Yahoo! JAPAN

大手企業 夏のボーナス94万円 藤井氏「大してええことでもない。理由は2つあって……」

文化放送

8月8日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、大手企業の2024年夏季賞与(ボーナス)に関するニュースについて意見を交わした。

藤井氏「こんなもんで浮かれていたらあかんっていう話の典型」

経団連は7日、大手企業の2024年夏季賞与の最終集計結果を発表した。平均妥結額は前年比で4.23%増の94万1595円だった。3年連続で増加した。

寺島アナ「夏のボーナス、94万円。まぁ景気の良いニュースのように聞こえますけれども。藤井さん、これはどう受け止めますか?」

藤井氏「まぁ、ええことですが、大してええことでもない。理由は2つあって、額面上は4.23%増えたかもしれんけれども、物価も上がってるから実質のボーナス上昇率はもっと低いものですよね。それが理由の1つ。
2つ目は、これは大企業の夏のボーナスですよね? 大手企業って大体が輸出企業なんですよ。だから、このボーナスの上昇っていうのは、円安によってもたらされた恩恵の一つなんですよね。だから、円安っていいよなぁ、っていうことを確認する上では良いデータではありますけれども、大手で輸出企業とは無関係の2000分の1999の会社にとっては、こんな大きなボーナス上昇圧力はかかってないわけで。円安は寧ろ逆に作用しているわけですからね。だから、こんなもんで浮かれていたらあかんっていう話の典型ですよね」

寺島アナ「これ、6月の実質賃金が2年3ヶ月ぶりにプラスに転じたというニュースもありますが、これはボーナスが乗っかって、こういう数字になったということで。それまでは26ヶ月連続で実質賃金は下がっていたと。今回はこのボーナスも加わって、ようやくプラスに転じたということですけれども、じゃあまた8月ぐらいからの実質賃金はどうなるんでしょう、っていうのは注目されているところではありますよね。またマイナスに落ちるのか、なんてことも言われてます」

【関連記事】

おすすめの記事