?《質量のない太陽と闇の太陽》
無数の光の球体が空間を埋め尽くす作品、《質量のない太陽と闇の太陽》。人が触れようとすると光の球体は強く輝き、周囲の球体にも輝きが広がります。まるで魔法を使うかのような体験ができる本作のキーワードは、「存在」です。
電球と異なり、本作の球体はガラスなどでは覆われておらず、光だけでできています。手を近づけてもガラスなどの物体に当たることはなく、目で捉えた光によって存在のありかを把握します。
では、光らなくなった球体はどうなるのか?…もちろん、「闇の球体」になりますよね。しかし球体は光らないため、存在を目で捉えることはできません。
さて、アートを鑑賞するとき、私たちは「目」を使って色や形を理解します。真っ暗闇では何も見えないので、「見る」という行為には必ず「光」が必要です。光があるから作品を目で捉えられる…のですが、ふだんから意識したことはありますか?
光と闇で構成されたシンプルな本作を通じて、「目で見るってどういうことなんだろう?」「闇の世界では、本当に何も"見えない"のかな?」といったことも考えてみたくなります。
見どころ③新作や日本未発表の作品も公開
《Morphing Continuum》や《Traces of Life》をはじめ、新たな作品や日本未発表の作品も公開が予定されているとのこと。2021年の4月25日から5月31日まで無観客開催した「祈り」展のためにつくった作品《The Eternal Universe of Words》や、お台場のチームラボボーダレスに2018年から2022年まで展示されていた《呼応するランプの森》も公開されます。
ここで紹介した作品は一部であり、『チームラボ バイオヴォルテックス 京都』ではもっと多くの作品を体験することができそうです。
世界中から観光客が訪れる京都には、伝統はもちろん最新の流行まで、多彩な文化が息づいています。
『チームラボ バイオヴォルテックス 京都』は、世界に向けてチームラボの世界観を発信する新たな拠点となりそうです。
展示情報
チームラボ バイオヴォルテックス 京都
京都市南区
2025年10月オープン予定
※チケットは8月より公式ウェブサイトにて販売開始