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ジョニー・デップ来日、手に着いた絵の具が落ちぬまま個展会見に登壇 ─ 「東京はチャレンジだった」

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『パイレーツ・オブ・カリビアン』などのジョニー・デップが8年半ぶりの来日を果たし、高輪ゲートウェイNEWoMan South 2F “+Base 0”(東京都港区)で開催する自身の没入型アート展「A Bunch of Stuff - Tokyo」の記者会見に登壇した。

「A Bunch of Stuff - Tokyo」では、これまでデップがガレージにて私的に創作し続けた作品の没入型展覧会。2024年にニューヨークで初開催したのち、2回目にして初の海外展開として東京の地が選ばれた。

デップによるアメリカ国外初の没入型アート展覧会。予定開始時刻より75分ほど遅れて登壇したデップは、「人生を振り返る時期だった。色々なことをやって来たが、人に知られずに一人で取り組んできたことがあった」として、私的にアート作品を創作してきていたことを振り返る。

俳優のほか、ミュージシャンとしても活動するデップだが、絵を描くことも自身の中で大きな位置を占めていた。これまで制作物はガレージに仕舞い込み、誰にも見せていなかったが、そこで本展示会に携わるパンテオンアートの代表者と出会ったことが転機となり、「自分は画家ではないが、絵を描くことを世界に見せても良いのではないか」と考えられるようになったという。

絵を描くのは子どもの頃から大好きで、30歳の頃に初めて本格的に画材を使って描くようになった。デップにとって絵画に没頭することは実験であり、現実逃避となったという。誰かに師事することなく、見様見真似であったり、本を読んだりと独学で自分らしさを表現するようになった。

作品ではマーロン・ブランドやヘディ・ラマー、アントナン・アルトー、パティ・スミスなど影響を受けた著名人らの肖像画も見どころであるという。

デップはこの会見の直前まで、滞在先のホテルで創作活動に没頭していた。左手が絵の具の青で染まったままの登場となったが、「安心してください、シャワーは浴びてますよ」とジョークで和ませた。

開催地を東京に選んだことについては、「何百年もの間、一貫して美しいアートを生み出し続けてきた」と魅力を語る。また、東京の人々は意見がしっかりしていることが良いという。「ハマってくれるか、そうでないか」がはっきりしており、例えばロサンゼルスの人々は「3〜4人の友人に意見を聞き、彼らに合わせる」傾向があるのだとデップは語る。

「東京はチャレンジでしたが、受け入れていただけて、とても光栄に思います。アートやアーティストにとって、国際的に重要な場所です。私がアーティストと自称するのはおこがましいですが。」

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展示内容

「チケットを買ったら、体験の旅に出よう!」
入場すると、ハンター・S・トンプソンの引用文が来場者を迎え、迷宮のような部屋を通り抜け、デップの折衷的なスタジオを想起させるボヘミアン風インテリアを体験します。展示には、女優ヘディ・ラマーに着装を得た新作グラフィック作品に加え、「Death by Confetti(紙吹雪による死)」など、著名人や公衆の視線をテーマに探求した作品も展示されます。

ブラックボックス

展示の中心にはブラックボックスが位置します。ここではデップの絵画が映像化され、13 分のループで大型スクリーンに音響と共に駆け巡ります。特別に作曲された音楽と音響デザインに包まれ、デップ自身の声と思索が織り交ぜられ、彼の絵画・記憶・思考を巡る多感覚の旅が創出されます。映画と美術が融合し、映像・音響・物語の境界が溶解します。

ホワイトボックス

来場者は鮮烈な赤い門をくぐり、デップの想像力へと直結する感覚の境界線を越えて旅を始めます。この体験は最初から個人的なもので、展示される全作品、オブジェ、厳選された家具は、彼が世界中に構えるスタジオや自宅から集められた。20 代前半から現在に至る 60 点以上の作品が、5 つの異なる空間で展示されます。

各空間は独自の雰囲気を帯び、光と音、インタラクティブデザインによって形作られ、対照的なムードを喚起します。それは、親密さと記憶の温もりから、公的生活の鋭い緊張感まで。旅は内省的な聖域で頂点を迎え、来場者は自らの痕跡を残すよう招かれます。即興のドローイングやアーティストへのメッセージ、それはアーティストと来場者の繋がりの輪を完結させる象徴的行為なのです。

ボデガ(ジョニー・デップの世界観を体験できる特別なショップエリア)

体験はボデガへと続きます。デップの世界が手に取るように感じられる、この厳選された空間では、ギャラリーを超えた体験を提供する限定品が揃います。彼の作品の限定版プリントから、展覧会のテーマを反映した特別デザインのオブジェまで。各アイテムは、デップの独特な個性と人格を映し出し、来場者が彼の芸術世界の断片を携えて帰れるようにしています。

単なるミュージアムショップを超え、ボデガは物語の最終章としての役割を果たすのです。ここにある全ての品々が、デップの創造的宇宙で過ごした時間の永続的な記念品となる場所なのです。

ジョニー デップ「A Bunch of Stuff - Tokyo」 (アバンチオブスタッフ トウキョウ )作品と創作プロセスを五感で体験できるイマーシブ型アート展覧会

2025年11月28日(金)~2026年5月6日(水・祝)
10:00 – 21:00(最終入場時間20:00)。
2026年1月1日(木・祝)(会場の都合により変更になる場合があります)。
高輪ゲートウェイNEWoMan South 2F “+Base 0”(プラスベースゼロ)にて開催。
大人 ¥3,190/子供 4~12歳 ¥2,090(消費税込)3歳未満は無料。

<国内向け販売> ファミリーマート店舗または公式サイト:
<海外向け販売>

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