フクロウの巣箱、ごみ箱…奇妙な場所で「生後まもない猫」の保護が相次ぐ 英国
高木の巣箱で猫が出産
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英国各地では、奇妙な場所で子猫たちが保護される事例が続いています。
2024年9月、英国のガーンジー島にある地上6メートルの高木に設置された「フクロウの巣箱」の中で、野良猫が赤ちゃん4匹を出産しました。巣箱の中に設置されたカメラの映像でわかったものです。
巣箱の持ち主から連絡を受け、経験豊かな動物保護活動家Sue Vidamourさんがかけつけました。子猫たちはすぐ保護されて獣医に預けられました。
残念ながら母猫のほうは人が近づく音に気づいて巣箱から逃げ出してしまい、一緒に保護することはできませんでした。なんとか探し出し、避妊手術を受けさせたいとSueさんは考えています。
子猫たちは動物病院でケアを受け、すくすくと育っています。うち2匹は、獣医のVicki Babbeさんが自宅に引き取ることになっています。残りの2匹は今後飼い主を探してもらうことになります。
ごみ箱に赤ちゃん猫が5匹
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9月26日、ハンプシャーにあるファーンボローの街では、生後約1週間ほどの子猫5匹が路上に置かれた家庭のリサイクル用ごみ箱から救出されました。回収中の作業員が、ごみ箱の上部にある段ボール箱の上に子猫がいるのを発見したものです。
子猫にケガはなく、すぐに近くの獣医に運ばれたあと、RSPCA(英国動物虐待防止協会)に保護されました。
ごみ箱を出した住民は、自分の箱に子猫たちが捨てられていたと聞いて「恐怖に襲われた」と話しています。
RSPCA調査員のLeanna Honeさんは、次のようにいいます。
「この事件を調査中ですが、もし収集員に発見されていなかったら、幼い子猫たちがどうなっていたかわかりません。ごみ箱の中身はかなりいっぱいで、猫たちは折りたたまれた段ボール箱の上に横たわっていました。だから幸運にも回収のときに発見できたのでしょう。母猫がどうなったのかも心配です」
子猫を安易に捨てないで
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5匹の赤ちゃんたちは、それぞれ Morel、Magpie、Molly、Penny、Saffronと名づけられました。救出以来、全員が元気で目を開けるようになったといいます。
RSPCAは、飼い猫に多くの子猫が生まれて世話ができないときは「捨てるのではなく保護団体に助けを求めてほしい」と呼びかけています。生活費の高騰を受け、同団体では経済的に困窮する飼い主への支援制度もスタートさせています。
木の上やごみ箱の中で困難なスタートを切った子猫たちですが、やさしい人たちに保護されたことで今後は無事に育っていくことでしょう。
それにしても、猫を飼う人が責任をもって愛猫に避妊・去勢手術を受けさせることで、不幸な子猫たちを減らしていく必要があるようですね。
出典:
・Cat gives birth to four kittens in owl nest box
・Five kittens rescued from household recycling bin