119番通報にビデオ通話機能 9月9日から運用開始
スマートフォンで急病や事故などの状況を撮影して消防に送信する新しい緊急通報システムの運用が、今月9日から上越消防局管内の上越市と妙高市で始まります。
このシステムは、言葉では説明しづらい事故や火災現場の状況を正確に把握し、速やかな対応につなげようと4年前から全国の消防で順次運用が始まっています。
はじめに、119番通報を受けた消防が、現場の状況をより詳しく把握したい場合、通報した人のスマートフォンにショートメッセージで専用のURLを送ります。
URLにアクセスするとスマートフォンのカメラが起動し、撮影すると映像と音声が消防に送信できます。
これにより消防は救急隊員が現場に到着するまでの間、通報した人に応急手当や心肺蘇生を具体的に指示できます。
また、救急隊員が現場で素早く対応をすることができます。
さらに現場の状況に合わせた手当の参考になる動画を通報した人に送ることもできます。
上越消防局管内では、去年1年間におよそ1万件の救急通報があり、このうち電話で応急処置の方法を伝えたのは764件でした。
上越地域消防局の江口貴宏係長は「映像で正確な現場の状況を把握できる。消防隊救急隊と共有して的確、迅速な現場活動につなげていく。映像通話が必要なときはこちらから依頼する。可能な範囲で撮影に協力をお願いします」と呼びかけていました。
システムの運用開始は今月9日(月)午前8時半からです。
県内でこのシステムが導入されるのは上越消防局が5番目です。 手当の参考になる動画は止血方法、やけどの処置、のどに物が詰まった時の対処法、さらに、農作業や除雪機などで指を切断してしまったとき、治療に向けて切断した指の取り扱いなどがあります。