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なぜ人は「闇堕ち」属性に惹かれるのか?映画『ソニック』最新作に参戦〈シャドウ〉ほかダークな沼キャラ大特集

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なぜ人は「闇堕ち」属性に惹かれるのか?映画『ソニック』最新作に参戦〈シャドウ〉ほかダークな沼キャラ大特集

ついにシャドウ登場の映画『ソニック』最新作

日本を代表する世界的ゲームクリエイター【セガ】が生んだ世界的キャラクター<ソニック>を主人公にした映画『ソニック・ザ・ヘッジホッグ(原題)』シリーズ待望の最新作、『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』が現在、全国の映画館で大ヒット上映中だ。

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』© 2024 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.

日本より一足早く12月20日に全米公開を迎え、週末3日間で北米週末興行収入6200万ドル=96.7億円(※1ドル156円換算)というメガヒットを飛ばしてクリスマス興行を制した本作。映画批評サイト<ロッテントマト>で批評家スコアで88%、観客スコア97%(※12/27時点)という、驚異の高数値を記録している。

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』© 2024 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.

シリーズ最新作でこれほどの興奮を呼んでいるワケはズバリ、ソニックブランドで圧倒的人気を誇るキャラクター<闇のダークヒーロー>シャドウの映画初登場だ。シャドウが多くの人を惹きつけてやまない理由は、圧倒的な強さと寡黙でクールなカッコよさだけでなく、心の優しさと純粋さを打ち砕いて人類への憎しみを抱かせるに至った、悲しき過去にある。

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』© 2024 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.

なぜ私たちは<闇堕ち>に惹かれるのか?

人や場所を大切にする心を持ち、純粋で善良であるがゆえに<闇>へと誘われていく“闇堕ち”属性は、古今東西の人気コンテンツに欠かせない要素である。SF映画の絶対王者である『スター・ウォーズ』シリーズのダース・ベイダーにはじまり、圧倒的な世界発行部数を誇る少年漫画「NARUTO」のうちはサスケ、世界的ムーブメントとなった「進撃の巨人」のエレン・イェーガーといった“闇堕ち”勢によって語られるドラマは、いつの時代も人々の心をつかんで離さない。

ということで今回は、そんな“闇堕ち”キャラクターに大注目。知れば知るほど虜になる、大人気キャラの底知れぬ<闇>&<沼>に飛び込んでみよう。

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』© 2024 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.

ダース・ベイダー/『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年に1作目が公開されて以降、42年にわたり続編が作成され続け、スピンオフ作品も含め日本でも圧倒的かつ絶対的な人気を誇るスペースオペラ作品「スター・ウォーズ」シリーズ。その物語において誰もが避けて通れない重要なキャラクターであり、銀河帝国の皇帝パルパティーンに仕えるダース・ベイダーは、あらゆるコンテンツにおける闇堕ちキャラクターの代名詞でもある。

その素顔は奴隷の子として生まれ、厳しい修行の末に希望の光であるジェダイ・ナイトとしてクローン大戦の英雄となったアナキン・スカイウォーカー。彼がフォースのダークサイドの誘惑に負けてシス卿となった裏には、師匠オビ=ワンやジェダイに募らせた不信感、パドメとの恋、そして拷問による母の死といった出来事があった。純粋なアナキンを揺さぶりダークサイドへと誘った苦悩や葛藤は、永遠に『SW』ファンの心をつかんで離さない。全身を焼かれ身体の大半がサーボーグ化した果てに、息子ルークへの愛によってジェダイの心を取り戻し迎えた最期は、この物語の根源をなす<光>と<闇>の戦いの象徴として、ダース・ベイダーの人気を不動のものとした。

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うちはサスケ/「NARUTO」

1999年「週刊少年ジャンプ」での連載開始から2014年の連載終了までに全72巻が刊行され、発行部数は全世界累計2億5000万部を突破という地球規模の人気を誇る少年漫画「NARUTO」。その第1話から登場する優等生忍者のサスケは、落ちこぼれ忍者の主人公ナルトのライバルであり、チームメイトかつ親友として切磋琢磨し互いに才能を開花させていく。

実の兄によって一族が抹殺されたという暗い過去を持つサスケは復讐を目的に修行に励むが、落ちこぼれだったはずのナルトの著しい成長への焦りから、力を求めて残忍な抜け忍・大蛇丸へ弟子入り。その後、サスケは兄への復讐を果たすことに成功するも、そこで明かされた事実に心を打ち砕かれ、闇堕ちした彼の姿は当時の読者に衝撃と動揺を与えた。

のちにサスケはナルトとの友情や仲間たちとの絆によって心を取り戻すのだが、その少年漫画道スピリットのど真ん中をいく熱い友情による闇からの救出劇に世界中が熱狂。友情・闇堕ち・勝利がもたらすカタルシスはハリウッドセレブにも熱烈なファンを生み、今なお興奮とともに語られている。

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エレン・イェーガー/「進撃の巨人」

「別冊少年マガジン」で2021年まで連載され、世界累計発行部数は1億4000万部を突破。そしてTVアニメ版の本編を再構築した劇場版『進撃の巨人』完結編「THE LAST ATTACK」が今年11月に劇場公開されると、1か月を待たずに興行収入10億円、動員数70万人を突破するという記録を打ち出した、今なお熱い支持を集める少年漫画「進撃の巨人」。そこで描かれたのが、主人公エレンの闇堕ちによって引き起こされたエピソードだ。

巨人の力を用いた地鳴らしで、自身の出身地であるパラディ島以外の人間たちを根絶やしするために侵攻するエレンと、かつての彼の仲間たちの壮絶な攻防を、世界中が固唾をのんで見守った。エレンは巨人を駆逐することこそが、巨人に食い殺された母親や幼馴染のミカサとアルミンをはじめとした仲間たちのためであると信じていたが、巨人の脅威とともに閉じ込められていたパラディ島の外の世界は、島民の全滅を願っていることを知る。

幼馴染たちがいつまでも幸せに生きていける世界を作るため、自ら地鳴らしの道を選んだエレン。その決断に至るまでの葛藤や苦悩、闇堕ちしてもなお愛する人々の幸せを願う純粋さに人々は心を打たれ、そのあまりにも深い闇に魅了されたのだった。

シャドウ/『ソニック』シリーズ

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』全国公開中!

セガが生み出した世界的人気ゲームシリーズ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」から2001年にリリースされた「ソニックアドベンチャー2」で初登場したシャドウは、ソニックとうり二つの姿をしたハリネズミだが、その正体は人工的に生み出された究極生命体。嫌いなものは「人類すべて」というほど怒りと憎しみに燃える心を持つシャドウには、やはり闇堕ちに至る悲しき過去があった。

かつて孤独にさらされ隔離されていた研究所でシャドウが出会ったのは、自らを生み出した天才科学者ジェラルドの孫である少女マリア。そして、彼女との忘れがたい思い出がシャドウを<闇のダークヒーロー>へと変えてしまう。

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』© 2024 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.

現在全国公開中の映画『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』では、人類への復讐を誓うシャドウとソニックによるシリーズ史上最大のバトルが繰り広げられる。数多の闇堕ちキャラクターがそうであったように、シャドウが背負う<闇>は観る者の心を打ち、瞳に悲しみを湛えながら目的を果たさんとする彼の純粋さの虜になる観客が続出している。

『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』© 2024 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.

なぜシャドウは人類を憎み、<闇のダークヒーロー>となったのか――。果たして、ソニックはシャドウの脅威から人類を救うことができるのか!? 日本が生んだ世界的ヒーローが東京・渋谷を舞台にハイスピードバトルを繰り広げる、この冬最高のエンターテインメント大作『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』は全国の映画観で絶賛公開中。

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