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オグリキャップの“走る理由”に共鳴。ウマ娘たちの美しさも取り入れた制作秘話ーーアニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第1クールOP主題歌「超える」を手掛ける、[Alexandros]ボーカル・ギターの川上洋平さんにインタビュー

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

オグリキャップの奮闘にフォーカスしたアニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』が現在放送中。[Alexandros]のOP曲「超える」はキャラや作品にピッタリと合い、話題になっています。

そんな名曲「超える」について、[Alexandros]のボーカル&ギター担当で、楽曲も制作された川上洋平さんにインタビュー。楽曲制作の面だけではなく、作品と共感できた点やお気に入りのキャラ、現在のツアーで演奏された感想など語っていただきました。

【写真】[Alexandros]の川上洋平(Vo&Gt)がオグリキャップの“走る理由”に共鳴|『ウマ娘 シンデレラグレイ』OP「超える」インタビュー

「最終的に戦う相手は自分自身」に共鳴

――『ウマ娘』のゲームやアニメ、コミックなどで触れた作品を教えてください。

[Alexandros]ボーカル・ギター 川上洋平さん(以下、川上):『ウマ娘 シンデレラグレイ』のコミックを読んだのが最初で、自分と共通する点が多い素敵なストーリーだなと思いました。自分はマンガの主人公に共鳴することは少ないんですけど、久しぶりに共鳴できる作品に出会えて、タイアップを抜きにしても楽しませていただきました。

――主人公のオグリキャップのどのあたりに共鳴したのでしょうか?

川上:自分自身が何のために走っているのかを考えた時、「好きだ」とか「憧れて」とか「親に言われて」とかではなく、シンプルに「走れるから」というところが珍しいなと思いました。僕も音楽は好きだし、憧れるアーティストもいるけど、なぜ自分がリスナーではなく、曲を作ったり、演奏する側を選んだのかといえば、自然と音楽が自分の中から出てくるからです。

また、戦っている時にライバルや競争相手はいると思うけど、最終的な戦う相手は自分自身だと教えてくれて。今回の曲のテーマにもなっていますが、自分の中でもそれがここ数年のテーマでもあったので、とても強く共鳴しました。

――お気に入りのキャラクターを教えてください。

川上:オグリキャップですね。似ているなと思うキャラは別にいますけど。とても素直で考え方もシンプルで、自分のやっていることにウソがない、憧れる主人公です。自分とは違う性格ですが、大食いなところは似ています(笑)。

――ちなみにご自身と似ていると思われたキャラクターも教えてください。

川上:フジマサマーチです。「とにかく戦って勝つんだ」というがむしゃらなところは自分と近いものがあります。昔の映画の『アマデウス』でいうとサリエリみたいな。嫌いではないし、応援したくなります。

絶対に皆さんの期待を超える曲にしたかった

――今回OP曲を担当することになった感想を教えてください。

川上:光栄でした。お話をいただくまではゲームやアニメを存じ上げていませんでしたが、勉強していく中で、興味深くて共感できる作品だったので。

――曲を制作するにあたってのテーマや意識した点、アニメの制作サイドのオーダーなど教えてください。

川上:何のオーダーもなく自由に作らせていただきました。[Alexandros]らしさを求められているんだろうなと思いつつ、お互いの共通認識としては、まずバラードではないだろうというくらいで(笑)。

――制作サイドとやり取りなしで、しかもOKをいただくのはすごいですね。

川上:今までのアニメのタイアップもそんな感じです。多分、何を言っても聞かなそうだなとあきらめられているんじゃないでしょうか(笑)。ロックバンドに任せるということはオーダー通りにはいかないだろうと織り込み済みでしょうし、締め切りもギリギリだったので。もちろんそういう作戦とかではないんですけどね(笑)。

――締め切りギリギリであんなに良い曲ができてしまうんですか?

川上:ギリギリだからできたのだと思います(笑)。最後の最後まで「もっと行けるな」という気持ちがあったし、自分が作品を読ませていただいて吸収したり、感銘を受けたところがあったので、負けたくなかったんですよね。作品を作っている方や愛している方などいろいろな想いがあることは十分に感じていたけど、そこに怖気づいてはいけないので、絶対に皆さんの想像や期待を超える曲を作ろうという気持ちがありました。

オグリキャップが自分と戦い気付いた様子を表現したかった

――どんなイメージで「超える」を作られたのでしょうか?

川上:オグリキャップが自分と戦い、気付いていくところまでを描きたいと思いました。まず数パターン作って並べてみて選んだ感じです。歌詞についてはそこでまとまりましたが、サウンドはイントロがあって、Aメロの後、1回沈むんですけど、そこからBメロでまた這い上がっていきます。[Alexandros]の公式YouTubeで「超える」のMVのコメント欄を見たら、上手に表現してくれている人がいて。

[Alexandros] - 超える (MV)

「1回深呼吸で整えて、幕が上がるところを表現してくれているに違いない」と書かれていて、「そうなんだ」と気付かされて(笑)。歌詞に関しては考えているけど、音楽に関してはそういうことはあまり考えていなくて。思いついたまま作っただけですが、無意識にそのあたりを汲み取っていたのかもしれません。いろいろな方が表現を当てはめてくれてありがたいなと思っています。

またサビでファルセットを多用していますが、ウマ娘たちはただカッコいいだけではなく、走る時の美しさ、たゆたう感じがあるので、力任せの歌い方で表現したくなかったんです。だから少し柔らかな音色を使うためにファルセットで歌いました。そしてDメロでピークに持っていく時に地声を使っています。本当ならファルセットを使ってもいい音程ですが、より必死感が出せたらと。ただ無意識に作っているので、自分でも後で気付くことが多いんですけどね(笑)。

歌詞も歌い方もレコーディングでやってみてハマるまでやってみます。レコーディングよりもレコーディング前後のほうが時間がかかりますね。「あそこのアレンジはやっぱり変えたいな」とか「歌い方を変えてみようかな」と思ってやり直すことも多いけど、全然苦ではなくむしろ楽しいし、僕はいくら時間をかけても大丈夫なんですよね。むしろ大変なのは待っている皆さんのほうかもしれません(笑)。

「武者震い」や「私が私を追い抜き去っていく絵」はオグリキャップを象徴するフレーズ

――なぜタイトルを「超える」にしたのでしょうか?

川上:タイアップだけど自分の歌でありたいなと思ったんです。冒頭でお話したようにコミックを読んで「自分と共鳴するな」という瞬間が何度もあって、まず1つ目で引っかかったのは「武者震い」。自分も「ライブ前や何かに挑む時の緊張感は武者震いという表現がふさわしいんだな」と気付かされたところでもあったので、どこかで取り入れたいなと。

そしてサビ最後の「私が私を追い抜き去っていく絵」はオグリキャップが何のために戦うのかという問いかけに、「私は自分を超えたいんだ。これは私自身との戦いなんだ」と気付くシーンがありましたが、そこが書きたいところでもありました。

僕はデモを歌う時の歌詞は適当な日本語や英語が混ざった理解不能なものなんですけど、サビに「私が私を追い抜き去っていく」とあって、たまたまハマったのでぜひ使いたいなと思ってそのままにしました。そこから紐解いて他の歌詞を書いていき、最終的にタイトルの「超える」につながりました。

――サビ前の「武者震いの訪れ」や「青みがかりのハレの舞台で」などまさにレース直前のイメージで、聴いているだけで昂まりました。

川上:あと書きたかったのはサビの出だしの「物語の手綱を解いて」です。2番の「物語の幕が開いて」はすぐに思いつきましたが、もっとウマ娘を表現する言葉が欲しいなと思って。用意されたコースを走るだけではなく、枠をはみ出すくらいのものはないかなと考えてました。またコントロールから解放されたキャラクターたちだと思ったので、物語をはみ出したいなと思った時、この作品には手綱は出てこないからこそ、使おうと思いました。

サビの最後の「絵」は最初は「イエ~」だった!?

――歌詞を聴いているとオグリキャップが地方でくすぶっていたトレーナーの北原と出会い、ライバルたちと戦い、競い合っていく姿が浮かんできました。

川上:何度もコミックを読み込んだので、それぞれの場面に合う表現はあるはずという自負はあります。

――お聞きしていると川上さんの音楽の作り方もいわばスポ根みたいですね。

川上:僕はあまり音楽の勉強をしたこともないし、理論を学んではいないので、ただ思いついたものを鼻歌やギターで鳴らして作るやり方で。だから計算できないからただやるしかないんです。

――エモーショナルで熱い歌詞も印象的ですが、サビの最後が「私が私を追い抜き去っていく絵」と「絵」で終わるのもおもしろいですね。最初は「イエ~」と歌っているのかなと思っていました。

川上:僕が書いた時も最初は「イエ~」でしたが、それはちょっとなと思って(笑)。1サビ頭で「物語の手綱を解いて 生きとし生けるものは浮かべる」まで思いついた後に「浮かべるものは何だろう?」と考えたら「絵」かなと。だからタイトル案が「瞳孔」に行きかけたことがありましたが、もう少し強い言葉が欲しくてこうなりました。

MVは今までの自分たちの映像をバックに、それらを超えていくイメージ 

――MVでは過去のいろいろな映像をバックにバンドで歌われているシーンとパーカーを着たアスリートっぽい人が走るシーンがあって、ウマ娘のイメージにピッタリです。

川上:MVはうちのマネージャーが監督しています。今までの自分を超えていくことがテーマだったので、それを感じ取ってくれたんじゃないでしょうか。僕らが今までやってきたライブ映像などを流して、「こんなに大きくて素敵な会場でやっているけど、もっと行けるでしょ」ということを言いたかったのでしょうし、僕たちもいつもそう思っていることを改めて気付かせてくれました。

――あのパーカー姿の方はどなたですか?

川上:僕です。朝からめちゃめちゃ走らされました(笑)。本当はもっとあのシーンのカットは多かったんです。でもオグリキャップの走り方はすごくカッコよく、それと比べると自分が恥ずかしくなっちゃって、「自分の走り方はこんなにカッコよくないのでカットしてください」と僕から監督にお願いして、9割くらいカットしました(笑)。

――撮影の時の裏話があれば教えてください。

川上:ギターの白井(眞輝)くんがサングラスをして、髪を編み込みしてきて。「超えてきたな」と思いました(笑)。何でサングラスをしたのかはいまだに謎で、うちのベースくん(磯部寛之さん)とドラムくん(リアド偉武さん)は真面目で硬派なので飛び道具がない人たちですが、白井くんは飛び道具でしかなくて(笑)。ある日、急に金髪にしてきたり、何をしでかすのかわからないのが魅力でもあるので、「ちゃんとしなさい」とあまり言わないように、むしろもっとやってほしいと思っています。いつも自分を超えている人です。

ライブでは既に「超える」でシンガロング! 「挑発」を意味するニューアルバムは1stを超えた最高の作品に!

――もうライブでは披露されたのでしょうか?

川上:最近ツアー(『PROVOKE JAPAN TOUR 2025』)が始まったので、ライブでやり始めましたが、思った以上に反応が良くて。「待ってました!」感がすごいです。「追い抜き去っていく絵」の「絵」でマイクを客席側に差し出すとみんなも歌ってくれて。

「これはライブでもいけるな」と手応えを感じましたし、いい曲ができたなと改めて実感できました。

――「超える」が収録されたアルバム『PROVOKE』が現在発売中ですが、どんなアルバムなのかご紹介いただけますか?

川上:「挑発」という意味のアルバムで、今までの[Alexandros]だけでなく、その前の[Champagne]時代も合わせても一番いいアルバムができたなと思っています。僕としても今までの中で最高のアルバムにしようと意識して作りました。

ここまでキャリアを重ねても、ここで更に1stアルバムを超えるような良い曲が揃って、気合が入ったアルバムを作ったらおもしろいだろうなと、ここ3年間ずっと考えていて、そんなアルバムを完成させることができて、僕もメンバーもみんな満足しています。今そのアルバムを引っ提げてツアーをしていますが、ライブでやることで「本当に良いアルバムができたな」と実感しているところです。

またこのアルバムは、新しい[Alexandros]にとっての1stアルバムのような、良い幕開けになったかなと思います。そして次にまたアルバムを作るのがすごく楽しみです。

海外のアニメイベントでアニメの力のすごさを実感し、日本人としても誇らしさも

――これまでアニメのタイアップ曲を多数担当されていますが、アニメタイアップを担当する意義をどう感じられていますか?

川上:以前、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のアニメタイアップをさせていただいたこともあって、2022年にアメリカのニューヨークで行われた『Anime NYC』というイベントでライブをやらせていただきました。その日は自分たちしかライブがなかったので3千人もお客さんが集まるのか心配でしたが、会場は超満員で、驚くほど盛り上がってくれました。

しかも日本語で一緒に歌ってくれて、「アニメの力ってすごいな」と実感しました。曲を作らせていただいた立場としては光栄なことですし、ひとりの日本人としても誇りに思いました。これからもアニメを通じて僕らの曲が世界中に広まっていってほしいなと思っています。

――今のアニメは世界で放送や配信される時代なので、テーマ曲も各国で聴かれているし、カラオケでも歌われているようですね。

川上:僕らのバンド名の読み方はわからないのに曲は好きでいてくれたりするのもいいなと思いました。アニメのテーマ曲を担当することは我々にとってもチャンスですし、国境を越えてたくさんの方に僕らの曲を聴いてほしいです。

――もしまたアニメ『ウマ娘』のタイアップのお話が来たら?

川上:そうなったらありがたいですけど、僕はどんな時も1曲入魂で、例えば第2シリーズの主題歌を別のアーティストが担当されていたら絶対に超えてやろうと思うので、それもまたいいかもしれませんね。

――ではこの「超える」を超えた曲が出てきたら再登板も?

川上:そうですね(笑)。

シリアに住んでいた時のアニメやマンガの思い出

――ちなみにアニメやマンガ作品に触れたのはいつなのか、そして好きだった作品を教えてください。

川上:僕は小学生の頃、シリアに住んでいて、当時はインターネットも今ほどない時代ですし、入ってくる情報も制限されていました。僕が日本から持ってきた『ドラゴンボール』や『幽☆遊☆白書』のコミックを読んでいたら、他の日本語がわからないクラスメイトも絵を見ただけで興奮していて「おもしろい!」って。マンガの力はすごいなと思いました。

姉が日本から送ってくれたアニメのビデオを見せると更に興奮して、「『(ミュータント・ニンジャ・)タートルズ』よりおもしろい!」って言うんです。その時、子供心ながらに日本製のものを誇りに感じました。今になって、そんな日本のアニメのテーマ曲を作れていることは素敵なことだなと思っています。

――先ほどスタッフの方から川上さんはすごく映画がお好きだと聞きしましたが、最近おもしろかった映画を教えてください。

川上:去年観忘れていた『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観たらめっちゃおもしろくて、「何ですぐに観なかったんだろう?」と後悔したくらい。あとは『トムソン荘事件の記録』というホラー映画もおもしろかったです。映画館で観た『異端者の家』も。どれも、サブスクで観たり、ツアー先の映画館で観たりしています。

――本当に映画がお好きなんですね!?

川上:むしろ映画しか好きじゃないです。音楽よりも映画のほうが好きかも(笑)。音楽は好きではあるけど作るほうなので、受け身で浴びる側として楽しむなら映画がメインかもしれません。

[Alexandros]のライブは後方でも楽しめるライブ。いつかアニソンフェスにも参加してみたい

――[Alexandros]がタイアップを担当したアニメから「このバンドいいな」と思って、ライブに来ようとする方へ[Alexandros]のライブの楽しみ方を教えてください。

川上:僕たちのライブはアニメの曲だけ知っていても、それどころか何も知らなくても楽しませますので、安心して遊びに来てください。

――映像を観るとかなりアツいライブみたいですね。

川上:アツいと思います。アツいけど、僕らのライブでは自由に楽しんでほしくて。盛り上がっている絵は刺激的ではあるけど、後ろのほうでクールに腕組みして観るのもアリだと思います。僕としては楽しみ方を強制したくないんです。僕自身、他のバンドのライブを観る時は最前列でもみくちゃにされたくないので、できれば後ろのほうで観て、終わったらすぐに帰れるようにしたいタイプなので(笑)。

でも僕らのライブは最前でも一番後ろでも、どんなところで観ても楽しめます。本当に自由なので、好きな格好でいいし、シンガロング(アーティストや他の観客と一緒に歌うこと)してもいいし、MC中にヤジを飛ばしてもいいと思うし。日本と海外のライブを比べると、日本はいい意味でも悪い意味でも空気を読んでおとなしいんですよね。海外のような自由なライブ空間を作っていきたいし、みんなにも自由に楽しんでもらえたら。

――[Alexandros]のライブに参加するのが初めてでも気おくれする必要はないと。

川上:まったくありません。ただ帰る時にはグッズを1つでも買ってください(笑)。

――日本ではアニソンフェスも盛んですが、そこでパフォーマンスする[Alexandros]も見たいです。

川上:ぜひ。僕らは呼ばれればどこでも行くスタンスなので。でも呼ばれるのかはわかりませんけど(笑)。

――この記事を読んだアニソンフェス関係者の方はぜひご一考を(笑)。でもアニソンフェスのお客さんはアツいし、ノリもいいので、[Alexandros]のパフォーマンスと親和性が高いと思うし、どんな化学反応が起きるのか楽しみです。

川上:僕はジャンル分けをしたくなくて、ロックファンの方だけでなく、日本以外の方にも聴いてほしいし、だから未知や未開のフィールドがあれば飛び込んでいきたいです。

新章に入っても初期のような気持ちで楽曲制作やライブをしていきたい。

――先ほど[Alexandros]の新章に入ったというお話をされていましたが、今後挑戦していきたいことはありますか?

川上:挑戦というか、日々、「ここがダメじゃん!」と反省していて、昨日もリハーサルしながらそんな話をしていました。割といいライブ、100点のライブはできていると思うけど、120点、130点を毎回叩き出したいと以前から言っていて。自分たちはまだヌルいなと思っています。まだお互いに譲り合っているところがあるんですよね。

もうバンドがデビューして15年経って、我々もいい年になってきたので、言いたいことを言えなくなったり、ケンカは避けてしまうんです。バンドに限らず、みなさんも会社や仕事仲間とそういう時期が来ると思いますが、そこでマイルドになって、「言わなくてもいいか」とか「一応100点出しているし」と思って、言いにくくなってしまう場面があるはずです。

だけど僕は、ツアー前に「そういう空気感は消そう」とか「もっとギスギスしようよ」と言いました。間違っていてもいいから気持ちよくなかったら「気持ちよくない」と口にしようと。小さなことかもしれないけど、そういう雰囲気ってライブやレコーディングでも活きてくると思うんです。もちろん僕が間違っていることもあるだろうし、そこで意見や気持ちを押し殺すのではなくて、ちゃんと言葉にして出してほしいんです。

――まさに初心に戻る感じですね。バンドを始めた頃は言い合うことがあったり。

川上:そうですね。ケンカすることもありました。でも今はそういうことがなくなっていて。うまくやれているのは良いことではあるけど、バンドは安全なところにいて作れるものではないし、ぶつかり合うことで生まれるものもあるから。長くやっていると自分たちでおのずと何が悪いのかという課題に気付くし、気付いた以上、それをないがしろにしたくないし。なあなあで済ますのではなく、言い合って改善してもっと前に進みたいと思ってやっているところです。

――[Alexandros]の楽曲やライブを普段楽しまれている方やこのアニメで初めて[Alexandros]を知った方へメッセージをお願いします。

川上:アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』のOPでたくさん「超える」を聴いてくれた方、そして好きになってくれた方、ありがとうございます。昔から応援してくれている方も昨日今日知ってくれた方も僕は分けたくなくて。みんな僕たちを好きでいてくれるのはありがたいですし、仲間だと思っています。この『ウマ娘 シンデレラグレイ』から好きになった方も同じですし、できたらライブに来てほしいんです。

ライブは一番自分たちや、やりたいことが体現できる場所です。[Alexandros]が好きな人たちが結集している場所でもあるので、僕らのロックをめいっぱい浴びせたいし、できるだけみんなに近づきたいし、届けたい気持ちがあります。今回、今までで一番良いものができたという自信があるアルバムを心行くまで楽しんでほしいし、絶対に楽しませます!

リリース情報

『ウマ娘 シンデレラグレイ』第1クールOP主題歌「超える」収録New Album「PROVOKE」発売中

ライブ情報

『PROVOKE JAPAN TOUR 2025』開催中

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