「民意に沿った動きなのかを見てほしい」 ジャーナリスト・後藤謙次氏が石破政権と政局語る
南区在住の齋藤勁元衆議院議員が代表理事を務める一般社団法人「勁草(けいそう)塾」の講演会が12月17日にかながわ労働プラザ=中区寿町=で行われ、ジャーナリストの後藤謙次氏が10月の衆院選とその後の石破政権について語った。
集まった約100人を前に後藤氏は、自民党総裁選から解散総選挙の流れについて、取材に基づいて説明。「当初は小泉進次郎氏が総裁になることを見込んで日程が組まれていた」とし、自民党は公明党の意向もあり、早期解散に踏み切らざるを得なかったとした。
石破首相とも連絡を取るという後藤氏は、「石破さんは党や国会運営に深く関与しておらず、全てが官邸中心だった安倍一強時代とは大きく異なる」と分析。
2025年は、参院選と東京都議選が行われることから、同じスケジュールだった2001年の状況を説明。当時、支持率低迷で森政権が退陣し、小泉政権が誕生した経緯を踏まえ、石破政権が来年度予算をスムーズに成立させられるかどうかが政権運営の分岐点になるとした。続けて、年明けの通常国会が1月21日に召集される可能性が高まっているとし、それまでに石破首相がアメリカのトランプ次期大統領と会談すると予想。少数与党が政権運営に苦労する中、今後の政局については「今まで目にしたことがない政治状況だが、民意に沿った動きなのかを見てほしい」と述べた。
SNSで変わる選挙戦
後半では東京都知事選での石丸伸二氏の躍進や兵庫県知事選で斎藤元彦氏が再選されたことに触れ、「民意の流れは一定程度、SNSで変わっていく」と選挙戦が新しい時代に突入したと分析。選挙期間中はテレビや新聞が候補者情報を詳しく報じないことの問題点を指摘し、「真偽は別にして、SNSは情報が先行する。我々も含めて報じ方を議論しなくてはならない」と報道のあり方にも言及した。