“盆踊りのふるさと”神奈川県藤沢市で、「第18回藤沢宿 遊行の盆」が7月26・27日に開催!
日本の夏の風物詩といえば盆踊り。毎日のように各地で盆踊りのイベントが行われるが、その盆踊りのゆかりの地といわれるのが神奈川県藤沢市だ。2025年7月26日(土)・27日(日)には、街を挙げた盆踊りイベント「第18回藤沢宿 遊行の盆」が藤沢駅北口周辺や遊行寺ほかで行われる。
実は盆踊りと深い関係がある藤沢市
鎌倉時代、一遍上人が布教のために全国を行脚した際、一遍の弟子が突然踊り出し始めたのが「踊り念仏」であり、現在の盆踊りのルーツといわれている。藤沢市にある時宗総本山遊行寺にその「踊り念仏」が伝承されていることから、盆踊りゆかりの地として2006年に始まったのが「藤沢宿 遊行の盆」だ。今では藤沢の夏の風物詩として定着している。
イベントの立ち上げ時には藤沢商工会議所や市民、専門家が協力して一からつくり上げた。そこから生まれたのが「遊行おどり」と呼ばれる、踊り念仏をモチーフにした藤沢オリジナルの盆踊りだ。「創作した6曲の中には、遊行寺の坂など藤沢をイメージするような振り付けがあったり、歌詞に『江の島』や『片瀬』などの地名が読み込まれていたりするので注目してみてください」と実行委員会事務局。「遊行おどり」全6曲の中でも唄と演奏による『遊行ばやし』は特に市民に浸透していて、町内の盆踊り大会でも踊られているという。
日本三大盆踊りがやってくる!
また特筆すべき点は、招致踊りとして日本三大盆踊りといわれる秋田県羽後町の「西馬音内(にしもない)盆踊り」、岐阜県郡上八幡の「郡上おどり」、さらに「阿波おどり」が一堂に会するということ。「三大盆踊りを1日ですべて見られるのは貴重」(実行委員会事務局)という通り、夢の競演が繰り広げられる。
「西馬音内盆踊り」は700年前から伝わる盆踊りで、彦三頭巾や編み笠で顔を隠した踊り手が滑らかで美しい踊りを披露して幻想的な雰囲気を醸す。「郡上おどり」は跳ね上がるようなアクティブな動きが特徴で、観客も飛び入りで参加できるのがうれしい。「阿波おどり」では東日本の阿波おどりの最大拠点である東京高円寺の朱雀連がエネルギッシュに踊る姿を楽しめる。見て楽しみ、踊って楽しみ、各地の盆踊りを満喫することができる。
26日(土)は藤沢駅北口のサンパール広場のステージやミナパーク前で、27日(日)には遊行寺境内やふじさわ宿交流館でイベントが繰り広げられ、藤沢の街は2日間盆踊り一色に染まる。プログラムの詳細は公式ホームページで確認を。さまざまな盆踊りを楽しんで、夏を乗り切るパワーをもらおう!
開催概要
「第18回藤沢宿 遊行の盆」
開催期間:2025年7月26日(土)・27日(日)
開催時間: 会場によって異なる
会場:藤沢駅北口周辺、遊行寺ほか(神奈川県藤沢市)
アクセス:JR東海道線・小田急江ノ島線・江ノ島電鉄藤沢駅すぐ
【問い合わせ先】
藤沢宿・遊行の盆実行委員会☎0466-27-8888
URL:https://www.fujisawa-cci.or.jp/special/yugyounobon/
取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。