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犬が飼い主を気遣うことはある？

言葉や人間社会の事情がわからないはずの愛犬が、自分の気持ちや感情を理解しているのでは？と感じたことがある飼い主さんは少なくないでしょう。

実際、犬は人間と長く生活を共にしてきた動物のため、人間の表情や行動からその心理や感情を読み取る能力がたけていると考えられています。さらに、飼い主の気持ちに寄り添うような行動をしたり、気遣ってなぐさめたりすることもあります。

ただし、そうした行動を取ることが飼い主さんへの“愛情の深さ”や、犬の性格の“優しさ”に直結しているとは限りません。

飼い主の気持ちは理解しながらも行動に変化が起こらない犬もいますし、自分の身の安全を守るために気遣うような行動をとる犬もいます。

飼い主に気を遣う様子を見せるかどうかは個体差も大きいため、それほど気にする必要はありません。しかし、犬が飼い主の気分を気にしすぎて、ストレスをためるようなことがないかは注意しておいた方がいいでしょう。

犬が飼い主の様子を気にしているときのサイン

ここからは、犬が飼い主さんの様子を気にしていたり、気遣っていたりする時に見せる仕草や行動を紹介します。

1.顔をのぞき込む

飼い主さんがいつもとは違う様子を見せているときなどに、犬がそれを気にかけて心配したり気遣ったりしている場合、飼い主さんの顔をのぞき込むような行動を取ることがあります。

犬は人間の表情から感情を読み取ることがあるため、顔を見つめて飼い主さんがどんな気持ちでいるか想像しているのだと思います。

飼い主さんがイライラしていたり不安そうにしていたりと、ネガティブな感情でいると感じたときには、遠くから飼い主さんを見つめたり、チラチラと表情を盗み見るようにしたりすることが多くあります。

2.顔を舐める

犬は家族や仲間を気遣ったりなぐさめたりするとき、相手の顔を舐める行動が見られます。これは母犬が子犬におこなうことが多い行動で、心配している気持ちや愛情を伝える意味もあると考えられています。

飼い主さんが泣いているときに、犬がそばに来て顔を舐めてくれたという話を聞くことは少なくありません。この行動の理由は諸説ありますが、相手を心配したり気にかけたりしている気持ちによるものである可能性もあるでしょう。

3.寄り添う

動物は大切な相手が傷ついているときに、そばに近づいていったり寄り添ったりすることがあります。

そのため、大好きな飼い主さんの様子に異変を感じたときに、ただそばに寄り添って元気づけようとしていてもおかしくないでしょう。

確かに不安なときや心細いときなど、愛犬のぬくもりを感じるだけで気持ちが落ち着いたり、安心したりすることもありますよね。

4.おもちゃを持ってくる

犬は飼い主の様子に異変を感じたり気にかけていたりするとき、おもちゃなど自分の大切なものを飼い主のところに持っていくことがあります。

一緒に遊んだことなどを思い出して、飼い主が笑ったり元気に遊んだりしてくれると考えて、そうした行動を起こしていると考えられます。

飼い主の笑顔が見たくてそうした行動をしていると考えると、犬はとてもけなげで愛おしい存在ですよね。

5．飼い主の周りを歩き回る

飼い主のことを気にかけながらも、どうしたらいいかわからないときや犬自身も不安になってしまったときは、所在なさげに飼い主の周りをウロウロと歩き回ることがあります。

飼い主の様子がいつもと違うことには気がついていて、どうにかしたいと思っているものの、具体的に何をしたらいいかわからないときなどに、飼い主の表情や様子をうかがいながらそばにいようとするのです。

まとめ

犬は人の表情や声のトーン、仕草など些細な情報から飼い主の感情や気分を感じ取っているものです。そして、その気持ちに同調したり、寄り添ってなぐさめようとしたりと気遣うこともめずらしくありません。

飼い主のことを大切に思うからこその気遣いですが、愛犬にあまり不安やストレスを与えすぎることのないように、できるだけ穏やかに楽しく過ごしたいものですね。