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旅と暮らしの本屋・千石『アンダンテ』。エリア待望の書店で、暮らしのなかに新しい出会いと発見を

さんたつ

PB220892千石アンダンテ

白山通りと不忍通りの交差点からすぐの角地、窓の向こうにいくつもの本棚が見える場所がある。2024年11月15日にオープンした、産業編集センター出版部が手がける書店『アンダンテ』だ。

アンダンテ

地域の人にとっても待望の書店

ゆっくりと本を選べるあたたかな雰囲気の店内。

「全国で書店が減ってしまっているなかで、本を売る場所がなくなっていくことに出版社として危機感を持っていたのが出発点です」と話すのは、店長の前田康匡さん。「本との接点をひとつでも増やしたい。そして、当社の出版の軸である“旅と暮らし”の本がより具体的にイメージできるような場所にできたらと考えました」。

オリジナルのトートバッグやタンブラーも販売。左が店長の前田さん。

店内の棚は、旅・衣・食・住など大きく6つのカテゴリに分けられている。なかでも「旅」には力を入れており、前田さんいわく「見たことがない旅の本が買える店」。ガイドブックや紀行文、各地の文化に触れられる本が有名無名問わず揃い、「文学」や「趣味」などのサブカテゴリもあってアプローチが幅広い。

曲線が印象的な棚。
『散歩の達人』読者へのおすすめとして選んでいただいた3冊。

選書は出版部の編集者が担当しており、作り手の目線ならではのセレクトにも注目だ。「一度に何冊も買ってくださる方も多く、本を求めている人が多いんだなと感じます」と前田さん。

「推」ジャンルの棚には新刊や話題の本が。

地下鉄千石駅の周辺は、実は書店があまり多くないエリア。『アンダンテ』があるのは産業編集センターの1階で、以前は自社の出版物を展示していたが、近所から「買えないの?」という声もあったとか。オープン直後の週末にはレジ待ちの行列ができるほどで、地域の人にとっても待望の書店だったことがうかがえる。

ガラス張りの外観が目印。

店名の「アンダンテ」は、音楽記号のひとつで「歩くような速さで」という意味。本と出合える場が再び増えていく、その一歩が千石の街角で始まった。

アンダンテ
住所:東京都文京区千石4-39-17/営業時間:11:00~20:00(土・日・祝は~19:00)/定休日:水/アクセス:地下鉄三田線千石駅から徒歩2分

取材・文・撮影=中村こより
『散歩の達人』2025年1月号より

中村こより
もの書き・もの描き
1993年東京生まれ、北海道育ち。中央線沿線に憧れて三鷹で暮らした後、坂のある街に憧れて現在は谷中在住。好きなものは凸凹地形、地図、路上観察、夕立。挑戦したいことは測量と東海道踏破。

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