春の高校バレー県予選 男子 大崩れすることなく大分南が連覇達成 【大分県】
第77回全日本バレーボール高校選手権県代表決定戦
11月3日 レゾナック武道スポーツセンター
男子決勝
大分南3(25-22、25-23、25-23)0大分工業
我慢比べで負けなかった。春の高校バレー県予選の男子決勝で大分南が大分工業にストレート勝ち。2年連続4回目の優勝を果たした。
高さとパワーで優勢に立ち、粘り強いレシーブを武器とする相手に焦(じ)れることはなかった。要所で上野樹希(3年)らミドルブロッカー陣が奮起し、ブロックポイントを決めて流れを渡さない。「これまでの(大分工業との)試合はミスから機能停止状態になることがあったが、その時間を踏ん張ることができた」と柿原茂徳監督。
6月の県高校総体ではミスから自滅して勝利を手放したが、同じ過ちを繰り返すことはなかった。キャプテンの渡辺豊志(同)を中心に「劣勢のときこそ平常心」と声を掛け合い、気持ちを落ち着かせた。追い詰められるとエースの水田凰雅(同)にばかりボールが集まっていたが、「1、2年生が成長したので攻撃のパターンが増えた」とトスを散らした渡辺。相手に攻撃の的を絞らせず、勝負どころでは「迷わず(トスを)上げた」と水田に託した。
勝負を決めた最後のスパイクは、やはり水田だった。「自分が絶対決めるという思いだった」と渾身(こんしん)のスパイクを相手コートに突き刺すと、3年間苦楽を共にした仲間とうれし涙を流した。柿原監督は「3年生3人がチームを引っ張ってくれた。感謝している」と話し、殊勲の3年生をいたわった。
試合をコントロールした渡辺豊志
喜びの声
渡辺豊志(3年)
「決勝は緊張とワクワクする気持ちがあったが、勝った瞬間はホッとして涙が出た。県総体の決勝で負けてから、劣勢なときこそ平常心でプレーできるように、あらゆるパターンを想定して練習してきた。これまでやってきたことが正しかったと実感できた試合だった。ただ、ここは通過点。春の高校バレーではベスト8を狙いたい」
水田凰雅(3年)
「県総体と違って気持ちに余裕を持ってプレーできた。今までは悪い流れになるとプレーが小さくなっていたが、焦りもなく平常心で戦えた。(渡辺)豊志を中心に勝利に対する執念が強くなったと思う。春の高校バレーまでに(スパイクの)打ち方を工夫して、どんなトスが上がっても打ち切れるようにしたい」
上野樹希(3年)
「県総体で大分工業に負けてから、何が悪かったのかを見返した。練習方法を変え、相手の粘りに負けないメンタルを備えることができたと思う。今回は相手の対策もしっかりできて試合に臨めて、リベンジできたことがうれしい」
2年連続4回目の優勝となった大分南
(柚野真也)