生で食べるときは要注意!玉ねぎの食べ過ぎによるデメリット
玉ねぎを食べ過ぎるとどうなる?
玉ねぎには、香気成分の「アリシン」が含まれており、ビタミンB1の作用を持続させたり、血液の流れを正常に保ったりといったはたらきがあります。
しかし、度を越えて食べ過ぎると体調不良につながるおそれが。それでは、玉ねぎの食べ過ぎによってどんなデメリットがあるのか、具体的に見ていきましょう。(※1)
玉ねぎの食べ過ぎによるデメリット
デメリット
口臭や体臭がきつくなる
下痢や腹痛につながる
胸やけを起こす
頭痛を起こす
口臭や体臭がきつくなる
玉ねぎやにんにくに含まれている「アリシン」という成分は、口臭や体臭の原因になります。アリシンが体内で消化されると、血液中に取り込まれて皮膚からも排出されるためです。
それにより、玉ねぎを食べ過ぎると口臭や体臭がきつくなる場合があります。(※12)下痢や腹痛につながる
玉ねぎはガスが溜まりやすい食品とされており、お腹が張る原因になります。そのため、玉ねぎを大量に摂取すると腹痛につながるおそれが。
また、玉ねぎはオリゴ糖を多く含むため、腸に水分を引き込む性質をもちます。それにより、玉ねぎを食べ過ぎると下痢になりやすくなるといわれていますよ。(※345)胸やけを起こす
酸度の強い胃酸が胃から食道側に逆流すると、胸焼けを起こします。玉ねぎは胸焼けの原因になりやすい食べ物とされているうえ、一度の食事量が多いと胸焼けが起こりやすくなるといわれています。
そのため、玉ねぎを一度に食べ過ぎると胸焼けを起こすおそれがありますよ。(※6)頭痛を起こす
玉ねぎは、片頭痛を誘発する食べ物のひとつです。
片頭痛は、多くの場合痛みを引き起こす要因があるといわれており、「チラミン」という物質を含む特定の食べ物が原因となって誘発されることがあります。玉ねぎはチラミンを含む食べ物のため、食べ過ぎると頭痛を起こすおそれがあります。(※7)
玉ねぎの上手な食べ方
食べ方
食べる量は一日1/2個までにする
加熱して食べる
食べる量は一日1/2個までにする
玉ねぎを食べる量は、小さいもの1/2個(75g)程度を目安にしましょう。一日に食べる野菜の量として350g以上が望ましく、一日5皿の野菜料理を食べることが勧められています。さまざまな野菜を摂ると考えると、野菜料理ひと皿分とした場合の70g程度が目安です。
新玉ねぎは、玉ねぎと栄養成分は変わらないため、食べる量は同じく70g程度を目安にしましょう。生で食べる場合は、アリシンのもつ殺菌作用によって腸内細菌に影響を及ぼすおそれも。多く食べ過ぎないよう、50g程度にとどめるのがおすすめです。(※891011)加熱して食べる
生の玉ねぎを食べ過ぎると硫化アリルが刺激となって、腹痛を引き起こしたり、腸内細菌に影響したりする場合があります。玉ねぎは、なるべく加熱して食べるようにしましょう。
生の玉ねぎのほうが、熱に弱い硫化アリルを効率よく摂れますが、食べ過ぎないよう注意が必要です。(※101112)
【Q&A】玉ねぎは一日何個まで食べてよい?
A:小さめの玉ねぎ1/2個(75g)が目安です。
一日に食べる野菜料理ひと皿分は70gほどなので、玉ねぎでは小さいもの1/2個程度です。玉ねぎばかりを食べ過ぎないためにも、ほかの野菜と組み合わせて食べましょう。(※89)
【Q&A】玉ねぎは毎日食べてもよい?
A:毎日食べても問題ありません。
玉ねぎの代表的な栄養素のアリシンは、ビタミンB1の吸収率を高めたり、血行をよくしたりするはたらきがあり、毎日食べることで健康維持に役立ちます。ただし、度を越えて食べ過ぎると体調不良につながるため、適量を意識して食べましょう。(※1)
【Q&A】妊娠中は玉ねぎの食べ過ぎに注意が必要?
A:妊娠中も、通常と同様に気をつけたほうがよいです。
妊娠中に玉ねぎを食べていけないことはありません。しかし、玉ねぎの食べ過ぎによって下痢が起こると、脱水状態になるおそれが。非妊娠時と同様に、食べ過ぎには注意しましょう。また、生で食べる場合はしっかりと洗って食中毒対策をしてくださいね。(※51314)
【Q&A】玉ねぎの食べ過ぎで体調が悪くなったらどうしたらいい?
A:玉ねぎの摂取を避けて休みましょう。
玉ねぎはお腹の張りやガス、胸やけ、頭痛などを起こしやすいとされています。そのため、体調が悪くなったら玉ねぎを食べるのを避け、下痢の場合は水分を十分摂りましょう。(※3456715)
玉ねぎの食べ過ぎに気をつけよう
玉ねぎは常備野菜としてさまざまな料理に使いやすく、食べ過ぎてしまいがちな人も多いのではないでしょうか。玉ねぎは食べ過ぎるとお腹の不調や胸焼け、頭痛などを引き起こしたり、体臭・口臭につながったりするため注意が必要です。
玉ねぎだけに偏らず、いろいろな野菜を摂るように意識するとよいでしょう。
【参考文献】
(2024/05/08参照)
ライター:相羽 舞(管理栄養士)