ジュビロ磐田のハッチンソン監督、ルヴァンカップのFC大阪戦に向けてのコメント。選手選考、何を重視する?カップ戦の位置付けは?
ジュビロ磐田は3月26日、Jリーグ・YBCルヴァン・カップ1次ラウンド1回戦でJ3首位のFC大阪とアウェーで対戦します。会場は東大阪市花園ラグビー場。大会の位置づけなどをジョン・ハッチンソン監督に聞きました。
ジョン・ハッチンソン監督
-ルヴァンカップの位置付けは。
リーグカップは非常に良いものだと思っています。J1のクラブも参加しますし、良いクラブもいるので、優勝は非常に難しいんですけど、その中で我々のクラブとしての狙いは、行けるところまで勝ち進むというところです。
カップ戦でしっかり勝利をたぐり寄せる。そのために3月24日もトレーニングしました。ベガルタ仙台戦(3月23日)に出た選手はリカバリーでしたけれども、15人がトレーニングをして水曜日に向けての準備をしました。非常に良い大会なので、また試合に勝つ機会をもらえたということで楽しみにしています。
-FC大阪はどんなチームと見ていますか。
仙台からの帰りに映像を見ました。今日もスタッフとそういった確認もしているんですが、彼らのスタイルを見ると非常に戦える。こっちが準備していなければ、準備を怠れば痛い目に遭うなという印象を持っています。
前に人数をかけてきますし、ペナルティエリアの中にも人数をかけてくる。また守備のところで非常にハードワークしてくる。我々のスタイルの中でどう崩していくか。非常に難しいゲームになるなと思っています。現在J3で首位ですが、いい選手を揃えている。相手に主導権を渡してしまうと非常に大変な試合になってくるので、いかに自分たちで試合を進められるかというところが鍵になると思います。
-リーグ戦から中2日になりますが、メンバーの入れ替えなどについて。また、これまで出場機会、時間が少なかった選手たちに期待する点は。
まず仙台戦に関しては、選手にも話をして、まずは非常にタフな環境で試合をした中で勝ち点3を拾えたことに非常に誇りに思っているということを伝えました。選手個々も、またグループとしてもいいのものだったと思うということ、悪い流れの中で勝ちを手繰り寄せたということが良かったというのは伝えています。
確かに交代のところは、その選手を入れたところで流れを引き寄せられなかったと思いますが、サブで入れた一騎(川崎選手)と凌我(佐藤選手)で決勝点を取れた。その時には流れを変えられなかったですけど、最後に大きな仕事をしてくれたなと思っています。
FC大阪戦のメンバーに関してはまだ。選手の様子を見て決めようと思っています。もちろん何人か変えるんですけど、その人数はまだ決めかねているところなので、スタッフと話して決めて、大阪に移動して、できれば勝てればいいなと思っています。
-FC大阪戦ではチームの現時点での100パーセントを出したいということですね。
これはサッカーだけじゃなくて、人生についてもそう思うんですけれども、コントロールできるのは今日だけだというふうに思っています。昨日はもう既に終わったことで、ミスなり良いことなりから学び取る、また振り返ることができるんです。
明日というのは保障はされていない。なので、あまりにも未来のことを見すぎると、目の前のことがおろそかになると思っているので、まずは今日のトレーニング、そして明日のトレーニング、そして水曜日のゲームにフォーカスしないといけないと思っています。
大阪さんは本当に危険なチームで、選手も揃っていますし、よく指導もされてますし、本当にいいシステムがあると思っているので、まずしっかりコントロールできるのは、今日のトレーニング。そして目の前の1試合に集中していくしていくこと。リーグ戦も大事なんですけれども、リーグ戦のことは木曜日になってから考えます。
-ルヴァンでタイトルを目指すことと、チームの成長の連動について、どう考えていますか。
すでにわれわれ全ての試合が、毎試合毎試合がわれわれのフットボールを成長させる機会だというふうに捉えています。なので、この大阪の試合は、仙台戦で見せた弱みだったり、課題というところに取り組める機会だと思ってます。
選手にも話したのは、最後30分をどうコントロールするか。60分非常によく主導権を握ってコントロールできていた試合を、残りの30分で完全に手放して、負けかけたところまでいった。大阪戦はこれを修正する機会だというふうに捉えています。
これは何も選手だけじゃなくて、スタッフもそうです。なので大阪戦はわれわれのフットボールを成長させる機会だと捉えています。これはJ3が相手であろうとJ1であろうと、JFLであろうと関係ない。フットボールの試合である以上、勝ちを目指しながら、より大局的に大きな絵で見たときに、われわれのフットボールを成長させる機会でもあるというふうには考えています。
-「与えるのではなく、選手がポジションをつかみに来るというのを見ている」と以前監督が話していました。
おっしゃる通り、調子やフォームというのがすごく大事だと思っています。今回の試合に関しては、フレッシュさであったり、スカッドのマネジメントっていうところがあります。
なので、水曜日に移動しない選手もいるとは思うんですけど、それはこれまでの出場時間に応じてのマネジメント、その選手の調子を保つためのマネジメントになってくるとも思っています。
今日本当にトレーニングの中でいいものが見られましたし、エネルギッシュに水曜日にプレーをしたいんだっていう意欲というのもよく見えました。例えばですけど、レオゴメスだったり、大毅(金子選手)だったり。本当に中盤のところでいいプレーができていて、ボールにプレッシャーをかけて、マイボールになればパスを受けて、動かしてというところができていました。
若手も非常にいいプレーを見せていたので、水曜日のメンバーに関しては、一つ目は調子、二つ目はフレッシュさを保つことであったり、ローテーションというところも考える。
ハイスピードランニングだったり、スプリントだったり、加速減速だったりで、回復にもう少し時間を要する選手もいます。今日トレーニングした15人が本当にエネルギーを持って意欲を持ってできていたので、水曜日に出る選手たちが、仙台戦に出た選手たちにプレッシャーを与えられるかどうかっていうところも大事かなと思います。