ビルトイン食洗機は導入すべき?メリットや選び方を解説!
食洗機を導入することで、家事の時間を短縮できたり手荒れのリスクが減ったりなど、多くのメリットがあります。
しかし、食洗機(食器洗い乾燥機)のタイプには「ビルトイン」と「卓上型食洗機(据え置き型)」の2種類あり、どちらを選べばよいか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ビルトイン食洗機のメリット・デメリットについて、卓上型食洗機との違いを踏まえつつ解説します。またビルトイン食洗機の選び方やおすすめの製品もご紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
ビルトイン食洗機とは
「ビルトイン」とは、収納や家具などが建築段階から組み込まれていることを意味します。すなわちビルトインの食洗機とは、キッチンカウンターの下やキャビネットに組み込まれている食器洗い乾燥機のことです。一般的には新築時のオプションで設置しますが、条件が合えば後付けもできます。
ビルトイン食洗機のメリット
ビルトイン食洗機を導入すると後から取りはずすことが難しいため、ビルトイン食洗機にするか、卓上型食洗機にするか、悩んでしまう方も多いでしょう。ビルトイン食洗機には、卓上型食洗機にはないメリットがあります。ここでご紹介する、ビルトイン食洗機のメリットを参考にしてみてください。
作業スペースがすっきりする
卓上型食洗機は設置スペースが必要ですが、ビルトイン食洗機はキャビネット内に組み込まれているため、キッチン周りがすっきりする点がメリットです。広い作業スペースを確保でき、調理の効率が上がります。
卓上の食洗機よりも多く食器が入る
製品やタイプによって異なる場合もありますが、ビルトイン食洗機は卓上型食洗機よりも、食器の収納量が多い傾向にあります。一度に多くの食器や調理器具を収納して洗えることで、大量の食器を効率的に処理でき、手間や時間の軽減につながるのがメリットです。
音が伝わりにくい
ビルトイン食洗機はキャビネットに組み込まれており、周囲の構造物によって音や振動が遮られやすくなっています。そのため卓上型食洗機と比べて音が伝わりにくく、テレビの音や会話を邪魔されにくい点がメリットです。
洗浄中の臭いが気にならない
卓上型食洗機の場合、洗浄中の蒸気がおよそ大人の目線の高さで排出されることから、臭いが気になる場合があります。ビルトイン型食洗機はキッチンカウンターの下に組み込まれており、卓上型食洗機よりも低い位置で利用されることがほとんどであるため、洗浄中の臭いが気になりにくいのがメリットです。
ビルトイン食洗機のデメリット
ビルトイン食洗機は魅力的なメリットが多くありますが、少なからずデメリットもあります。食洗機は決して安い買い物ではないため、導入に際してはメリットだけでなくデメリットも考慮した上で、慎重に検討しましょう。ここでは、ビルトイン食洗機のデメリットを2つご紹介します。
価格が10万円からとやや高め
ビルトイン食洗機を導入する際には、キッチンの構造に合わせて設置する必要があり、取り付け工事に一定の費用が発生します。そのため本体価格と合わせて10万円以上かかるケースがほとんどで、卓上型食洗機と比べて費用が高くなる傾向にあります。
収納スペースが減る
ビルトイン食洗機はキャビネットの一部に格納されるため、その分の収納スペースは無くなります。大人数の家庭の場合は、別途食器棚を購入する必要が出てくる場合があります。
ビルトイン食洗機の選び方
ビルトイン食洗機のメリット・デメリットを知り、導入を前向きに検討している方も多いのではないでしょうか。ひとくちにビルトイン食洗機といっても、販売するメーカーによって扉のタイプや大きさ、機能などが異なります。
ここでご紹介するビルトイン食洗機の選び方を参考にしてみてください。
扉のタイプ
ビルトイン食洗機の扉のタイプには、「フロントオープンタイプ」と「スライドオープンタイプ」の2種類あります。
フロントオープンタイプは扉を手前に引いて開けるタイプで、収納量が多い点がメリットです。しかし、カゴが上段下段に分かれており、下段は腰をかがまないと食器が入れにくい点がデメリットとして挙げられます。
スライドオープンタイプは、タンスの引き出しのように扉をスライドして開けるタイプで、立ったままでも食器が入れやすい点がメリットです。ただし、収納量はフロントオープンタイプに劣ります。
大きさ
ビルトイン食洗機の幅には、主に「45cm」と「60cm」の2種類があります。45cm幅の製品は商品のラインナップが豊富で、中には本体価格が5万円で購入できる製品もあります。
60cm幅の製品は、庫内容量が広い分多くの食器が入り、大きめの皿やフライパンなども洗浄できる点がメリットです。
機能
製品によって搭載されている機能が異なります。たとえば、センサー機能によるエコな洗い方を実現する「AIエコナビ」、噴射角度や方向を変えて効率よく洗浄する「ターボ噴射」などです。家庭のニーズに合った機能で選ぶとよいでしょう。
おすすめのビルトイン食洗機5選!
ビルトイン食洗機は販売しているメーカーによっての特徴や機能、価格帯が異なります。ここではメーカーを5社ピックアップして、人気の製品をご紹介します。気になる製品が見つかったら、ぜひ公式サイトもチェックしてみてください。
パナソニック(Panasonic):NP-45MD9S
NP-45MD9Sはスライドオープンタイプのビルトイン食洗機です。幅は45cm、食器点数は約48点で約6人分となっています。全コースの洗浄工程で除菌できる「ストリーム除菌洗浄」という機能があり、食器を洗うと同時に除菌もできるため、清潔志向が強い方におすすめの製品です。
そのほか、シリコンカップや小皿、調味料皿などの軽い食器が飛ばされずにまとめて洗える「ちょこっとフォルダー」を搭載しています。メーカー希望小売価格は246400円(税込)です。
リンナイ(Rinnai):RSW-F402CA-SV
RSW-F402CA-SVはフロントオープンタイプのビルトイン食洗機です。幅は45cm、食器収納点数は約56点で約8人分となっています。大容量で、鍋やフライパンなどもまとめて洗える点が魅力です。
リンナイ社の調査結果によると、手洗い56点の光熱費が73.2円、従来機種が64.5円であるのに対し、RSW-F402CA-SVは47.2円と、水の使用量を大幅に削減できると報告されています。メーカー希望小売価格は240130円(税込)です。
三菱電機: EW-45R2S
EW-45R2Sはスライドオープンタイプのビルトイン食洗機です。幅は45cm、食器収納点数は約40点で5人分となっています。
噴射角度や方向を変えて効率よく洗浄する「ターボ噴射」が搭載されていますが、低騒音のDCブラシレスモーターを使用することで運転音のレベルは図書館(40dB)以下となっており、静音化を実現しています。メーカー希望小売価格は181500円(税込)です。
AFG:FEE93810PM-KJ
FEE93810PM-KJはフロントオープンタイプのビルトイン食洗機です。幅は60cm、食器容量は約13人分となっています。
一般的にフロントオープンタイプのカゴは上段と下段に分かれており、腰をかがめないと食器を入れにくい点がデメリットです。しかし、FEE93810PM-KJは下段のカゴを上段の高さまで持ち上げる「コンフォートリフト」を搭載しており、腰をかがめることなく食器を出し入れできます。
また乾燥工程でドアが自動で開き、熱い蒸気を外に逃がして乾燥させる「AirDry」という機能も備えています。メーカー希望小売価格は396000円(税込)です。
ミーレ(Miele):G 5644 SCU SL
G 5644 SCU SLはフロントオープンタイプのビルトイン食洗機です。幅は45cm、食器容量は約7人分となっています。独自の給水システムにより、洗浄に使用する水の量を低減する「エコパワーテクノロジー」を搭載しています。これにより、わずか6Lで食器洗浄可能です。
一般的に40点の食器を洗浄するには10Lの水量が必要とされているため、十分な節水効果があるのがわかります。メーカー希望小売価格は363000円(税込)です。
ミーレのビルトイン食洗機を使用するイメージがつかめない方は、以下の動画もご覧ください。
ビルトイン食洗機に関するよくある質問
ビルトイン食洗機に関して、まだ疑問のある方もいるのではないでしょうか。ビルトイン食洗機は高価な買い物であるため、気になる部分は解消しておきましょう。ここでは、ビルトイン食洗機に関するよくある質問を3つご紹介します。
ビルトイン食洗機の寿命は?
ビルトイン食洗機の寿命は一般的に10年程度とされています。しかし、「頻繁に水漏れする」「エラーが頻繁に出る」「モーター音が変化した」「洗い残しが多い」「乾きが悪い」といった場合には、修理・交換を検討したほうがよいでしょう。
ビルトイン食洗機は後付けできる?
ビルトイン食洗機は既存のキッチンに後付けも可能ですが、キッチンのキャビネットに十分なスペースがないと設置できません。また賃貸物件の場合には、原状回復の義務があるため設置は難しいでしょう。
ビルトイン食洗機を後付けする場合には、給排水管・給湯管の工事が必要となり、工事費用が発生します。
ビルトイン食洗機の交換費用はいくら?
ビルトイン食洗機の交換費用は、施工業者やキッチンの状況にもよりますが、相場は15万〜20万円です。海外製の食洗機を使用していたり、オプション工事が必要だったりすれば費用は高くなります。
まとめ:ビルトイン食洗機の導入は予算も踏まえて慎重に!
ビルトイン食洗機は卓上型食洗機よりも食器が多く入ったり、洗浄中の音が伝わりにくかったりと、多くのメリットがあります。しかし、本体工事費用に加えて取り付け工事の費用も発生することから、卓上型食洗機よりも費用がかかる点には注意が必要です。導入に際しては、予算、大きさ、機能などを複合的に考慮して製品を選んでみてください。