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終末の世界で輝く“ふたり”の絆――『終末ツーリング』稲垣好さん×富田美憂さんが語る、これまでの走行記録

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

人がいない終末の日本を、ヨーコとアイリがオフロードバイク・セローに乗って旅をするTVアニメ『終末ツーリング』も残すところあと3話。そのタイミングで、ヨーコ役の稲垣 好さんとアイリ役の富田美憂さんに、これまでの旅を振り返ってもらった。同時に、キャスト2人が、ヨーコとアイリが巡った場所へ聖地巡礼に行く番組『終末ツーリング』についても語ってもらった。

 

 

【写真】『終末ツーリング』稲垣好×富田美憂が語る、これまでの走行記録【インタビュー】

YouTubeでバイクの音を聞いてバイクの音を口でいう練習をしました

──放送されたとき、思ったよりも終末で衝撃を受けたのですが、実際に放送されたときの反響や、映像を観たときの感想をお聞かせください。

稲垣 好さん(以下、稲垣):アフレコをしているときはそれほど感じていなかったんですけど、ヨーコたちの謎の部分が徐々に明かされていっている感じがして、その持って行き方が緻密で、かなり丁寧に描かれているなと思いました。あと、収録中は知り得なかったエンディングの映像! 毎回画が変わっていて、すごく手が込んでいますよね。そこで本編に出てきたシーンが出てくると、より感動するので、エンディングで泣くことが結構多いんです。ここでも泣けるなんて、なんて最高のアニメなんだ!と思いました。

富田美憂さん(以下、富田):私もエンディングのことを言おうと思っていたんです。あれはギミックとしても最後までちゃんと見てほしいし、飛ばせないエンディングですよね。あと、Xで、#終末ツーリングのコメントを見たりしているんですけど、思っていた以上に、作中に実際に出てきた場所に行っている方が多いんですよ。

──その場所に行っても、アニメにある景色が見られないというのも、新しいですよね。

富田:みんな作中に出てきた画角で写真を撮ってくれていたり、我々も横浜にロケで行ったとき、ご褒美グルメを食べるために、場面写と同じ画角で写真を撮ったんですけど、実際のアニメでは、終末世界だから、海に沈んでしまっていたりするんです。だから、実際の場所と作中に出てきた同じ場所を比較するのも、すごく面白いんだろうなと思いました。

──さて、第1話「箱根」は、作品の世界観などがわかる要素が盛り込まれていました。アッシーみたいなのが見えていたのも驚きましたが…。

稲垣:いましたね~(笑)。あれは何なんでしょうね。でも、それこそロケで実際にアネスト岩田ターンパイク箱根へ行ったので、こんなに細かいところまで描かれているんだ!と驚きました。お店の看板まで忠実に描かれていたので、これは聖地巡礼が捗るぞ!って、第1話で実感しました。でも、ロケでは温泉に入りたかったな~。

富田:入りたかったー! 我々、ずっと言っているんです(笑)。

稲垣:だって、箱根といえば温泉ですから! ヨーコたちは入っていたし……。でも終末世界だと、何も気にせず入れるから、いいなぁと思いました。動物も一緒に入る、みたいな(笑)。

富田:オンエアを見たら、アフレコをしているときに見ていた映像の倍くらい動物が出てきていたんですよ。それが面白かったです(笑)。

──冒頭、今の時代の景色から、急に終末世界に切り替わる演出も、ハッとさせられました。

稲垣:そこは原作とも違うんですよね。最初から、これはどこのシーンだろうと思わせるような演出だったので、収録に臨んだとき、これは一体どういうことなんですか?って、原作のさいとー栄先生やスタッフの方々に聞いたんです。そしたら、先生から設定やキャラクターの極秘資料をいただきまして……。だから実は私たちは、しっかり理解をして臨んでいるんです。

──マジですか!? それはずるい!(笑)。

富田:本当に極秘資料だったよね、あれ。

稲垣:極秘でした!

──視聴者的には、富士山の形が変わっていたり、何が起こったんだろうと、考察している感じではありますが(笑)。

稲垣:それで言うと、アイリがビームをぶっ放していたのも第1話でしたよね。あそこで皆さん、想像と違った!と思ったと思うんです。

富田:ちなみに、アイリがビームを打てるというのは、先行上映会まで言わないでくださいと言われていました(笑)。

──アニメから入るファンに、この世界を楽しんでもらおうという仕掛けでもあるわけですね。でも、すべてを説明しない面白さがあると思いました。

富田:そうですよね。この作品は、皆さんに解釈を委ねている感じが面白いんですよ!

──第2話は「横浜・横須賀」でした。

稲垣:神回でしたね。

富田:うん。感動だった。

稲垣:この回で引き込まれる方も多かったと思うんです。

富田:ただ、ほのぼのしたアニメではないぞというのが、第2話でわかったと思うんです。

稲垣:そして初ゲストのシュワちゃん(鈴木一朗)。人なのかな?という感じではあったんですけど、やっぱりゲストが来たことによって、私たちの収録の空気感も変わったんです。
ヨーコとアイリの絆が強くなっていくのも感じられました。あと、さっきも話に出ましたけど、横浜は、めっちゃ沈んでしまっていました。

富田:そうなんですよ。思った以上になくなっていて。

稲垣:先行上映会をした横浜ブルク13も水没していたんです。大穴ができていたり、魚たちが異常に大きくなっていたり、やっぱりここは終末世界なんんだと思うシーンが多かったですね。

あと、滅びる前の世界が、シュワちゃんを通して見えるというのが第2話の見どころだったので、そこは考察が捗るところだったのかなと思います。

富田:あと映像的なところだと、星空がものすごく綺麗だったんですよ。

稲垣:綺麗すぎて怖いくらいだったね。不気味だけど、綺麗っていう。

──最後はちょっと切ない感じでしたしね。ここから毎話ゲストが出てくるのかな?と思っていたんですけど、そういうわけでもなかったんですよね。

富田:確かに。そういう流れだと思いますよね。

稲垣:動物は本当にたくさん出てくるんですけどね(笑)。

富田:終末をすごく感じる展開になっていきます。

──第3話は「世田谷・新橋・有明・東京ビッグサイト」です。ペンギンが出てきたりするという。

稲垣:第3話は、水着回でしたよね。

富田:水着とメイド服(第4話に登場)には、とても力が入っている作品です(笑)。

稲垣:ヨーコは髪飾りもペンギンにしているくらいペンギンが好きなので、すごく興奮していた記憶があります。あと東京ビッグサイトでは東京モーターサイクルショーが行われていた痕跡があって、そこでも熱量を感じました。滅びる前の世界の人間に触れるような描写があったんですよね。ここが、私たちもよく知っている場所だったりしたから、感慨深い回でした。

富田:ビッグサイトって、我々にとっても馴染みがある場所だから、視聴者の皆さんも「次はビッグサイトか!」と思っていたと思うんですけど、普段行き慣れている場所が終末世界になるとこうなるんですね。馴染みがあるようなないような、不思議な感覚でした。

──アニメ好きだと、コミケになるかもしれないですが、ビッグサイトはバイクいろいろやっていますからね。

稲垣:それで言うと、バイクの音を口で表現するシーンがちょいちょい出てくるアニメなんですけど、確かここが初出しなんですよ。実は、オーディションでもあったんです。

富田:そう、オーディションであったね!

稲垣:セリフ以外に、バイクの音を口でやってくださいというのがあって、ここのことだったんだ!って思いました(笑)。練習しておいて良かったです。

──どんな練習をしたのですか?

稲垣:YouTubeでバイクの音を聞いて練習しました。渾身のバイク音だったと思います(笑)。

──どっちに寄せるのかもあるじゃないですか。かわいい感じでアレンジするのか、リアルなバイクの音にするのか。

稲垣:そこは良い塩梅になるように。かわいさ「6」、リアルさ「4」くらいのバランスで(笑)。

富田:私もオーディションでやってはいたんですけど、バイクの音はそんなに本編ではやっていないんですよ。だいたいアイリは、ヨーコが言ったことを復唱するみたいなことが多かったので、好ちゃんのテンションに合わせて、あとに続いて言うみたいな感じでした。

──第4話は「秋葉原」では、ラジオが流れていました。ラジオのDJ(アキバジロー)の声優は、松岡禎丞さんでした。

稲垣:このエピソード、大好きなんです。松岡さんが頑張ってくださった回です。

富田:頑張ってた!(笑)。

稲垣:「もっと面白く、もっと面白く」「もっとできるよね」と言われていて、AIらしからぬDJをやられていたんです。でもそこに、滅びる前の世界に生存していた人間の執念を感じて、私はすごくグッと来る回でした。

──なんとかAIを創り上げたという。

稲垣:その想いをヨーコとアイリが引き継いで、スピーカーを作って、そのラジオを誰かに聞いてもらえるようにするのがすごく好きで。

あと、秋葉原は皆さんが一番知っている場所なのでは?と思ったので、終末になるとこんな風になるんだ!っていうのが悲しくもあり、ワクワクするところでもあり、不思議な気持ちになりました。あと、メイド服は着れて良かったよね。

富田:良かった。でも、オンエアされたあとの公式さんのメイド服推しはすごく感じました(笑)。あそこは、終末世界だけど楽しめている感じがして、ほっこりしました。

──あと、第3話のラストにラジオから「crossing field」(LiSA)が流れていたり、挿入歌にも気合いが入っていました。

稲垣:あれはびっくりしました。

富田:流せるんだ!と。実はここは松岡さんがアドリブで、「それでは聴いてください! ◯◯」みたいな感じで言ってたんですよ。

稲垣:いやいや、流せないでしょうと言っていたのに、本当に流れてて驚きました(笑)。

──第4話では、「Blooming Lily」や「High Free Spirits」のアウトロ、「不可思議のカルテ」が流れていましたね。

富田:オンエア時は、さぞ盛り上がっただろうなと。

──そして秋葉原が、動物園があったからか、ジャングルのようになっていました。

稲垣:動物が一番出てきた回でもありましたね。

富田:自然の強さを感じました。

──さすがに虎を間近で見たら怖いですよね。よくそんな中で旅ができているなと。

富田:いざとなったらアイリがビームで何とかするので(笑)。

 

 

核心に迫るところは、視聴者に委ねているところがいいんです!

──第5話が「流山・利根川運河・木更津」でした。巨大な欠けた月と海の竜巻が、終末感もあってすごかったです。

稲垣:サバイバル感をすごく感じました。今まで2人がどんな感じで過ごしてきたのかも描かれていたりして。

富田:アイリも、ザリガニを釣ろうとしていたからね(笑)。

稲垣:あと、ヨーコはアイリと違う感覚を持っているからこそ、不吉さを感じることができたりするんですよね。それをアイリが理解できないというところで、2人の違いも感じて、新鮮でした。

富田:そうだったね~。

稲垣:今の現実世界ではあまり考えられないようなことも起きていて、面白かったです。これが終末世界かぁって。

富田:ちゃんと怖かったよね。今までののんびりさとは一転して、緊張感があった。

稲垣:作画の良さも相まって怖かったですし、ヨーコも珍しく怖気づいていたんですよね。そこまでの危険を感じていたんでしょうね。

富田:あと、オンエアで音が付くと、より怖いですよね。

稲垣:挿入歌(「オフロード・コンパス」五阿弥ルナ)もあって、音楽からは爽やかさも感じるんだけど、映像の激しさから緊張感もありました。

──ほのぼの感とのギャップが面白いですよね。でも基本、2人はノーテンキな気もしますが(笑)。

富田:(台本を見ながら)あと、テントとパンクの修理講座もありましたね! このアニメ、時々ためになる講座が入るんですよ。

稲垣:ロケでテントを張ったけど、それも私たちは苦労していたので、この2人は、それをサラッとやるからすごいんです。

富田:我々も同じことをしているから、2人のすごさがよりわかるという。私たち2人では、終末世界は過ごしていけないんだろうなとは思いました(笑)。

──次の第6話は「海ほたる」でした。

稲垣:ここは、とんでもなかったですね!

──アクションアニメみたいでした。

稲垣:劇伴も含めて、めちゃめちゃ2人がカッコよく見えました。すごいアクションでしたけど、ヨーコが珍しく、明るさがなくなるところがあるんですよね。終末世界の危険に触れて、珍しいヨーコが見られたのは良かったと思います。

あとこの回のヨーコとアイリの関係がすごく尊いと思ったんですよ。ヨーコが、アイリとおでこを合わせて、「熱はなし! ちゃんと眠れた? 食欲は?」って確認するところとか、2人がお互いを本当に大切に思っているんだなというのが伝わってきて、すごく好きです。

富田:不思議だよね。家族でもないけど、友達でもないような。何と言い表したらいいのかわからない関係というのがいいよね!

──その前の、アイリが倒れちゃうところも、ヨーコの焦り方が良かったんです。

稲垣:原作を読んでいない方からしたら、何が起こるか本当に想像がつかないと思うので、ずっとドキドキできますよね。そこからお姉ちゃんからメールが届くというのも含めて。

──アイリの緊急メンテナンスの必要性についての堅苦しい語り口のメールが届いていましたよね。

稲垣:でも、ここでメールが来るというのも、何でだろう?ってなりますよね。

──思いました。むしろ先を知らずに観たい作品なんですよ。

富田:確かに! 私も予備知識なく観たいんですよ。自分の記憶を消して観てみたい。

稲垣:私たちはどうしても先を知って、観ることになるから……。

──そして大量のネズミに追いかけられていたり、貨幣の価値がなくなっている世界だというのを実感する回でもありました。コインに発行年が書いてあって、そこまで人類は存在していたんだなと考察できたりもしましたね。

稲垣:発行年のことは、ネットの感想でも書いてありましたね。

富田:みんなよく見てるな~。

──ネズミも怖いですよね。

稲垣:でも、あれを食べているのすごくないですか?

富田:すごすぎるよ(笑)。

稲垣:アイリはまだしも、ヨーコは大丈夫かな?って。

──ヨーコは大丈夫ですよ。傷の治りが早い描写はありましたが、図太いですから。

富田:そりゃ、この世界で生き残ってるよ!って感じですよね(笑)。

──回想シーンでは、海ほたるの今の風景がありましたけど、お二人も海ほたるに行っていましたね。

富田:楽しかったです!

稲垣:いわしバーグも私たちは食べられたので(笑)。ヨーコたちの代わりに食べてきました!

富田:箱根でソフトクリームを食べたときも、2人は食べられなかったけどねって言いながら食べていました(笑)。

──第7話「つくば」では、アイリの緊急メンテナンスのために研究所へ行きました。そこでヨーコも健康診断をしました。つくばエクスポセンターあたりなんですかね。

稲垣:私たちも実際にここへ行ったんですけど、つくばエクスポセンターは終末世界ではなくなっていて、電話ボックスから施設に入るんですよね。あれはカッコ良かったです。

──確かに、秘密基地の入口みたいでカッコいいですよね。『週末ツーリング』では、つくばエキスポセンターで遊んでいましたね。

富田:結構面白かったんですよ! そのロケの中では、ゆるぎ石が印象的でした。到底動かせる重さ(50t)ではないオブジェみたいな石が、ちょっと触っただけで動かせる仕組みになっているんですけど、それが特に面白かったです(笑)。

稲垣:科学に触れたよね。電話ボックスは見つけられなかったので、あの研究所には行けなかったですけど(笑)。

──電話ボックスがあれば、行けたかもしれない(笑)。でも、何の迷いもなく裸になって健康診断を受けているヨーコは、やっぱり図太くて面白かったです。

富田:本当に図太いですよね。でも、ああいう図太さがないと終末は生き延びられないんですよ。

稲垣:しかもヨーコは、ぐっすり寝ていましたからね(笑)。それで戻ったら、アイリがおっきなヘルメットみたいなのを被っていて、改造されてるー!!みたいなのも、かわいかったです。

──宇宙服ですけどね。

富田:そういえば、宇宙食も出てきましたね。

稲垣:保存食みたいなのは、我々も食べましたけど。

富田:宇宙食は興味あります!

稲垣:この研究所のように、実際に今の世界にないものも出てきたりするのが面白いですよね。しかも、この研究所もちょっと謎があったような気がします。ここでもまた考察されているのでは?と思いました。

富田:あと「きらきら星」(「Twinkle, Twinkle, Little Star」)を歌ったよね!

稲垣:プラネタリウムの天井が抜けていて、天然の星が見えていたんですけど、それもすごくきれいで良かったです。

──ちょくちょく2人が歌っている歌は、アフレコ現場で歌っているのですか?

富田:アフレコのときに歌っています。

稲垣:「Twinkle, Twinkle, Little Star」も、英語なんだ~と思いながら。

富田:ちょっとネイティブなほうがいいのかな?と思って歌ってみたら、音響監督の明田川仁さんから「もうちょっとカタカナ“トゥインクル”でいいよ」と言われました。

──カタカナっぽい感じが、良かったです。ちなみに2人が歌った挿入歌で印象に残っている歌というと?

富田:挿入歌はほぼ毎話入っているんですけど、私は第4話の「てのひらを太陽に」が印象に残っていて、これだけ音源を聴きながら歌ったんですよ。ほかは我々の好きな間合いで、アカペラで歌うんですけど。

稲垣:ラジオで流れているという設定だったので。この曲の歌詞がすごく響いたというか。これまで何となく聴いていた歌だったけど、こんなに、この世界観に合う曲があるんだ!と思いました。

富田:特に第4話のエピソードを経てから聴くと良いんですよね。こんな感動できる楽曲だったんだ!と思えるんです。

──第8話は、「霞ヶ浦・モビリティリゾートもてぎ」ですね。大雑把な鴨の解体講座がありましたが(笑)。

稲垣:そうですね。ライトな感じにやっていましたね(笑)。

──アニメも、いきなり鳥を仕留めるところから始まるという。

富田:これ以前の話数でも、アイリが鳥を見かけると「焼鳥」ってずっと言っているんですよ。焼鳥がよほど好きなんだなって(笑)。

稲垣:そしてこここそ、バイク音の連続でした。

富田:そうだね。

稲垣:で、アイリの好きなセリフがあったんですよね。「昔みたいにガソリンじゃないから、仕方なィ~―ン」ってやつ(笑)。

富田:そのあとの、ヨーコの「ガソリンエンジンのバイクも乗ってみたかったぞぞ~ン!」もね(笑)。

稲垣:ここのやり取りがすごく好きなんですよ。アイリのちょこっと見せる茶目っ気がかわいくて。ネズミの回でも、バイクに乗るとき「10点」と言ってたのが、すごく好きで(笑)。

富田:意外とちょけてくれるんですよ。アイリは。

──そして、サーキットに行って、テンションが上がっていました。

稲垣:ヨーコはバイク好きなので、それはそれはテンションが上がるだろうなと思いました。だから台本に「テンション高く」と書いていた気がします。ヨーコだったら、こんなところにいたらたまらないだろうなっていうのが、セリフからも伝わってきたし、原作を読んでもわかっていたので、ここはいつも以上に思い切りやろうと思っていました。

──バイク好きだと、やっぱりサーキットは興奮するんですね。

稲垣:そうだと思います。あと実際に行ってみてもすごかったです。

富田:迫力あったね! ロケとかの機会がないとサーキット場は行かないだろうから、すごく新鮮で面白かったなぁ。レースもいろんなものがあって、速さを競うのがレースじゃないんだとか、学びにもなりました。決められた燃料でどれだけ長く走れるかみたいなのが、行ったときにやっていたので。

──本当に全部辿っているんですね。

富田:アフレコをして、現地に行って、そのあとオンエアを見るという面白い体験ができています。

──ここがこんな感じで荒廃したんだとわかりますからね。そして、第9話の「モビリティリゾートもてぎ」まで繋がっています。ホンダコレクションホールの話でした。

稲垣:第9話も感動でした。挿入歌(「ハルジオン」)があるんですけど、映像チェックのときに、そこでボロ泣きしていたんですよ。

富田:本当に良い演出がされていて……。

稲垣:魂を感じる回なんですよね。今まで、生存していた人間の魂を感じるシーンがあったんですけど、ロボットとかバイクとか、そういうモノにも魂が宿っているというのが感じられて……。

で、その想いをヨーコが現実で体感できるんですけど、みんながどれだけ強い想いを持っていたのかというのを感じたんですよね。最後、その魂がホタルみたいに光になっているところで、すごく泣いてしまって……。

富田:魂に関しては、第8話のBパートあたりから「魂って何?」ってアイリがヨーコに聞いていたりしていたのが、第9話でそれがちゃんとわかるというのが、素晴らしかったです。

稲垣:それにアイちゃん(アイザック)がかわいいんですよね。毎回、ゲストの方が、短い中で、終末前に生きてきた物語をも感じさせてくれるようなお芝居をしてくださるから、こういう過去があったんだというのが感じられて、すごくグッと来るし、回想シーンに深みが出てくるんですよね。

富田:秋葉原のときも横浜のときも、ゲストがいる回は、そのキャラクターとの出会いを経て、ヨーコとアイリが何かに気づき、着実に成長している感じがあるんですよね。それが見られるのも感動しますよね。

──出会いには意味がある、ということですね。では最後に、今後はどうなっていきそうですか?

稲垣:一番現実味がない話があるんですよ。あれはすごく不思議だったよね?

富田:うん。

稲垣:我々もすごく不思議な感じだったので、楽しみにしていてください。

富田:ちょっとスピ(リチュアル)だったね。早くオンエアで観たい!

稲垣:オンエアだと、どうなっているんだろうね。

富田:なかなか自分が担当しているキャラクターが行くようなところではないところまで行っていたので(笑)。

あとは最終話が近づくにつれて、2人が何で旅をしているのか、みたいなところも想像しやすくなってくるのかなと思うので、そこも楽しみにしてほしいです。でも核心に迫るところは、視聴者に委ねているところが、やっぱりいいんですよね!

 
[文・塚越淳一]

 

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