漫画家の麻宮騎亜さん1周目!漫画「彼女のカレラ」を描くキッカケとなった、ある名車の話
カーマニアの安東弘樹が、これまた車が大好きな方をお迎えしてお送りする番組。
今週は漫画家の麻宮騎亜さん登場!
カーラバーたちからの絶大な支持を得る漫画「彼女のカレラ」シリーズでお馴染みですが、今週はそんな麻宮さんのこれまでの愛車歴を伺いました。
麻宮さんのファーストカー
麻宮さんが免許を取得したのは28歳ごろと実はちょっと遅めでした。
理由は漫画家としてあまりのも多忙すぎたため。
それでもいつか車に乗りたいと、忙しい時間の合間を縫って教習所に通ったそうです。
そんな漫画家と教習所生活を送る中、知り合いのホンダのディーラーから入電。
なんと「NSX(初代)が即納できる」という信じられないオファー。
その個体を見に行ったらあまりにもカッコ良すぎて、なんと免許を取得する前に購入&納車となったそうです。
つまり、麻宮さんの最初の愛車は「NSX」!?
当時、麻宮さんの代表作「サイレントメビウス」が大当たり。
これが劇場映画にもなったので「お金を使わないといけなかった」と購入理由を語りますが、それにしても人生最初の愛車が「NSX」とは凄すぎます。
ですが忙しすぎて全然乗れない。
たまに乗ろうとするとバッテリーが上がっていてJAFのお世話になる日々。
それじゃ車が可哀想だということで手放してしまったそうですが、今でも手放したことを後悔しているそうです。
彼女のカレラを描こうと思ったキッカケ
父から相続を受けた964型のポルシェ911カレラRSを駆る主人公の轟麗菜。
彼女とカレラの日常を描く「彼女のカレラ」を執筆するキッカケとなったのが、ご自身がポルシェオーナーになったから。
しかもそのポルシェはなんとジュネーブモーターショーに展示されていたシュトロゼックという超貴重なモデル。
このマシンをなんとネットオークションに出品されていたのを偶然に発見し、販売店はどうやら近所のショップらしいと。
これは逃せないとばかりに、颯爽とショップに足を運び、手付金1万円を払って購入したのが、今も愛車として愛でているシュトロゼックなんです。
ポルシェといえばアイデンティティとも言える「カエル目」。
しかしこのヘッドライトをつぶし、ウーパールーパーみたいな細い目が特徴のシュトロゼック。
これで軽井沢にツーリングに行った時、小さい子供から「変な車がいる!」と騒がれたこともあったとか。
それでも完全に手作業で組み立てたプロダクト。
曲線美も素晴らしく、本当に素晴らしい個体とのことです。
最も手こずった個体
麻宮さんに他にも思い出のマシンを伺ったところアルファロメオ・ザガートRZという、これまた大変貴重なモデルの名前が飛び出してきました。
別名「モンスター」とか「バスタブ」とか、とにかく特徴のあるフォルムに一目惚れしたそうです。
しかしこの個体(というか、当時のアルファロメオ全般に言えることですが)、本当に大変な車だったらしく、特に酷かったのが電装系。
とある故障から修理が上がり、引き上げた帰り道に突如、コンソールのライトが全部消えてしまったトラブルとか…
他にも雨が降ると水漏れがすごく、常に養生テープとタオルと吸水用のシートを車中に詰め込んでいたそうです。
最もJAFにお世話になった車。
とんでもない車です。
そしてなぜかブレーキが3つしかないという謎の多い車でもあったわけで…
それでも美しすぎるフォルムは唯一無二と振り返ります。
(TBSラジオ『GARAGE HERO’s~愛車のこだわり~』より抜粋)