「極上のサスペンス映画」「究極の愛の物語」絶賛の声続々!スティーヴン・ソダーバーグ監督最新作『ブラックバッグ』
「オーシャンズ」シリーズほか数々のヒット作を手掛け、アカデミー賞監督賞受賞の実績を誇るスティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『ブラックバッグ』が、現在劇場公開中だ。このたび、映画監督の羽住英一郎、俳優・アーティストの坂東工、脚本家・構成作家の楠野一郎ら著名人より、オピニオンコメントが到着した。
5つの疑惑、4つのウソ、容疑者は妻
脚本を手掛けたのは、『ミッション:インポッシブル』(96)、最新作『ジュラシック・ワールド 復活の大地』(絶賛公開中)など多くのブロックバスター作品を送り出してきた名手デヴィッド・コープ。加えて、ポーカーフェイスのエリート諜報員ジョージに『SHAME-シェイム-』(11)、『それでも夜は明ける』(13)などのアカデミー賞ノミネート俳優マイケル・ファスベンダー、その魅惑と疑惑の愛妻キャスリンにオスカー2回の受賞を誇る名優ケイト・ブランシェットを迎え、エリート諜報員vs二重スパイの巧妙に練られた頭脳戦が展開する。複雑に仕掛けられた罠とウソの応酬を制するのは一体誰だ?ヒリつく緊迫感にエレガントな色香が漂う一級ミステリーサスペンスに、あなたの考察力が試される。
英国の国家サイバーセキュリティセンター「NCSC」のエリート謀報員ジョージに課せられた極秘任務<ブラックバッグ>は、国家を揺るがす不正プログラム“セヴェルス”を盗み出した組織内部の裏切者を見つけ出すこと。その容疑者は5名。NCSCの同僚で友人でもある4名に加え、5人目はジョージの愛妻でNCSCで最も有能な諜報員キャスリンだった。ミッションのタイムリミットは1週間。妻が国家を裏切った容疑をかけられ、ジョージは結婚生活への忠誠と祖国への忠誠の板挟みになるという究極の試練に直面する—。
<コメント>
羽住英一郎(映画監督)
冒頭から諜報員たちの緊張感溢れる世界に観客を放り込み、疑惑と欺きと罠に満ちた危険な綱渡りを一気に走り切らせる極上のサスペンス映画!
坂東工(俳優・アーティスト)
同い年のマイケル・ファスベンダーが放つ、大人の色気と緊張感。笑顔の奥に潜む殺意、無表情に宿る信頼の揺らぎ。その一瞬を切り取る眼差しに、物語を紡ぐ者としてゾクッとした。ソダーバーグ監督が仕掛ける会話劇は、ウィットと敵意と欲が交錯し、人は駒に過ぎないのかと問いかける。人間の本質に鋭く迫る、息を呑むスパイサスペンス。
楠野一郎(脚本家・構成作家)
ハリウッド超大作の脚本をスケール感たっぷりに紡ぐ職人デヴィッド・コープ。しかし彼がソダーバーグと組むと「でも手のひらサイズの映画も面白いよね」という茶目っ気が発揮されます。今回も手練れの仕事を堪能しました!
樋口毅宏(作家)
同じスティーヴンでもスピルバーグよりソダーバーグの方が巨匠だと本気で思っている。それが誇張した思い込みでないことは本作を観てもらえばわかるだろう。これは、スパイサスペンスだけでなく、「共働き夫婦」の物語だ。どんなに優れた諜報員でもパートナーの心の奥底はわからない。〈外でバリバリ働く妻〉の行動に疑念を抱き続ける、〈嫉妬深い夫〉は必見!
ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)
こういう映画を堪能できるようになったら大人。
少しはドンパチすると思ったけど全く無い。
お互い心の中で見えない銃を撃ち続け、本当の銃弾が放たれるのは……
渋い!カッコ良すぎる!
そんなビターな雰囲気をまとった究極の愛の物語。
山田敏弘(国際ジャーナリスト)
この作品には、イーサン・ハントのような超人的なスパイは登場しない。カーチェースもなければ銃撃戦もない。ただ他のスパイ映画にはない洗練されたスパイ同士の心理的な駆け引きが非常に見ごたえがある。スパイという人種がいかに人間臭い人たちであるかをじわじわと感じさせる描写が巧妙に散りばめられ、これこそがまさにリアルなスパイドラマと言えるのだ。
田中悠斗(デジタルハリウッド大学 ハッカー部顧問/株式会社フォアー代表取締役)
今はプログラムの売買が脅威認定される時代。SIGINTのオペレーションとしては既視感がある。やはり日本にもこのような組織が必要だと強く感じる。エンタメとしては展開が激しく、前半と後半で全く印象が異なって面白い。
いまむー(お絵描きツイッタラー)
何気ない仕草、所作に気品が溢れるシックで大人なスリルある腹の探り合い。
真実を知った時にスパイモノというジャンルに隠れていたもう一つの“ジャンル”が視えてくる。
劇場でこの雰囲気に呑まれながら裏切り者とジャンルを考察してみてください。
『ブラックバッグ』は絶賛公開中