30余年の歴史に幕。『姫路市書写の里・美術工芸館』が2026年3月に閉館 姫路市
書写山ロープ―ウェーの麓にある『姫路市書写の里・美術工芸館』が2026年3月31日に閉館します。
同館は1994年に姫路市ゆかりの美術工芸や民芸に親しんでもらう為に設立された施設。映画『ラストサムライ』の撮影地として名を馳せた“書写山圓教寺”の建築様式を意識して造られたもの。
開館後30年が経過して、施設の老朽化、入館者数の低迷や公費負担率の高さから、現状のままでの維持は難しく、来年3月をもって閉館が決まったそうです。
常設展では姫路市出身で、奈良東大寺の僧侶でもあった清水公照の泥仏約270体や書画、美術工芸作品等を展示。
伝統工芸の実演や、予約制で各種工芸教室も行われており、陶芸・漆工芸・織物・皮革工芸・版画・凧づくり・”こま”や”はりこ”の絵付け体験なども開催しています。
また刀匠・明珍宗裕さんを講師に迎え、刀剣の基礎講座(座学)と、金属のプレートに鏨(たがね)で一文字を刻む「銘切り体験」も行われるそう(応募者多数の際は抽選)。
SNS配信では若年層の来館者数や認知率も増加。イベントなどの告知も行われています。
今後開催のイベントは、11月2日、3日の「秋の文化祭」、そして工芸館史上初の「ナイトミュージアム」が11月21日、22日、23日に行われるとのこと。
ナイトミュージアムではスタッフによるガイドツアーなど、普段なかなか立ち入る事の出来ない夜の美術館を楽しむことができます。また屋外展示のほっこりかわいい“やねパン”と呼ばれる作品もライトアップされるのだとか。
憎めないゆるっとした風貌がこっそり人気なのだそう。とっても可愛いですね。
同施設職員の苅山さんは「閉館の話を聞き、当初はスタッフ一同ショックな気持ちもありましたが、悲しんではいられません!閉館の3月31日まで少しでも多くの方々を温かく迎えたいです」と前向きに話します。
同館は閉館後、解体予定となっていることから、館全体を使用したビックプロジェクトも計画中。今後のイベントは公式サイト及び公式Instagramから確認できます。
場所
姫路市書写の里・美術工芸館
(姫路市書写1223)
TEL
0792-67-0301