終わりが見えないカメムシ闘争と、前の住人が押し入れのスキマに挟んでいた1996年の記憶【100万円の古民家】
もしもカメムシが神の使いならば、私は1億パーセント地獄行きだ。
なぜならこの100万円の古民家と関わるようになってから、それはもう1000匹、いや5000匹、いいや……ってほどの数のカメムシを成敗してきたからである。
そして今回もまた……
【画像】窓という窓、ウラオモテ、まんべんなく「カメムシアタッカーEX」を噴霧しておいた。もう来ないで〜!
(ガラガラ)
まじか〜〜〜〜〜……。
またも半端ない数のカメムシが留守中の古民家の中で息絶えていた。
場所的に、おそらく以前紹介した「カメムシブロック」をスプレーした上を歩いてしまったカメムシが大量に死んでいるのだと思われる。(99%の致死効果)
やはりカメムシブロック半端ない……とあらためて感心するも、一体このカメムシどもは、どこから入ってきたのかとの疑問が生じた。
なぜならば、虫が侵入していると思われるスキマというスキマを網戸用の網で塞ぎまくったからである。奴らは網戸さえも超えてくるのか?
──と思いきや!
スキマを網戸で塞いだ側(庭側)ではなく、反対側の方向(山側)にも、無数のスキマが空いていたのであった……。
ということで、以前に引き続き、細長く切った網戸でスキマを塞ぐという、記事的な盛り上がり0(ゼロ)の地味な作業を始めた。
そうこうしていると、やがてスキマは「押し入れの上」にも空いていることが判明。具体的には「押し入れの上と屋根の間(ややこしい)」だ。
とはいえ、この押し入れの上、めちゃめちゃ汚い。砂や埃に加え、何らかの動物の糞が無数に散らばっている。
まずはこれらをホウキで掃除して、さらにブルーシートなどを敷きつつ、この板、意外とボロッと割れそうな雰囲気もするので、重さを分散させる意味でも腹ばいになって潜り込まないと……なんて細かく作戦を立てていたら、
押し入れの天井と、梁(はり)の間に、丸めた雑誌が詰められているのを発見。おそらく隙間が空いてしまったので、物理的に塞いだのだろう。
取り出してみると……
動物の糞らしき物体も一緒についてきてしまったが、
それは何かしらのカタログだった。
発行時期を調べてみると、平成8年(1996年)の通販カタログだった。「保存版」という文字を見て、「本当に29年も保存されていたんだな」と思ったりもした。
1996年といえば、私は高校に通いながら必死にお蕎麦屋さんで働いていた。そういえば1996年って、ゲーム業界も凄まじく盛り上がっていた気がする。
名作も大漁。「ワイプアウト」「バイオハザード」「エネミー・ゼロ」「刻命館」「鉄拳2」「デザエモン」「トバルNo.1」「ナイツ」「レイジレーサー」「パラッパラッパー」……などなど。
男子校に行っては授業中に爆睡し、バイトして家に帰ってはゲームして、さまざまな雑誌へ漫画・イラストを投稿して……を繰り返していた日々。
その当時、ここにも人が住んでいて、この押し入れスキマを通販カタログで塞いでいたのだ。なんだか、見ず知らずの2人のタイムラインが、この保存版カタログで交わった気がする。
ともかく、押し入れの上にあるスキマの補修は腹ばい用ブルーシート持参で次回とするとして……
今のところイケイケモードなカメムシブロックの効力は約2ヶ月。となると、あと1ヶ月しないうちに無効になると思われるので、新たなウエポンを用意してみた。
それこそが住友化学園芸「カメムシアタッカーEX」だ。
なんとこちら、効果は約4ヵ月も続くそう。速殺効果はもちろん、残効性(4ヶ月)を兼ね備えたカメムシ剤で、家への侵入防止も期待できるという。
「カメムシブロック」で死ぬのは良いが、そもそも来ないで欲しいので、とりあえず効果4ヶ月の「カメムシアタッカーEX」で少しでもカメムシの訪問が減れば良いなと思っている。
次に行った時も、まずは家のスキマ塞ぎ。そして、おそらくカメムシの死骸掃除&カメムシ対策で数時間は使ってしまうだろう。
そんな地味な作業が連続するのが古民家の修繕。だが、それが醍醐味でもあり、おもしろい。
【つづく】
参考リンク:カメムシアタッカーEX(Amazon)(楽天市場)
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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