愛猫が『最期のとき』が近づいたら…これだけはやっておきたい4つのこと
1.一緒に過ごす時間を増やす
猫は変化を敏感に感じ取る生き物で、体調の悪化や死期が近づいていることを察知しています。そんなときに飼い主がそばにいるだけで、猫にとっては大きな安心感となるのです。
仕事や外出の合間でもできるだけ一緒に過ごす時間を確保しましょう。撫でたり、優しく声をかけたりするだけでも、猫の心は安らぎます。いつもより静かで動きが少なくなったり、ひとりで過ごす時間が増えていても、無理に構うのではなくそっと寄り添う姿勢が大切です。
愛猫の最期を穏やかに過ごすためにも、心を通わせる時間を大切にしてくださいね。
2.猫が安心できる環境を整える
猫は最期のときを迎える前、自分が落ち着ける静かな場所に行く傾向があります。そのため、猫の様子に合わせて、騒がしくない場所にベッドやお気に入りの毛布などを置いてあげましょう。直射日光や冷暖房の風が直接当たらない場所を選ぶのもポイントです。
トイレや水、食事の位置も移動が少なく済むよう配慮すると負担を減らすことができます。
また、他のペットや小さな子どもがいる家庭では、猫が一人になれる時間を確保してあげるとより安心できるでしょう。愛猫が最後まで心地よく過ごせる環境づくりは、飼い主にできる最も大切なサポートのひとつです。
3.信頼できる獣医師と相談する
最期のときが近づいたサインを感じたら、できるだけ早めにかかりつけの獣医師に相談しましょう。病気や老衰の進行状況を確認することで、適切なケアの方法や苦痛を軽減する手段を知ることができます。緩和ケア（ターミナルケア）についても事前に話しておくと安心です。
また、自宅で看取るのか、動物病院で過ごすのかといった選択も、飼い主の希望と猫の状態を考慮して決める必要があります。体調の急変が起きた場合の対応や連絡先の確認も含めて、今後の対応を一緒に整理しておきましょう。
悔いのない選択をするためにも、信頼できる専門家との連携は不可欠です。
4.写真や動画をたくさん残す
愛猫とのかけがえのない時間を記録に残しておくことは、ペットロスの立ち直りのサポートになるなど、後々の心の支えになってくれます。
節目節目にポーズを決めた写真を撮るのももちろん良いですが、自然な姿も記録することでより思い出を振り返りやすくなるでしょう。スマートフォンで簡単に撮影できるので、日常のふとした瞬間も逃さず残しましょう。
愛猫の写真たちをデジタルフォトフレームやアルバムに残し、コメントを添えるのもまた良い方法です。動画撮影もおすすめで、声や動きまでも記録できるため、あとで見返したときの癒しになります。
別れのときは必ずやってきますが、そのときに「たくさんの思い出がある」と思えることが、心の整理を助けてくれるのです。写真や動画は、猫と過ごした大切な証となります。
まとめ
愛猫との別れは、どれだけ覚悟をしていても辛いもの。しかし、事前にできる準備をしておくことで、飼い主としての後悔を少しでも減らすことができます。
愛猫と一緒に過ごす時間を大切にし、猫の気持ちに寄り添った環境づくりや医療面の備えを整えましょう。そして、大切な思い出をしっかり残しておくことも、心のケアにつながります。
猫は最期まで飼い主を信頼し、愛を感じています。だからこそ、その信頼に応えるかたちで、穏やかで温かい最期を迎えさせてあげましょう。最愛の猫との時間を、悔いのないものにしてください。
(獣医師監修：加藤桂子)