「幸福度が低い人」の雨の日の“3つの思考”
“雨の日”に、憂うつな気持ちになる人は多いのではないでしょうか。しかし、少し視点を変えてみると、前向きな気持ちを持つことができるかもしれません。心理学や脳科学に詳しいマインドトレーナー田中よしこさんに、雨天時に見られる「幸福度が低い人の特徴」について教えていただきました。
教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
幸福度が低い人の物事のとらえ方「3つの特徴」
朝起きて窓の外を見ると、しとしと降る雨が視界に広がっている……。そんなとき、どのような気持ちが頭をよぎりますか?「また雨か」とため息をつき、気分が沈んでしまうこともあるかもしれません。
天気への反応ひとつで、私たちがどのように物事をとらえているのかが分かります。ここでは、雨天時によく見られる、「幸福度が低い人」の物事のとらえ方の特徴を解説します。
1.雨を「不運」ととらえる
幸福度が低い人は、雨を「不運」や「災難」として受け取りがちです。
外出の予定があるときに雨が降ると、「今日は運が悪い」と感じ、すべてがうまくいかないという予感に駆られてしまうことも。これは、日ごろから否定的な思考パターンが根付いており、何か悪いことが起こるたびに、それを自己責任や運の悪さに結びつけてしまう思考パターンを使っているからです。
心理学の研究によると、ネガティブな思考は長期的なストレスや幸福感の低下を引き起こすことが明らかになっています。
きれいな傘や、かわいいレインブーツを買ったばかりの自分を想像してみてください。雨の日がうれしく感じるはずです。運の良し悪しは、自分の捉え方次第。楽しくなるために何ができるのかを考えてみましょう。
2. 雨が「一日のすべてを決めてしまう」と考える
幸福度が低い人は、雨が降ると一日が台無しになると感じる傾向があります。
「こんな天気だから、今日は何もいいことがないだろう」「雨のせいで〇〇ができない」というように、雨でさまざまなことが制限されてしまうと考えがちなのです。
これは、自分の感情や行動が外的要因によって大きく左右されていると感じることが原因。自分の行動や欲求が何かによって制限されると、誰しもストレスを感じるものです。
雨によって、外でのスポーツやイベントなどができないこともあるかもしれません。しかし、あなた自身が楽しむことを放棄する必要はありません。楽しもうとするかどうか、何ができるかを探すのか、はたまた諦めるのかは、すべて自分自身で決めることです。それを思い出すようにしてみましょう。
3. 「ポジティブな側面」を見逃す
雨の日には、ネガティブな側面ばかりに目を向けてしまいがちです。
幸福度が低い人は雨をネガティブなことだと捉える傾向があります。そのため、雨がもたらす自然の美しさや静寂なひとときの素晴らしさなどのポジティブな面に気づきにくくなるのです。
これは、脳がネガティブな情報に対して敏感になり、ポジティブな情報を無意識に排除してしまう「ネガティビティ・バイアス」が働いているため。イェール大学の研究によると、このバイアスが強い人ほど、幸福感が低下しやすい傾向があるとされています。
ネガティブなことが思い浮かんだときには、「もしポジティブな側面があるとしたら、何だろう?」と、セットで考える習慣をつけることをおすすめします。
物事の見方を少しずつ変えてみよう
幸福度が低いと、雨をただの天候の変化として受け取るのではなく、ネガティブな象徴として捉えてしまいがちです。しかし、この考え方を少し変えるだけで、雨の日にもポジティブな意味を見出すことができるかもしれません。
物事の見方を少しずつ変えて、日々の幸福感を高める一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
shukana/webライター