【京都ツウ】小屋の中で保存する国指定天然記念物!?『活断層』誕生の地震の爪痕「郷村断層」
汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は京都府京丹後にある国の天然記念物。日本で初めて『活断層』という言葉が使われた、かつての大地震の爪痕。
かつての大地震の爪痕残す国の天然記念物指定『活断層』
京都府京丹後市網野町。通称『海の京都』として知られるエリア。たまたま車を走らせていると、『郷村(ごうむら)断層(樋口地区)』という標識を見かけ、何かな?と思い立ち寄ってみました。
すると広い駐車場があり、その脇には案内板と石碑。周辺には家屋や畑、森もある場所。
さらに、その横にはガラス張りの小屋があり『郷村断層』と書かれ、段差になった地面が中にあります。これが断層ですね。
この時小屋は施錠され、中に入ることは叶いませんでしたが。
この郷村断層は、1927年3月7日に発生した北丹後地震(マグニチュード7.3)によって地表に現れた地震断層。全長約18kmで、北北西から南南東に走っています。この断層は地震時に最大で約100cmの隆起と270cmの左ずれを引き起こし、国の天然記念物に指定されています。
また郷村断層は、地質学的に重要な地域を保護し、教育や観光を通じてその価値を広めることを目的とする『山陰海岸ユネスコ世界ジオパーク』の一部として指定されています。
ふと、背景をみると森の地面が一段高いところにあり、これも地層の隆起によってできたものなんですかね。
北丹後地震は、当時非常に大きな被害をもたらし、特に丹後半島のつけ根にあたる地域が甚大な被害で、家屋倒壊率70~90%、約8,287戸が焼失。特に網野町や峰山町などで大火となったそうです。そして地震断層の科学的調査が初めて行われた事例でもあったことから、『活断層』という言葉が日本で初めて使われました。
京都というと、あまり地震のイメージがありませんが、かつてこのような大地震のあったことを、この郷村断層が示しています。そして、同じ日本海側で2024年元旦に発生した能登半島地震から間もなく一年が経とうとしています。地震被害への教訓にもなる場所。
今回は断層のある小屋への入室はできませんでしたが、事前に京丹後市教育委員会文化財保存活用課に問い合わせると可能みたいです。ご参考に。
詳細情報
名称:郷村断層(樋口地区)
場所:京都府京丹後市網野町
関連サイト:https://www.pref.kyoto.jp/kankyo/rdb/geo/db/sur0009.html