スーパー回転寿司『藤』のランチがスゴイ! 5貫+汁物+「レーンの寿司をどれでも3皿OK」で、この値段ってマジなの!?
寿司屋のランチというと、大抵はネタが決まった盛り合わせが相場だ。基本的に選択制ではないものの、それでも寿司を食える満足感を得ることができる。でももし、食べたいネタを選ぶことができるとしたら、その方が嬉しいよね。
愛知県名古屋市には、すごいランチの仕組みを導入している回転寿司屋が存在する。そのお店「スーパー回転寿司 藤」のランチは、日替わりのおすすめ5貫に加えて、レーン上に流れる寿司をどれでも3皿まで取ることができる! しかも汁物付きで。
ちょっと待って、本当にいいの? 本当にどれ食べてもいいんだよね? それで税込1300円って安すぎない?
・スーパー回転寿司
その日、私は名古屋の栄にいた。前日の夜にカプセルホテルに宿泊し、朝5時に目が覚めてしまって眠れなくなり、風呂に入って7時にチェックアウト。そこから大須商店街に歩いていったが、朝早すぎてどこも開いていない。結局は今池のオールドコメダを訪ね、春日井市にオープンした丸亀の「うどーなつ屋」に行ったのだ。
そこからが本記事の始まりである。時計を見ると午前11時。そんなにアチコチ行ってるのに、まだ昼になってね~。7時のチェックアウトが早すぎたのだ……。とにかくここから名古屋の中心街を挟んだ西側の中川区へと向かう。
春日井駅から中央本線で一旦名古屋駅まで出て、そこから関西本線に乗り換えて春田駅へ。春日井は「かすがい」で春田は「はるた」と読む。不慣れな土地では車内アナウンスを聞き違えると、うっかり乗り過ごしたりするので、駅名は事前に把握しておきたいものだ。かすがいとはるた、覚えました。
さて、そこから徒歩で約10分歩いて到着~!
「スーパー回転寿司」の看板に歴史を感じる。古くから地元で馴染みのお寿司屋さんなんだろうなあ。どの辺がスーパーなのか、気になるところだ。
入店してまずはおすすめ「本日の特選品」を確認してみると、全国各地の旬のネタを仕入れていることがわかる。自家製の生サバ酢〆にこだわりがあるようだ。
そのほかの品を見ると、105円から1050円まで幅広い価格設定になっている。とにかく品数は豊富だな。
今回の狙いはランチサービス、提供価格は税込1300円。それでおすすめ5貫に汁物。さらにレーンに流れるネタをどれでも3皿食べることができてしまう。絶対コレ、お得だよね。お店の人が自ら「お得です」と仰ってるから間違いないよ。
もし仮に、レーンに好みのものがなくても、約30種のメニューから好きなものを頼むことも可能だ。たとえば「えびだけ3皿ください」なんて頼むのもアリ。寿司のほかにソフトクリーム・ジュース・茶碗蒸しもオーダーできる。
すごいいい仕組みじゃないですか? 実はこの仕組み、お店にとっても都合が良いのだ。それについては後述しよう。
・お店にもメリット
注文したところ、おすすめ5貫が出てきました。マグロ・たこ・サーモン・玉子・ネギトロ軍艦というラインナップ。
汁物はあら汁。これは鯛のカマかな? 思ってた以上に豪勢だ。器からはみ出しまくってる!
そして、レーンから私がチョイスしたのはコレ!
厚切りサーモン・マグロ剥き身・トロえんがわの3皿である。
改めてランチの全景をお見せするとこうです。1300円で11貫にあら汁付きとなった。
私が訪ねた13時頃は、レーンにそれほど寿司は流れていなかったので、良いネタを取ることができた。普段は11時と12時くらいにレーンにネタが並ぶそうなので、その時間なら選びたい放題なのかも。
常連さんたちは、きっとその時間を狙って訪ねているのだろう。今回は少し時間が悪かったけど仕方ないな。
さて、まずはあら汁で軽く胃袋を呼び起そう。チェーンの寿司屋で味噌汁付きというとワカメしか入っていないことがよくあるけど、ここは違うなあ。しっかり身のついたあらを豪快に使っている。
先におすすめ5貫を前菜代わりに食っちゃうぞ。これはお店の挨拶がわりと言いますか、ボクシングでいうところのジャブみたいなもので、お客さんとの距離を測るバロメーター的な握りですな。
レーンからとった3皿は、ストレートパンチやアッパーカットのような力のあるヤツです。厚切りサーモンは武骨ながらもパワーがあるなあ。
剥き身もまたワイルドだねえ。2貫の軍艦の上にドカーンと乗っかっていて、スプーンで食べたくなる。1貫頬張ると口のなかにマグロの甘い脂がとろける。まさにトロ! って感じ。
トロつながりのトロえんがわがまた美味しい。肉厚でコリっとしていて、普段チェーンで食べるようなえんがわとは大違い。脳裏には古民家の縁側でお茶をすする自分の姿が浮かぶ。これぞえんがわ!
もう少しつまみたかったので、別途「かんぱち」と「生あじ」(各税別280円)を注文し、私の愉快なランチタイムは終了した。いうまでもなく大満足だ。
このランチの仕組みは、お得感を演出するのに優れている。お客さんにとっては、自分で選ぶ楽しみと、良いものを安く食べられる満足を得られるだろう。
一方で、お店にもメリットがある。回転寿司は本来、レーンに寿司を回さなければ売上につながらない。商品を見せなければ買ってもらえないのだが、それは同時にロスを生むことにもなる。並べても取ってもらえなければ、鮮度が下がって結局廃棄するしかない。
だが、この仕組みならレーンにあるものをお客さんが積極的に取ってくれるので、ロスが少なくなって店にとっても良いのではないだろうか。したがって、お客さんとお店でWin-Winになれるというわけ。
何より味が良いというのが、このお店の魅力だ。名古屋だから私はなかなか行けないけど、次に訪ねるチャンスがあれば、ネタが多く並んでいるという11時か12時に訪ねてみたい。スーパー回転寿司藤は、まさに「スーパー」な回転寿司だ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 スーパー回転寿司 藤
住所 愛知県名古屋市中川区供米田2-906
時間 11:00~22:00
定休日 月曜日(祝日の場合は翌日休み)
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Screenshot:GoogleMaps