中途採用の年収を最大10億円に引き上げたファストリが新たな報酬体系を導入 新人店長の年収は730万円にアップ
「ユニクロ(UNIQLO)」や「GU(ジーユー)」を展開するファーストリテイリングは1月8日、3月から日本国内における報酬体系を改定し、人材投資を大幅に強化すると発表した。現行の報酬体系に加えて、新たな報酬体系を導入することで、世界水準で有能な人材を確保していく。
新たに導入する報酬体系では、本部・営業の正社員は最大で年収が11%上がる予定で、最大で54%上がる。ただし、一律に上がるのではなく、個々の能力や意欲などを総合的に鑑みた上で新報酬体系への移行を決定する。
また、現行の報酬体系で30万円の新入社員の初任給は33万円に、年収では約10%増の500万円強になる。入社1、2年目で就任する新人店長は月収39万円が41万円に、年収で約5%増の約730万円にそれぞれアップする予定だ。
ファーストリテイリングは2022年から中途採用の年収を最大10億円に引き上げている。有能な人材獲得は世界的に激化しており、米国のグーグルやアマゾンといった世界的なIT大手も競争相手となっている。
柳井正会長兼社長は、「新たな価値を生んだり、事業を白紙から考えたりできる人を求める」との考えを以前から示しており、今回の新たな報酬体系の導入については、グローバル水準の少数精鋭の組織へと変革を進め、企業としてさらに成長するため」とその狙いについてコメントしている。