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栗原はるみさんの原点ともいえる、“がんばらなくてもつくれるおやつ”を特別公開!

NHK出版デジタルマガジン

栗原はるみさんの原点ともいえる、“がんばらなくてもつくれるおやつ”を特別公開!

発売から7年。ずーっと売れ続けてついに30万部を突破した、栗原はるみさんの『きょうの料理 わたしのいつものごはん』。本記事では「きょうの料理」で今まで紹介してきた栗原さんのレシピの中から、栗原さんがつくり続けているというスパイスシフォンケーキのつくり方をご紹介します。

がんばらなくてもつくれるおやつ

私がお菓子をつくり始めたのは、子どもが生まれてからです。少しでも安心で安全なおやつを食べさせたいという思いからだったのですが、お菓子づくりはきちんと勉強したことがないので、友達に聞いたり本を見たりして、自分でできるものだけをつくってきました。
子どもたちがいつも今食べたい、と言うので、そのときにつくった簡単なものばかりです。それでもおいしいと言ってくれるのを励みにつくり続けてきました。今は孫たちが遊びに来る日に、クッキーやパンケーキを焼くのが楽しみです。
私のお菓子は特別なものを用意しなくてもできるので、今つくりたいと思ったときに、すぐつくってみてください。

スパイスシフォンケーキ

はるみさんの自信作

このシフォンケーキは、料理家になる前から、これまでに数えきれないほどつくってきました。
上手においしくつくりたい、それだけを思い、
シフォンケーキをつくり続けたことが今も私の心の支えになっています。
甘さ控えめでスパイスがたっぷり、ワインにも合う自信作です。
撮影のときのおやつやプレゼントにも焼いています。

つくり方

材料 直径21㎝のシフォン型1台分

薄力粉…カップ1強(120g)
ベーキングパウダー…小さじ2
卵 …(大)6コ*
グラニュー糖…カップ3/4弱(130g)
A (シナモンパウダー**…大さじ1/2  オールスパイス**…小さじ1  クローブパウダー**…小さじ1  キャラウェイシード**…大さじ1)
粉砂糖…適宜
〇 サラダ油

◎2100kcal(全量) ◎1時間10分***
*中サイズの場合は、7コにする。
**下記写真参照。
***冷ます時間は除く。

左上から時計回りに、クローブパウダー、シナモンパウダー、オールスパイス、キャラウェイシード。

下準備 オーブンは170℃に温めておく。

1 卵は卵黄と卵白に分ける。

2 卵黄を溶きほぐし、グラニュー糖の半量を加えて泡立て器でもったりするまでよくすり混ぜる。サラダ油・水各カップ1/3を順に加えてよく混ぜる。

3 薄力粉、ベーキングパウダーを合わせて2にふるい入れ、サックリ混ぜる。Aのスパイスも加え、生地がなめらかになるまで泡立て器でよく混ぜ合わせる。

4 別のボウルに卵白をハンドミキサーで少し泡立て、残りのグラニュー糖を加えてツノがしっかりと立つまで堅く泡立てる。

534の1/3量を加えてゴムべらでよく混ぜ合わせ、残りの4を2回くらいに分けて加え、メレンゲをつぶさないよう、白い部分がなくなるまで手早く混ぜる。

6 生地を少し高い位置からシフォン型に流し入れる。型ごとトントンと2~3回台に打ちつけて空気を抜く。170℃のオーブンに入れ、40~50分間焼く。

7 オーブンから取り出し、蒸れないように型を逆さにして、型の中央をコップなどで支える。数時間おいてよく冷ます。冷えてから型のまま長時間おくときは、表面にふんわりとラップをかける。

8 型の側面にナイフを差し込んで型を傷つけないように丁寧に1周し、型を外す。同様に中央の周囲と底の部分もナイフを差し込んで型を外す。好みで粉砂糖を茶こしに入れてふりかけ、切り分けて食べる。

私の原点、シフォンケーキ

近所に住んでいたドイツ人宣教師の奥様が教えてくれたのが、私とシフォンケーキとの初めての出会いでした。ふつうのケーキよりもずっと大きくて真ん中に穴が開いていて、ふわっふわの食感……。「こんなケーキがあるの!」と、その時驚いたことを鮮明に覚えています。まだシフォン型も市販されていなかったので、注文して型をつくってもらい、何度もくり返し練習したものです。今も古くなった大きな型を愛用しています。

教えてくれた人

栗原はるみ(くりはら・はるみ)
料理研究家。つくりやすくておいしいレシピ、使いやすいグッズの開発にとどまらず、日々の暮らしを大切にし、楽しむためのさまざまな提案が幅広い世代から熱い支持を得ている。

■『きょうの料理 わたしのいつものごはん』より
■撮影・竹内章雄/スタイリング・福泉響子

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