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逗子市小坪在住 本村さん 葉山中に自費出版本寄贈 終戦直後の姉の日記

タウンニュース

本を手にする本村さん(右)と森岡校長

逗子市小坪在住の本村春美さん(86)は、終戦直後、当時女学校2年(現在の中2)だった姉の日記が記載された自費出版本『父と姉そして母戦争が遺していったもの』を4月18日、葉山町立葉山中学校(葉山町堀内/森岡孝校長)に10冊寄贈した。

同書は1945年8月に戦死した本村さんの父親と、その半年後に後を追うように病死した姉のそれぞれの日記を中心に母親の思いを記したもの。

姉の日記には45年9月から46年2月までの6カ月間の学校での出来事や日常が14才の目線で書かれている。2月2日に父の戦死の知らせを受けた日の日記では悲しみをつづる一方で、長女として「強く生きる」と決意を記している。しかし、2月25日の記述を最後に、その約1週間後3月4日、14才8カ月で急死を遂げた。

本村さんは戦場で命を落とした父親、厳しい少女時代を生きた姉の短すぎた命、これらの不運を全部引き受けて懸命に生きた母の鎮魂と冥福を祈り、同書を制作した。

本紙記事がきっかけ

本紙3月21日号の記事「葉山中戦争の事もっと知りたい被爆者による証言授業」を読んだ本村さんは、姉が死んだ当時の年齢の生徒たちに、姉の日記を読んでもらいたいと考えた。「平和に暮らしている自分たちがどれだけ幸せか、そして戦争はしてはいけないんだという気持ちを持ってもらいたい」という思いからだ。

本を受け取った森岡校長は「生徒たちには卒業式の時なども、平和な世の中をつくるにはどうしたらいいか、どうしたら戦争がなくなるか考えられる地球人になろうと話をしている。この本のような生の体験は生徒たちにいい刺激になると思うので大変ありがたい」と感謝を述べた。本は図書館への配架を予定。本村さんに逗葉地区の他の中学校にも本の寄贈をすることをすすめた。

本村さんは「今年は戦後80周年の年。姉の日記を読んで子どもたちに、『戦争は嫌』という気持ちが育ってくれたら」と望みを語った。

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