Yahoo! JAPAN

【岡田真理さん作「ぬくもりの旋律」】 「静岡人」4人が織りなすヒューマンストーリー

アットエス

静岡新聞論説委員がお届けする“1分で読める”アート&カルチャーに関するコラム。今回は脚本家でスポーツライターの岡田真理さん(静岡市葵区)の初小説「ぬくもりの旋律」(河出書房新社)から。プロ野球を中心にさまざまなスポーツの現場を取材してきた著者は、テレビ朝日「セレブ男子は手に負えません」など連続テレビドラマの脚本家としても実績を残す。

主要な登場人物である、人気プロ野球球団の抑え投手、スポーツ紙の中堅記者、スポーツ選手の代理人を務める弁護士、世界を駆け回る女性フォトジャーナリストは、そろって静岡市の出身。中学生年代から30代半ばの現在まで、物語の中でそれぞれが行き合い、すれ違う。

「地元が同じ」であることが、彼らを互いに引きあわせたり、時に互いを遠ざけたり。人生と人生の重なる部分、個人史と個人史の接点に、必ず「静岡」が顔を出す。4人はどこか楽観的な行動原理が共通していて、著者自身の静岡県人としての思考が読み取れてうれしい。

「この地区でいちばん偏差値が高く」と紹介される御門台高のモデルは、清水東高か。スポーツマスコミの取材作法や原則が詳細に描かれているのも興味深い。表紙はJR身延線竪堀駅(富士市)。(は)

<DATA>
河出書房新社、1760円

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. <親の仕送りでギリギリ生活>娘の習い事に母が激怒「お金の無駄」「仕送りを増やして」【まんが】

    ママスタセレクト
  2. スマホは何歳から?小中学生の所持率、トラブル経験談、SNS依存、ルールづくり【専門家QA】

    LITALICO発達ナビ
  3. 特急「はるか」が山科駅発着に!?JR西日本が「京の東の玄関口」駅改良工事、2029年度供用開始目指す

    鉄道チャンネル
  4. 【黒スカート】持ってる人、注目!とんでもなく垢抜ける初冬コーデ5選

    4yuuu
  5. ガスト「至福のフレンチコース」をレビュー ミシュラン星付きシェフ監修の絶品を1990円で体験

    おたくま経済新聞
  6. 肩肘張らずに“さりげなく”おしゃれに!周りと差がつく「大人女子の忘年会コーデ」3選

    saita
  7. アツくて美しい絶景サウナ6選。富士山、海、湖の大自然に癒やされ、“ととのいたい”! 

    さんたつ by 散歩の達人
  8. 尼崎のお出かけスポット徹底ガイド!定番からおもしろスポットまで10選厳選

    PrettyOnline
  9. 【オープン・Studio 奏蔵舎】下町エリアの築140年の蔵がダンススタジオに!|新潟市中央区・スタジオ そうぞうしゃ

    日刊にいがたWEBタウン情報
  10. 「ふれあいフェスタ2024」開催 弁護士「菊地幸夫」さんによる人権講演会や、第12代体操のお兄さん「福尾誠」さんのステージも楽しめる【北九州市戸畑区】

    北九州ノコト