2025年11月の総括(秋色)|青山吉能『みずいろPlace』#103
皆さんこんにちは、元気ですか?
わたしは元気です。
青山吉能です。
ンラムーホ・りこっまです
そろそろ小さい秋を探しに行ってもいいんじゃなかろうかと、全国各地に広がる彩り(主に赤色)の情報を、ひとまずはインターネットの海の中でかき集め、はわき集めています。
季節の移ろいだとか、はやりの芸術だとかにあまり目もくれずに生きてきましたが、何年か前の「みんなで小さい秋を、小瓶に捕まえましょう!!!(キラ)(キラ)(キラ)」という眩しい後輩のひとことが、秋の訪れとともにリフレインするのです。
というか、どの季節の訪れの際にもひょっこりと顔を出す言葉になっています。
春のあたたかさや、夏のまばゆさや、秋の色づきや、冬のしずけさを、わたしはあと何回楽しめるのだろうか。
あらゆる満足感のなかには「疲れたな」や「帰りたいな」が存在していて、それらが占める割合が増えていき、年々「楽しい」が「楽しかったこと」になっていき、自分を満たすハードルも上がっていっている気がします。
仲間たちと徹夜でカラオケすることも、プリクラで可愛い角度を探すことも、もう自分事ではありません。
そんな中でも精力的に圧倒的な体力で、人生をかけてすべての楽しいを満喫している人たちを見ると、羨ましいと思うと同時に「自分もああなれるはずだ」と希望をいだいている部分があり、いまに至ります。
根気勝負なところもあるこの仕事、どうやってその生命力でいられるんだろう。
比較的より多くの感情を総動員させなければいけないこともあり、そうなると無の時間が完全なる「0」になってしまいがち。興味関心が少しずつ薄れていき、それらをもってして「わたし」だったはずなのに、じゃあいまは何者なんだろうか。
悶々としたこのうずまきを抱えながら、抗うように貪るように紅葉情報をスワイプする日々です。
なんだかこのコラム、とにかく人生が少しつまらないという話ばかりになってしまっていますが、わたしの他のSNSなど見ていただけるとそれなりに充実していて楽しそうに過ごしていることが窺えると思います。
そう!
ということは、世に蔓延るキラキラの裏にはこういった一面もある可能性が、あるということ。ゴミ箱も炊飯器もないまま季節が外れた衣服の斜塔と共に暮らし、領収書の山の中から期限切れのクーポンが出現しても感情無く破り捨てているなあんてことも、あるということ。インターネット 光/影、好評配信中なんですね。
そんなことを移動の合間にぽちぽちと書き綴りながらふと視線を外すと、たくさんの人の足があることに気が付きました。
顔を上げると、ほのかな銀杏の香りとともに、大きな声で吹きすさぶ秋色の風。
道の端には多くの観光バスが並び、ちいさな目印を頭上に持った人に続いて、たくさんの言語が飛び交っています。
きっとこの人たちからしたら大きな秋なのかも、と何故か大きくなる自意識はわたしを善良なモブ日本人代表に仕立て上げてくれました。点滅する信号でしっかりと止まり、背筋をピンと伸ばし、サムライ(or忍者)のようにすり抜けていくわたし。
小さい秋の身近さが少しだけ嬉しくなりながら、自分の視野の狭さに反省です。
まだあと少しだけ、上を向いて歩いてみようかな。
インターネットの海にある光や闇の中だけでは見られない景色もたくさんあるみたいですし。
それではこの辺りで終わります。
さようなら。
青山吉能
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企画協力:81プロデュース
編集担当:川野優希