上野水香・町田樹・高岸直樹による《Pas de Trois(パ・ド・トロワ)》アンコール公演が決定
2024年の世界初演で大好評を得た《Pas de Trois(パ・ド・トロワ)》のアンコール公演が、2025年4月26日(土)・27日(日)に東京文化会館 小ホールで開催される。様々な縁を得て友人関係にある、そしてそれぞれが希有な踊り手である上野水香・町田樹・高岸直樹が、三人で再び、パワーアップした舞台に挑戦する。
全体を貫くテーマは、「敬愛と献呈」——。作曲家、そして演奏家への敬愛とそれに捧げる舞踊。舞踊家どうしの敬愛と、交互に振り付けて献呈する作品の数々。そして何よりもバレエとフィギュアスケートという舞踊に捧げてきた長い時間と、それによって熟達した技能と表現、それを客席に届ける夢の時間がここにある。
第Ⅰ部「生きる歓び」では、流れ、はじけ、開放される春に相応しい舞踊を。第Ⅱ部「フレデリク」では、ショパンの精神を繊細、かつ大胆に現出させる時間を。そして第Ⅲ部「献呈」では、受け渡し受け継ぐ心のありかと、舞踊へ捧げる決意と愛が溢れる。
今年は特に第Ⅱ部「フレデリク」に3作品の新作を加えて実演し、前年の作品映像(加藤清之制作)と交錯させ、ショパンを背景曲として使うのではなく、「ショパンの楽曲を踊るとは何か」という新しい問いに大胆に挑戦。祖国からの亡命と愛の軌跡、宿痾と死への恐れ、そして同時代文学への深い理解に支えられたショパンのピアノ曲は、人間の精神に普遍のドラマを秘めている。それを二人で、あるいは一人で、また氷上で、そして舞台で踊る時間——あえて録音音源でこそ実現する、様々なピアニストたちの名演奏とのコラボレーションを堪能して欲しい。
上野水香の《献呈》、高岸直樹と上野のパ・ド・ドゥ《ノクターン17番》、町田樹の《バラード1番》は、共に超大作。満を持して技術と表現の全てを投入し、挑戦する。そしてフィナーレでは、前年のアンコール曲を全曲使用した新作を披露。最後まで心躍るパ・ド・トロワの友情と敬愛のパワーあふれるステージが届けられることだろう。