無垢材テーブルの選び方や木材の種類、メンテナンス方法を解説
ある程度の大きさで存在感のあるテーブル。無垢材のテーブルを置いて空間にアクセントをもたせたいと考えている人もいることでしょう。この記事では、テーブルに使われる無垢材の種類や特徴、無垢材テーブルのメリット・デメリットなどについて解説。メンテナンス方法や選び方についてもご紹介します。
無垢材とは?テーブルに使われる木材の種類
無垢材とは、天然の木から切り出した一枚板のことで、接着剤が使われておらず継ぎ目のないものを指します。
「天然木=無垢材」と考える人もいますが、天然木は「天然の木が使われているもの」のこと。天然木を使用した合板や突板なども含まれるため、天然木が無垢材とは限りません。
また、一口に無垢材といっても種類があります。テーブルに使用される無垢材の種類や特徴をご紹介しましょう。
ウォールナット
ウォールナットはクルミ科の落葉広葉樹。一般的に流通しているのは北米産のブラックウォールナットで、衝撃に強く耐久性に優れた木材です。温度変化によって変形しにくく、テーブルはもちろんフローリングや家具などさまざまなものに用いられます。
濃いブラウン色でつやがあり、木目の美しいウォールナットのテーブルは、高級感があって落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるでしょう。
メープル
メープルは、カエデ科に属する広葉樹で、カナダ産のハードメープル(シュガーメープル、ブラックメープル、ロックメープルなど)が有名です。
雪の重みに耐えながら成長するため、衝撃や摩擦に強いのが特徴。美しい木目が映えるホワイトからベージュ色のテーブルは、明るく清潔感のある空間を演出してくれるでしょう。
チェリー
チェリーはバラ科サクラ属の落葉広葉樹。アメリカンブラックチェリーやワイルドチェリーなどから取れる、人気の無垢材のひとつです。木肌が滑らかで加工しやすいことから、テーブルはもちろんチェアやベッドなどさまざまな家具の素材としても使用されます。
チェリー材のテーブルは、新品で使いはじめたばかりの頃は淡い桃色をしていますが、使い込むことで濃い飴色に変化していきます。
タモ
タモはモクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹で、木目がはっきりと表れるのが特徴。切り出し方によって木目の現れ方が変わり、さまざまな表情を楽しめるでしょう。
しなりがよくて加工性に優れていることから、野球のバットや建具、家具など幅広く用いられます。
ホワイトアッシュも同じモクセイ科トネリコ属。タモとホワイトアッシュは同じ種目として扱われますが、タモよりホワイトアッシュのほうが木目がはっきりしていて色合いも明るめです。
ナラ
ナラは、ブナ科コナラ属の広葉樹。加工がしやすく、テーブルや家具からウイスキーやワインの樽まで幅広く使用されています。素朴でナチュラルな雰囲気で、インテリアを選ばない万能性があるのが特徴です。
ナラは英語でオーク(oak)ということから、ナラとオークを同じものとして扱うところも。しかし、ナラというとミズナラ、オークというとヨーロッパオーク(セイヨウナラ)、ホワイトオーク、レッドオークなどを指す傾向があります。
チェスナット(栗)
チェスナットは、ブナ科クリ属の落葉樹です。年輪がはっきりしていて硬く、傷がつきにくい木材として知られています。
タンニンを多く含むことから、害虫や腐朽に強いのが特徴。耐水性もあるため、水回りのフローリングやダイニングテーブルなどに向いている無垢材といえます。チェスナットの栗色は、経年とともに味わい深い色に変化していくことでしょう。
これらのほかにも、トチやクス、ケヤキといった国産の無垢材もあります。
無垢材ダイニングテーブルのメリット・デメリット
無垢材ダイニングテーブルは、集成材や化粧板、メラミン樹脂やガラスに比べてどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
無垢材の種類によって特徴に若干の違いはあるものの、一般的なものを挙げてみましょう。
無垢材テーブルのメリット
無垢材ダイニングテーブルのメリットには、次のような点があります。
・経年変化を楽しめる・丈夫で長持ち・傷や汚れが目立ちにくい・冬でも天板が冷たくならない
同じ素材でも使う人によって色合いやつや感が変わり、使うほどに味わい深くなる無垢材。経年変化を楽しめるのは無垢材ならではといえます。
硬い素材を選べば傷がつきにくく、表面がはがれて下地が見えるといったこともありません。また、熱伝導率が低いため、冬でもテーブルがひんやりしないというのも無垢材ならではといえるでしょう。
無垢材テーブルのデメリット
無垢材ダイニングテーブルのデメリットとして、次の点が挙げられます。
・値段が高い・反りやひび割れが生じる可能性がある・水分や熱でシミや変色が生じることがある・直射日光によって色が変化する
無垢材は天然の木から切り出される一枚板のため、確保が難しく価格が高め。置く場所や扱い方によっては、反りやひび割れ、日焼けなどが起こることもあります。
また、結露したコップを長時間置いていたり、熱いものを置いたりするとシミや変色につながることも。扱いに注意が必要な点は、無垢材テーブルのデメリットといえるでしょう。
無垢材テーブルのお手入れ・メンテナンス方法
無垢材テーブルを長く愛用するために必要な、お手入れやメンテナンスについてご紹介します。
日常的なお手入れ方法
無垢材テーブルを使用したら、汚れやほこり、水滴が残らないよう乾拭きしましょう。
水を使う場合の拭き方は、固く絞った布を使い、無垢材に水分が染み込まないよう注意してください。水拭きの後に乾拭きするのがおすすめです。
オイル仕上げの無垢材のメンテナンス方法
オイル仕上げの無垢材テーブルは、乾燥する冬を迎える前と、湿気が増えてオイルが染み込みにくくなる梅雨前を目安にメンテナンスをしましょう。水拭きで表面の汚れを落としてオイルを塗り、余分なオイルをふき取って乾燥させればOKです。
シミや汚れが気になる場合は、目の細かいサンドペーパーで削ってからオイルを塗るケースもあります。また、無垢材テーブルのお手入れはオイルで行うのが基本ですが、蜜蝋ワックスを使用することもあるようです。
ウレタン塗装の無垢材のメンテナンス方法
ウレタン塗装されている無垢材テーブルなら、定期的なメンテナンスは特に必要ありません。固く絞った布で、日ごろから水拭きやお湯拭きをしておけば大丈夫です。
手垢や油汚れが気になるときは、中性洗剤を少し混ぜた水を布に染み込ませて拭いてください。その際も、布は固く絞るようにしましょう。
無垢材ダイニングテーブルの選び方
無垢材テーブルを探している人のために、無垢材ダイニングテーブルの選び方について解説しましょう。
無垢材テーブルのメリット・デメリット、木材の特徴を把握する
特別感があっておしゃれな無垢材のダイニングテーブルですが、メリットだけでなくデメリットもあります。無垢材のダイニングテーブルを選んで後悔しないために、メリット・デメリットを把握しておきましょう。
無垢材にこだわりがあるものの耐水性や耐久性を求めたいならナラの無垢材テーブルがおすすめ。無垢材ダイニングテーブルはデメリットが大きいと感じたら、無垢材のような見た目でコストを抑えられる突板を選ぶのもよいでしょう。
置く場所にあった形や機能を選ぶ
正方形や丸型など、無垢材テーブルの形はいろいろあります。ダイニングスペースに置ける大きさか、スムーズな動線がキープできるかなどを考慮して形や大きさを選びましょう。
また、脚も無垢材だったり無垢材の天板にアイアン脚を合わせていたりするなど、デザインや機能もさまざま。どのように使いたいのかイメージして選ぶのもポイントです。
気に入ったものがないときはオーダーもおすすめ
無垢材を取り扱っている家具屋やショールームなどを見ても、気に入った無垢材ダイニングテーブルが見つからないこともあるでしょう。
そんなときは、既製品ではなくオーダーするのもおすすめ。家を建てたりリノベーションしたりする際に、大工さんが家具を造作してくれることもあります。一度相談してみるとよいでしょう。
まとめ:無垢材テーブルで空間に彩を加えよう!
天然の木から切り出した一枚板のことを無垢材といい、家具やフローリングなどさまざまなものに使用されています。
中でも、無垢材を使ったテーブルは人気。樹種によって色や手触り、特徴などは異なるものの、無垢材ならではの温かみがあっておしゃれな空間を演出できると評判です。
無垢材の特徴を知ってお気に入りの無垢材テーブルを見つけ、上手にメンテナンスしながら経年変化を楽しみましょう。