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記憶の中の盆踊り【駅ぶら】06京王電鉄461 井の頭線92

鉄道チャンネル

※2024年4月撮影

トップ画像は、「久我山駅」南の岩通通りを東八道路、玉川上水まで来ました。

東八道路、ではなく人見街道を渡ります。正面には「岩崎通信機」本社があります。

※2024年4月撮影

ここの新しく作られた道路を、筆者は長らく小金井市の実家の南を通る東八道路の延長だと思っていました。しかし東八道路は、三鷹市牟礼までで、この辺りは人見街道とのこと。全体は都道14号新宿国立線という様です。何だかよく分からない話ですが。(笑)

玉川上水は変わらず流れています。右は岩崎橋。

※2024年4月撮影

昔は無かった杉並区教育委員会の案内板を読みました。少し長いですが玉川上水のコトが分かり易く説明されているので写します。

「玉川上水は、多摩川の水を江戸市中に供給するため、承応2(1653)年、庄右衛門、清右衛門兄弟(後の玉川兄弟)が江戸幕府から下命され開削した上水路です。

西多摩郡羽村(羽村市)から四谷大木戸(新宿区内藤町)まで約43キロメートルを開水路で導水し、そこから先は石菅や木管によって江戸市内に給水しました。杉並区内の流れは、牟礼橋から代田橋に至る約6キロメートルです。工事はわずか1年有余というおどろくべき早さで完成しました。江戸市内への都市生活用水の供給という本来の目的を果たす以外に、水の乏しかった武蔵野台地の村々に分水することで、飲料水・灌漑用水・水車の動力として新田開発をうながし、武蔵野台地の原野を畑作地帯へと変化させました。

玉川上水の分水口の数は、『上水記』によると、最古の野火止用水をはじめ最盛期には総数33ヵ所にものぼり、杉並区内には、下高井戸村分水・烏山村分水・上北沢村分水の取水口がありました。この説明板の前方に見えるのが烏山村分水口跡で、上北沢村分水口跡(現在地より下流へ約40メートル)とともに貴重な遺構です。このうち上北沢村分水には途中に三左衛門水車が設置され、近郷近在の人々に親しまれ「車堀」と呼ばれました。

江戸の人々の暮らしを支えた玉川上水は、明治31(1898)年、東京に近代水道が完成したため、同34(1901)年に廃止されましたが、水路は大部分がそのまま淀橋浄水場への導水路として使用されていました。新宿副都心計画にともない、昭和40(1965)年に淀橋浄水場が廃止されると、流路はさらに短縮され、現在では小平監視所(小平市中島町)から上流域のみを水道導水路とし、中流域は東京都の清流復活事業により、水再生センターの高度処理水が導水されています。

玉川上水は、平成15(2003)年8月、江戸・東京の発展を支えた歴史的価値を有する土木施設・遺構として、国の史跡に指定されました。説明板の右手にある「岩崎橋」は、明治の中頃まで通称「庄ちゃん橋」と呼ばれ、農作業用に使用されていました。その後「樋口橋」と名を変えますが、昭和14(1939)年、現在の烏山に工場を建設した「岩崎通信機株式会社」の名をとって、現在に至っています。

杉並区教育委員会    平成31年3月」

玉川上水のあらましが分かりましたね。筆者たちが小中学生時代「ダボハゼ」釣りをしたコンクリートの堰が「烏山村分水口跡」だったのですね~。

玉川上水北側の散歩道。

※2024年4月撮影

これは2009年11月に撮った同じ場所の写真です。既に道路を作るために川沿いの建築物は取り壊されて更地になっています。

※2009年11月撮影

岩崎橋から南は松葉通りになります。「岩崎通信機」の正門。

※2024年4月撮影

10年間通った道を世田谷区の方に歩きます。

※2024年4月撮影

「岩崎通信機」の通用門。

※2024年4月撮影

同じ場所の2009年の写真。

※2009年11月撮影

現在は都立玉川上水公園の一部に設置された保育園がありますが・・・。

※2024年4月撮影

写真は同じ場所です。2009年に撮影した「岩崎通信機厚生会館」。中に「岩通生協」があって愚弟がコンポーネントのステレオを安く買ったコトを思い出しました。残念ながら2016年末に建物は解体撤去されて都立公園になりました。

※2009年11月撮影

こちらは「岩崎通信機厚生会館」と道をはさんだ南側にあった「岩通体育館」。現在はマンションが建っています。手前の駐車場で毎年盆踊りが開催されていたことを思い出します。露店がたくさん出店してました。

※2009年11月撮影

・・・で、妙なタイトルになりました。映画「死霊の盆踊り」を思い出しながら。(笑)

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などは京王電鉄さんの許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。

※参照資料

・『京王ハンドブック2022』(京王電鉄株式会社広報部/2022)

・京王グループホームページ「京王電鉄50年史」他

下記の2冊は主に古い写真など「時代の空気感」を参考にいたしました

・『京王電鉄昭和~平成の記録』(辻良樹/アルファベータブックス/2023)

・『京王線 井の頭線 街と駅の1世紀』(矢嶋秀一/アルファベータブックス/2016)

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