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家族が「発達障害かもしれない」と感じたら。医師が語る“向き合い方”と“支え方”

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家族が「発達障害かもしれない」と感じたら。医師が語る“向き合い方”と“支え方”

身近な家族が「発達障害かもしれない」と感じたとき、どう向き合えばいいのでしょうか。子どもやパートナーとの関わり方、そして周囲のサポートの仕方について、精神科医の島田直英先生に伺いました。

教えてくれたのは……島田直英(しまだ なおひで)先生

精神科医・総合診療医・漢方医。不登校/こどもと大人の漢方・心療内科 出雲いいじまクリニック副院長。島根大学医学部医学科卒業後、大田市立病院総合診療科、島根大学医学部附属病院総合診療科等を経て、2025年に同クリニックにて副院長に就任。飯島院長に医学生時代より師事し不登校・不定愁訴診療の極意を学ぶ。精神科単科病院にも在籍。

子どもが発達障害かもしれないと思ったら

www.photo-ac.com

子どもを育てる中で、周囲の子との違いや育てにくさなどを感じ「もしかすると子どもが発達障害かもしれない」と思うこともあるかもしれません。そんなとき親はどう動けばいいのでしょうか?

島田先生「一人で抱え込まず、まずは専門機関に相談することが第一歩です。市区町村の保健センターや子育て支援センター、児童相談所、発達障害者支援センターなどが身近な相談窓口になります。相談の際は、普段の生活の中で気になっている言動を具体的にメモしておくと、状況が伝わりやすくなります。医療機関を受診する場合も、まずはこれらの機関で情報を得てから紹介してもらうとスムーズです。何よりも、お子さんを責めずに、ありのままを受け入れる姿勢が大切です。」

以前の記事で島田先生に伺ったとおり、発達障害は生まれつきの脳機能の発達の偏りによるものです。不安を一人で抱え込まず、まずは信頼できる相談先を見つけることが大切です。

早めのサポートで広がる子どもの可能性

発達障害の可能性があるとき、幼児期にサポートを受けることで、本人や家族にとって大きなメリットがあると島田先生はおっしゃいます。

島田先生「早期に診断を受け、療育につながることには大きなメリットがあります。脳の発達が著しい幼児期に適切な働きかけを行うことで、コミュニケーションや社会性のスキルが伸びやすくなります。また、本人が自分の特性を理解し、困りごとへの対処法を学ぶことは、将来的な二次障害(うつ病や不安障害、不登校など)を防ぐことにつながります。さらに、保護者自身が専門家から具体的な関わり方を学ぶことで、子育ての不安やストレスが軽減されるという点も非常に重要です。」

パートナーが発達障害かもしれないと思ったら

stock.adobe.com

子どもではなく、パートナーが発達障害かもしれないと感じたときは、どう動けばいいのでしょうか。

島田先生「まず『あなたは発達障害だ』と決めつけるような伝え方は避けましょう。通常は、相手を傷つけ、強い反発を招きます。そうではなく、『〇〇な言動で、私はこう感じて悲しい』『コミュニケーションで困っているから、二人でどうすればうまくいくか考えたい』といったように、具体的な行動と自分の気持ちを“I(アイ)メッセージで”伝えることが大切です。また、一人で悩みを抱え込むことは避けましょう。家族や友人など、第三者のサポートがあれば、本人も納得して受診を考えやすくなります。その際は、周囲の言葉で本人が傷つかないよう、事前に話し合っておくことも大切です。」

相手を変えようとするのではなく、「どうすればお互いに気持ちよく過ごせるか」を一緒に考える姿勢が、信頼関係を深める第一歩のようです。

家族にできる一番大切なこととは?

stock.adobe.com

最後に、家族をサポートするうえでいちばん大切にすべき点は何でしょうか。

島田先生「最も大切なのは、本人の特性を“わがまま”や“怠け”ではなく、“脳の特性による苦手さ”として正しく理解することです。具体的なサポートとして、口頭での指示が苦手な人にはメモで伝える、一度に多くのことを頼まず一つずつ具体的に伝えるといった工夫が効果的です。また、本人がパニックになったり疲れたりした時は、静かな場所で休ませてあげるなど、環境を工夫することで気持ちが落ち着きやすくなります。良き理解者として、本人の気持ちに寄り添い、強みを認め、応援する姿勢が何よりの支えになります。」

家族が「理解しよう」とする姿勢そのものが、本人にとって大きな安心になります。発達障害の有無にかかわらず、「安心して自分らしく過ごせる家庭」を意識することが大切なのですね。

しらほま/ライター

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