豪州から帰国中の元ジュビロ磐田DF大井健太郎「サポーターのために。自分たちを信じて」J1残留争い真っ只中の仲間たちにエール
SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、元ジュビロ磐田で、現在はオーストラリアのサッカーチーム「イースタン・ライオンズSC」でプレーする大井健太郎さんに話を聞きました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さん(2024年10月1日放送)
蕎麦が食べたくなる
鬼頭:いつ日本に戻って来られたんですか?
大井:9月19日ですね。
ヒデ:久々の日本はどうですか?
大井:暑さに本当にびっくりしました。
ヒデ:少しはゆっくりできていますか?
大井:この一週間は自分のスクールの生徒と一緒に日本に帰ってきているので忙しいです。
鬼頭:オーストラリアで教えている生徒を日本に連れてきているのですね。
大井:そうです。それで、色々なチームの練習に参加させてもらって忙しいですね。
ヒデ:久しぶりとなると、ご飯は何が食べたくなるんですか?
大井:結構オーストラリアのメルボルンも日本食が充実しているんですけど、蕎麦は向こうで食べられないので帰ってきてから何度か食べましたね。
ヒデ:そば粉がないからかな。
大井:水の関係だそうです。オーストラリアは硬水なんですけど、蕎麦は軟水で打つと美味しくなるらしくて。
パパが一番話せない…
ヒデ:オーストラリアのチームはどうですか?
大井:今は家族も馴染んでいて、子どもたちも英語が話せるようになって、それだけでも行って良かったなと思っています。
鬼頭:今お子様は何年生と何年生なんですか?
大井:今中学1年生と年長です。子どもたちはずっとオーストラリアに住みたいと言っているくらいです。
ヒデ:サッカーに集中するためには家族が近くにいたほうがいいですよね。
大井:パパとしても本当にありがたいことですね。
ヒデ:パパは英語は話せるの?
大井:パパが一番話せないです(笑)
ヒデ:ワオ!!(笑)
大井:やっぱいるだけじゃなくて、勉強もしないとです(笑)娘たちはちゃんと勉強しています。
Jリーグとオーストラリアリーグの違い
鬼頭:今はシーズンオフということで帰国なさっていますね。現在はオーストラリアのチーム「イースタン・ライオンズSC」でプレー中です。チームの現状は?
大井:昇格を目指しているチームなんですけど、2年とも昇格できず悔しい結果に終わっています。
鬼頭:ではまた仕切り直しですね。
大井:おそらくこのチームで続けると思いますので、次こそ昇格したいと思います。
ヒデ:オーストラリアリーグとJリーグの違いは何ですか?
大井:日本は夏ということもあって、今はボールをゆっくり持つ時間が長いと感じています。オーストラリアは縦に速くて、より速くゴールに近づこうというサッカーなので、スピーディーではあるかなと思います。
ヒデ:結構大きい違いですね。
大井:見ていて楽しい、楽しくないは一概には言えないですけど、日本とオーストラリアのサッカーで楽しさの違いはあると思います。
ヒデ:トレンドがあったりもしますけど、国でもそこまで違いがあるんですね。
オーストラリアの子どもたちがJリーグに感動
ヒデ:オーストラリアではJリーグの情報は入りやすいんですか?
大井:YouTubeもあるしDAZNもあるので見ることはできます。
ヒデ:今ジュビロが苦しんでいます。来シーズンはまたJ1で静岡ダービーが見たいです…。選手に声をかけるとしたら何をお伝えしますか?
大井:自分たちを信じてプレーするしかないです。Jリーグの試合を2試合見させてもらった時、本当にサポーターの応援の力が凄くて。オーストラリアはJリーグほどお客さんは入っていないので、日本に連れてきた子どもたちや親御さんもこのサポーターの熱は凄いと感動していたんですよ。
ヒデ:この中で試合したいと思いますよね。
大井:子どもは本当にみんな言いますね。ジュビロの試合をヤマハスタジアムで見た時、このピッチに立ちたいと言ってくれたので感動しましたね。
ヒデ:Jリーグは世界の強豪国から比べたらまだまだと言われていても、素晴らしい環境で我々はサッカーを見させてもらっているし、選手は試合ができているということなんですね。
大井:選手は「サポーターの期待に応えるために」と思って戦ったら力をより発揮できるんじゃないかなと思います。
鬼頭:日本に戻ってジュビロの選手とお会いしましたか?
大井:何人かとご飯に行ったりしましたが、やっぱり悩んでいました。今はチームのためにという気持ちが一番大事だと思うので、割り切ってやるところはやる、チームのために働くということを意識している選手が活躍するんじゃないかなと思います。
長谷部誠先輩の引退
ヒデ:藤枝東高校出身ということで、長谷部誠さん(同校出身)が引退した時はどう思いましたか?
大井:毎年少し話す時があって、「先に引退してもらわないと…」ということは話していました。
ヒデ:長谷部さんのほうが先輩ですからね(笑)
大井:でもきっとやろうと思えばどこでもまだまだできた方ですけど、日本代表のコーチに入ったりとかの色々なプランがあると思うので、本当にお疲れ様でしたという気持ちでした。
ヒデ:先輩にそういった方がいらっしゃるのは凄いことですよね。
大井:お手本のような方です。
サポーターの影響力
鬼頭:観客が最多人数だった藤枝MYFCの試合もご覧になったんですよね。
ヒデ:どんな感情でしたか!
大井:めちゃくちゃ感動しました!成岡(翔)と一緒に話してたんですけど、彼がプレーしていた時は1000人いくかいかないかだった。それを考えたら地元の藤枝市民としては本当に嬉しかったです。
ヒデ:選手たちが面白いサッカーをしてくれているからサポーターの皆さんも増えてきているんですね。
大井:天気の問題もあって1万人いくのか心配でしたので感動しましたね。
ヒデ:試合に関してはどうですか?
大井:めちゃくちゃ面白かったです。(両チーム合わせて)5点入ったということも面白かったですし、前半は藤枝MYFCの方が良い流れだったので勝てるかなと思ったら、その後清水エスパルスはしっかり修正してきて、逆転ゴールを取るあたりが強いと思いました。
いつかジュビロの選手を育てたい
鬼頭:スクールはいかがですか?
大井:メルボルンで立ち上げたサッカースクールなんですけど、生徒数も増えてきていますし、様々なレベルの子がいてその子たちに教えるのが楽しいです。8月は藤枝の大会に参加させてもらったり、U-13の子を藤枝東FCやジュビロ磐田のチームに飛び入り参加させてもらったり、日本にある繋がりをフル活用させてもらってます。
ヒデ:どこにやりがいを感じていますか?
大井:僕のスクールでサッカーを始めたという子もいて、地元のクラブに入って試合しましたとか、できるようになったことを言ってくれるのが嬉しいですね。
ヒデ:ゴールを決めたよとかね。
大井:サッカーを好きになってくれることが一番なのでそれは嬉しいです。
ヒデ:ご自身が教わってきたことと違うことを教えているものですか?
大井:まずは本当にサッカーを楽しむということですかね。僕自身も小学校時代はそれしか教わっていなかった。技術的なことは中学高校で教わったかなと。本当に上手くなりたいという子はもちろんしっかり教えます。
鬼頭:メールが一通来ています。「健太郎のスクールからいつかジュビロ磐田の選手が生まれるといいな~」
ヒデ:素敵!そうであってもらわないと。
鬼頭:育った選手がジュビロに来て、大井さんがジュビロの監督というのはしびれますね。
大井:Jリーグにいきたいという選手が多いので、夢を叶えるお手伝いができたらなと思います。
今度は「日本→オーストラリア」
鬼頭:来シーズンの目標なども含めてメッセージを。
大井:スクールの宣伝になってしまうのですが、今はオーストラリアから生徒を連れてきているんですけど、日本からオーストラリアに連れていく選手たちを増やしていこうと思っています。ぜひインスタグラムやホームページを見てみてください。
ヒデ:凄い時代だ…。
大井:僕のサッカースクールプラス、現地の語学学校に行けるプランを用意しているので、語学とサッカーの両方でやっていきたいと思っています。
鬼頭:何年生から何年生が参加できるんですか?
大井:小学3年生〜6年生です。でも、例えば中学校1年生のグループ皆で参加したいということがあれば対応します。
鬼頭:リスナーの皆様へのメッセージもお願いします。
大井:まずはジュビロ磐田の応援をよろしくお願いします。応援が本当に選手の力になるので、最後まで諦めずに頑張っていきましょう。