「地方在住だからこそ伝えたい、お金の知恵と安心設計」株式会社グッドウィン新潟支社 加賀谷 栄さん(新潟県長岡市)
全国に69の拠点、913名の社員を擁する総合保険コンサルティング企業・株式会社グッドウィン(本社:東京都)は、1997年の創業以来、「安心・満足・感動・誠実」を企業理念に掲げ、26の生命保険会社と15の損害保険会社の商品を取り扱う高い専門性と、きめ細かなコンサルティング力を強みに着実な成長を続けてきた。
そのなかでも新潟支社は、新潟市中央区東堀前通6番町の「ターミナル東堀」に拠点を構え、地域に根ざした相談窓口として、暮らしに寄り添う金融サービスを展開している。内田滋支社長のもと、「お客様の笑顔と幸せ」を第一に掲げるチーム体制が整えられており、地域の人々から厚い信頼を得ている。生命保険・損害保険のみならず、資産形成や老後設計、企業向けのリスクマネジメントにも対応する“オールラウンド型”の拠点として、県内でも存在感を放っている。
この新潟支社に所属するひとりが、長岡サテライトオフィスの加賀谷栄(さかえ)さん(66)だ。新潟県長岡市寺泊の出身で、保険業界に入る前は、全国展開する運送会社の新潟県内営業所に勤め、課長職まで務めたという。安定した生活と順調なキャリアを歩んでいた加賀谷さんが、あえてその安定を手放して保険業界へ転身した背景には、職場の仲間たちへの強い想いがあった。
安定した管理職から一転、別業種へ その裏には加賀谷さんの仲間たちへの想いがあった
「退職金と同じくらいの貯金を残してやりたいと思った。」
そう語る加賀谷さんは、過去には手取り30万円前後の初任給を一晩で使い切ってしまう同僚の姿も目にしてきたという。配送業は決して楽な仕事ではなかったが、当時は収入も福利厚生も手厚く、それゆえに将来への備えを後回しにしてしまう人が少なくなかった。だからこそ、加賀谷さんは資産を正しく運用し、貯金の大切さを伝えたいと考えるようになった。
もう一つの転職の背景には、大企業の管理職としての日々の葛藤があった。社内の人間関係や組織内の力学に向き合う中で、自分らしい働き方や価値観について、あらためて考える機会が増えていったという。こうした経緯を経て、20年間勤めた運送会社を退職。以後、メットライフ生命の専属代理店やNN生命など複数の保険会社で営業経験を重ね、個人事業主としても独立を果たした。
転機が訪れたのは2022年。かつて同じ保険会社で上司だった内田新潟支社長からの誘いを受け、グッドウィンに入社することを決意する。移籍に際しても既存顧客への影響が少ないと判断できたこと、そして同社が全国規模で幅広い商品を扱っている点や、FP(ファイナンシャルプランナー)教育の充実した体制が整っていることが、転職の決め手となった。
現在は法人営業を中心に活動している加賀谷さんだが、これから力を入れていきたい分野があるという。それは、若い世代へのファイナンシャルプランの提案だ。
「若いうちは収入も少なく、お金の知識も乏しい。だからこそ、将来を見据えた資産形成や運用の“設計図”を一緒に考えてあげたい」。そう語る加賀谷さんは、住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、住宅取得のタイミングや建てる場所の選び方まで含めたアドバイスにも意欲を示す。
スマホのアプリで生涯資産のシュミレーションを行う加賀谷さん 記者も勉強になった
「自分のように年齢を重ねた立場だからこそ、若い人たちに“リアルな話”ができる」と加賀谷さんは語る。地方に住んでいると、都市部に比べてお金や資産運用に関する情報や教育の機会が限られている現状がある。しかし、だからこそ加賀谷さんのような地域に根差した専門家が寄り添い、アドバイスを続けていくことが必要だと信じている。
「地方に住んでいても、都市部の人たちと同じようにお金を残せることを、行動で証明していきたい。地方に住んでいるからこそ、できることがある」というその語りには、運送業者時代に抱いた仲間たちへの想いと、地域に生きる人々への強い愛情がにじんでいた。
パソコンの前で業務をこなす加賀谷さん
(文・写真) 湯本泰隆
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