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組織への貢献意識で20歳代と40歳代以上に「年代の壁」 世代間ギャップが浮き彫りに 民間調査

月刊総務オンライン

組織への貢献意識で20歳代と40歳代以上に「年代の壁」 世代間ギャップが浮き彫りに 民間調査

スコラ・コンサルト(東京都品川区)は12月16日、役員などを含む全国の社員6,000人以上を対象に実施した「組織に関するアンケート調査」の結果を発表した。コミュニケーションスタイルだけでなく、仕事や組織への貢献意識、失敗を恐れない姿勢といった、価値観における世代間のギャップが浮き彫りになった。調査期間は2024年10月18日~10月22日、11月14日~18日。

仕事・組織への貢献意識やコミュニケーション、失敗を恐れない姿勢に相違

仕事に対する価値観についての質問では、「仕事で関わる人とは自分から積極的にコミュニケーションをとるようにしている」について、20歳代の14.4%が選択したが、これは60歳代(28.0%)の約半分しかいない。「自分の業績だけでなく、所属する組織に貢献しようとしている」という項目では、20歳代は11.4%にとどまり、50歳代(27.4%)と16ポイント、60歳代(32.4%)とは21ポイントの差が開いた。

仕事に対する価値観・若い年代ほど回答が少ない項目(年代別)(※画像クリックで拡大)

同調査では、若い世代ほど回答が少なくなる項目を、以下の3種類に分類。40歳代~60歳代の価値観と、20歳代・30歳代の若手世代の価値観の違いが「年代の壁」として表れている、と分析している。

●コミュニケーションスタイル

若い年代ほど、仕事に関する人と対等に・積極的にコミュニケーションをとり、積極的な発言の割合や、懇親の機会の意義を認める割合が低い。

●仕事や組織への貢献意識

若い年代ほど、組織や顧客への貢献意識が低く、プライベートの時間も仕事に費やす割合が低い。

●柔軟性や失敗を恐れない姿勢

若い年代ほど、効率のよいやり方を柔軟にとる割合、失敗を恐れずチャレンジする割合が低い。

「パワハラ」にならないか部下に気を遣う管理職や役員たち

そこで、40歳代から60歳代の管理職・役員が、20歳代社員のマネジメントで感じる困難について聞いた。トップは「『パワハラ』にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある」の37.0%で、2位と10ポイント以上の差をつけた。上位5つの回答は以下の通り。

 ・「パワハラ」にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある(37.0%)

 ・「セクハラ」にならないよう、部下と接する際に気を遣うことがある(25.9%)

 ・部下の中でも価値観が多様であり、一律の対応が難しい(25.4%)

 ・仕事のプレッシャーに対してストレスを感じやすい部下がいる(24.7%)

 ・モチベーションを高めることが難しい部下がいる(23.7%)

40歳代~60歳代の管理職・役員が20歳代の社員をマネジメントする際に困難を感じること(※画像クリックで拡大)

若い世代は意見の押し付けやタイパの悪い資料作りに困っている

若い年代(特に20歳代)が、40歳代から60歳代と接して驚いた・困った経験について、自由回答で答えてもらったところ、以下のような意見が寄せられた。

 ・自分の意見を押し付けてくることに困った(20歳代→50歳代)

 ・仕事とプライベートを分けない、休みの日でも仕事を優先する(20歳代→50歳代)

 ・育休を取った30歳代男性のことを悪く言っていて不快だった(20歳代→50歳代)

 ・タイパが悪い資料作りを要求される(20歳代→50歳代)

20歳代に「仕事の失敗をただしたところ、舌打ちされた」経験も

逆に各年代から、20歳代と接して驚いた・困った経験として挙がったのは、「仕事の失敗をただしたところ、舌打ちされた(50歳代)」「指示待ちで自分の考えで業務を進めようとする姿勢がない(40歳代)」「きびしくすると直ぐやめてしまう(50歳代)」といった声だった。

「Job総研」の調査では、30歳代〜50歳代が経験した「昭和あるある」に対する、その時代を知らない20歳代の価値観について分析している。

スコラ・コンサルトの調査の詳細は公式リリースにて確認できる。

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