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震災命日まで1カ月― 犠牲者追悼、防災の願い込め、根浜津波避難階段に竹灯籠点灯開始

かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんす


 東日本大震災からまもなく14年―。津波で大きな被害を受けた釜石市鵜住居町根浜地区に、今年も震災犠牲者を追悼する竹灯籠が設置された。温かな明かりで浮かび上がるのは震災後に設けられた津波避難階段。“命を守る道”の周知も目的とした取り組みは今年で4年目を迎える。震災命日まで1カ月となった11日、点灯式が行われ、集まった人たちが同震災の記憶の継承、教訓の実践に思いを新たにした。

 灯籠作りから点灯までを手掛けるのは、キャンプ場などの観光施設を管理する、かまいしDMC。1月25、26の両日、根浜レストハウスで製作体験会を開き、市民にも協力してもらった。30日には今回初の試みとして、地元の放課後子ども教室でも製作。鵜住居小の児童9人が電動ドリルで竹に穴を開ける作業に挑戦した。1年の小笠原彩夏さんは「力が要って大変だったけど、物を作るのが好きなので楽しかった。飾るのも見てみたい」と期待を膨らませた。

放課後子ども教室で行われた竹灯籠作り=1月30日、長内集会所


型紙の模様に合わせて電動ドリルで竹に穴を開ける児童


 みんなで手作りした竹灯籠は約60本。避難階段の手すりや地区の高台避難場所を示す標識の足元に取り付けられた。点灯式には灯籠作りに参加した市民など約20人が集まった。設置目的などが説明された後、カウントダウンで点灯。夕闇に美しい光の階段が浮かび上がると、キャンプ場から海抜20メートルの市道につながる111段を上った。

竹灯籠の明かりで照らされた避難階段を上ってみる。津波発生時はここから高台へ


放課後子ども教室で作った竹灯籠は津波避難場所の標識の足元に設置


 同市の新谷詩乃さん(37)は長男拓己君(6)と灯籠を作った。「釜石にいるからには、子どもに震災や防災の話もしていきたいと思って参加した。作業は大変だったが貴重な経験ができた」と振り返る。拓己君はこども園で毎月、高台避難の訓練もしている。「津波という言葉とかは身近に感じているだろうが、実際見たことはないので(どこまで理解しているか)。家では、地震があれば自分から机の下に隠れたりしている。こういうイベントも機に、少しずつ(身を守る方法を)覚えていってもらえれば」と期待する。

 津波避難階段は2021年に完成。竹灯籠の点灯は根浜を訪れる人に階段の場所を知ってもらい、いざという時の迅速避難を促す狙いもある。かまいしDMC地域創生事業部の佐藤奏子さんは「避難路は実際に歩く機会があまりなかったりする。こうして1回歩くことで皆さんの記憶に残り、災害時の避難に役立てば」と話した。

 竹灯籠はLED豆電球で明かりをともす。電力は家庭から出る廃食油を精製したバイオディーゼル燃料で発電。竹は地域の間伐材を用い、脱炭素や資源循環を意識した取り組みとなっている。

LED電球の明かりでさまざまな模様が浮かび上がる。避難誘導の言葉と矢印を配した灯籠も(写真左)


この日は月明かりともコラボ。真っ暗になると幻想的な光景が広がった


 竹灯籠は3月まで土日祝日の午後5時から同7時まで点灯。震災命日の3月11日も同様に点灯し、追悼の祈りの場とする。

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