森ラボ 5つのPRJ(プロジェクト)が進捗発表 各リーダーがそれぞれ解説
JR藤野駅そばの交流拠点・森のイノベーションラボFUJINO(森ラボ)で3月7日、プロジェクト発表会が行われた。
現在、森ラボでは森林、農林業、映画、デジタル関連、ウォータースポーツ、空き家など地域課題の解決を主なテーマにした24のプロジェクトが進行しており、今回は「バリアフリー」「訪問看護」「農産物開発」「里地創生」「藤野駅前活性化」の5つの進捗や今後の展望が発表された。当日は約20人が参加。それぞれのプロジェクトリーダーが説明していった。
バリアフリープロジェクトでは、寂しさを解消するコミュニケーションロボットを作りたいというリーダーの篠部虹人さんが進捗を紹介。篠部さんは友人の母親ががんで入院中に『授業参観に出たい』という話をきっかけに、特に入院中の寂しさに焦点を当てたコミュニケーションロボットの開発を進めている。その中の一つであるぬくもり伝達ロボットについての開発経過を発表。実証実験を経てロボットにどのように人らしいぬくもりを再現させるかなどの課題について述べていった。参加者からは「価格はいくらになるのか」などの質問があり、「まだ決定できていない」と回答する場面が見られるなど、プロジェクトへの関心の高さが伺えた。
本格稼働から3年
発表会を振り返り、コミュニティマネージャーの髙橋靖典さんは「いろいろなプロジェクトがある中で、今回はこれから始まるものや地域に還元できるプロジェクトの紹介となった。今後は藤野を中心に同じ中山間地域である相模湖や津久井にも取り組みを広げていけたら。また、中高生の起業のバックアップや支援なども進めていきたい」と力を込める。
森ラボは2022年4月に本格稼働し、ちょうど丸3年を迎える。この3年を振り返り髙橋さんは「地域全体のデジタル化支援はまだ鈍いが、関係人口の創出や移住者への仕事の紹介などには成果が出ている。今後も地域課題の解決に向けた支援や創業支援などを進めていきたい」と話す。