ダウンライトをキッチンにつける!失敗しない選び方を解説
家の新築やリフォーム時に、照明をどうするかは悩みどころ。中でも油汚れなどの心配があるキッチンは、天井に埋め込むダウンライトが便利なのではないかと考える人も少なくありません。
キッチンにダウンライトを設置する際には、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。キッチンの照明選びについてご紹介します。
ダウンライトだけじゃない!キッチンの天井に使われる照明の種類
さまざまな種類のある照明ですが、主にキッチンに用いられるものとして次の種類が挙げられます。
・ダウンライト・ベースライト(直管型LED蛍光灯)・シーリングライト(小型シーリングライト・シャンデリア)・ペンダントライト・スポットライト
特徴を解説しましょう。
ダウンライト
ダウンライトとは、天井に穴をあけて埋め込むタイプの照明のこと。ダウンライトの中にも、一般的なダウンライトよりも暗めで不快なまぶしさを感じないグレアレスダウンライトなどの種類があります。
ダウンライトは天井とほぼ同じ高さにあるため、フラットですっきりとしていて圧迫感がないのが特徴。キッチンはもちろん廊下やトイレ、リビングや寝室などさまざまな場所に設置できる万能な照明といえるでしょう。
ただし、ダウンライトひとつで広範囲を明るく照らすことはできません。設置する場所に合わせて複数のダウンライトを埋め込んだり、ほかの照明とあわせて用いたりするのが一般的です。
ベースライト(直管型LED蛍光灯)
細長い天井照明をベースライトといい、LEDを使用したものを直管型LED蛍光灯と呼ぶこともあります。
埋め込み型(天井に埋め込むタイプ)や吊り下げ型(天井から吊り下げるタイプ)、直づけ型(天井に直接つけるタイプ)などがあり、広範囲を横長に照らしてくれるのが特徴。埋め込み型や直づけ型のベースライトは、吊戸棚や背の高い食器棚の扉を開閉してもぶつかりにくいことからキッチンに用いられることが多い照明となっています。
シーリングライト(小型シーリングライト・シャンデリア)
シーリングライトとは、天井に直づけする照明のこと。丸い形で、高い場所から部屋全体を明るく照らします。
ある程度大きさのあるものが多く、リビングや子ども部屋などに取りつけられることが多め。キッチンに取りつける際は、小型シーリングライトがおすすめです。
広い範囲を照らせる照明にはシャンデリアもありますが、大きさがあるためキッチンに用いるのは一般的ではありません。
ペンダントライト
コードやチェーンなどで天井から吊り下げられた照明をペンダントライト(ペンダント照明・吊下灯)といいます。ペニンシュラキッチンやアイランドキッチン、キッチンカウンターやダイニングの照明に用いられることが多いのが特徴。
吊戸棚の扉を開閉する際に邪魔になるため、壁付のキッチンにペンダントライトを設置することはほぼないと考えて良いでしょう。
スポットライト
スポットライトは、特定の場所や狭い範囲を照らすインテリア性の高い照明です。お気に入りの絵画やインテリアを照らしたり、読書のために手元を照らしたりするときに用いられるのが一般的。
ひとつだけでは十分な明るさを確保できないため、キッチンなどの空間を照らす際は天井にダクトレールを設置して、複数のスポットライトをつけることになるでしょう。
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本当にダウンライトで失敗しない?キッチン照明の選び方・配置のコツ
照明によって設置場所に向き不向きがあります。キッチンに設置するならダウンライトやベースライトがおすすめ。おしゃれさを求めたいなら、ダウンライトを選ぶと良いでしょう。
とはいえ、本当にキッチン照明にダウンライトを選んで良いのか迷う人もいるはず。キッチン照明を選ぶ際のポイントをご紹介します。
必要な明るさがあるかを確認する
キッチン照明を選ぶ際は、料理をするために必要な明るさが確保できるかを考えてみましょう。
光を当てて明るくするのが照明の役割です。空間の雰囲気を重視して暗くなってしまったり、デザイン性を求めて手元に影が生まれて見づらくなったりしているようなら、別の照明を検討してみてください。
また、照明の種類を変えずとも、複数の照明を設置したり、ワット数の大きな電球を選んだりすることで、必要な明るさを確保できるケースもあります。
照明で色が見やすいかを確認する
温かみのあるオレンジ色の電球色、太陽光に近い昼白色、電球色と昼白色の中間にあたる温白色など、照明の色にも種類があります。照明の種類とともに、使用する電球の色味も考慮してください。
キッチンで食材や料理の色を正しく判別するためには、昼光色や昼白色などがおすすめです。
メンテナンスはしやすいかを確認する
メンテナンスのしやすさも照明選びを失敗しないためのポイントです。電球の交換がしづらい照明をつける際は、球切れの心配がほぼないLEDを選ぶと良いでしょう。
また、照明器具自体が故障する可能性もあります。シーリングライトやペンダントライトは自分でも照明器具を交換できますが、ダウンライトのように電気工事士でなければ修理・交換できないものもあるため注意してください。
動線を考えて配置や個数を考える
ベースライトのように横長でひとつ設置するだけで広範囲を照らせる照明であれば、手元に影が落ちないよう設置場所を考えれば問題はありません。しかし、ダウンライトのように複数の照明で明るさを確保する場合は、動線や空間の広さを考慮して設置個数を考える必要があります。
シンクやコンロの位置はもちろん、冷蔵庫や食器棚などのレイアウトもイメージしながら照明の種類や設置場所を選びましょう。
キッチンにダウンライトをつけたときに失敗しやすいポイント
ダウンライトは天井に埋め込む照明のため、施行後に位置を変更するとなると大きな工事が必要です。キッチンにダウンライトを設置して後悔している人が「失敗した」と感じやすいポイントを挙げてみましょう。
想像よりも暗い
ダウンライトでも明るさを十分確保できていると思っていたものの、実際にキッチンに立ってみたら想像していたよりも暗く感じることがあるようです。
4.5畳程度の一般的なキッチンなら、ダウンライトを3個設置すれば明るさを確保できるといわれています。しかし、キッチンの形状、壁紙やフローリングの色によってはもっと多くのライトを設置しなければならない可能性もあります。
ダウンライトの個数選びは慎重に行いましょう。
模様替えや家具の買い替えで照明位置がずれる
冷蔵庫や食器棚の配置、動線を考慮してダウンライトの場所を決めたものの、模様替えをしたら照明が適切な位置に来なくなったという失敗もよく耳にします。
キッチンスペースの家具や家電の配置例をいくつか考え、できるだけ多くのパターンに対応できるような場所にダウンライトを設置しましょう。
ダウンライトの中でも照明範囲が広めのものを選んだり、向きを変えられるスポットライトと併用したりするのもおすすめです。
ダイニングやリビングがまぶしい
キッチンスペースの明るさを確保したら、ダイニングやリビングでまぶしく感じるという失敗もあります。
ダイニングやリビングとキッチンの間に壁がない場合は、ダイニングやリビングなどとの位置関係、間取りを考慮してダウンライトの設置場所や個数を検討しましょう。その際、ソファやテレビの場所や向きもイメージしておけると、より失敗を防げます。
まとめ:ダウンライト選びのコツを抑えて快適なキッチンを手に入れよう
天井に埋め込むダウンライトは、キッチン照明におすすめ。圧迫感がなく吊戸棚の開閉の邪魔にならないといったメリットがあるだけでなく、キッチンをおしゃれに演出してくれます。
しかし、キッチンにダウンライトを設置して失敗したと感じている人がいるのも事実。失敗例を参考に、ダウンライトのベストな設置場所、設置個数を検討してみてください。
施工会社に相談すれば、自宅キッチンにベストなダウンライト設置案を考えてくれるでしょう。