ジュビロ磐田のハッチンソン監督、角昂志郎、ジョルディクルークスの千葉戦後コメント「かけがえのない1日になった。世界に羽ばたくストーリーに」
ジュビロ磐田は3月30日、ヤマハスタジアムで、開幕6連勝中の首位ジェフユナイテッド千葉と対戦しました。後半6分、MF角昂志郎選手のプロ初ゴールとなった先制点を守り抜き、1−0で勝利しました。
千葉に土を付けた3連勝の磐田は3位に浮上。ジョン・ハッチンソン監督と、角選手、ジョルディクルークス選手に試合を振り返ってもらいました。
ハッチンソン監督
-試合の総括を。
非常に難しい試合となりました。両チームともマッチアップした難しい試合、好チーム同士の戦いになったと思います。非常にタフで、お互いに譲らなかった。
ただわれわれも良いチャンスを多く作っていたので、勝利に値するチームだったかなと思います。選手たちには、よりグループとして、チームとして、より強くならないといけないと言ったんですが、ボールを保持できない時間帯があってもいいというふうには伝えてあります。
試合によっては起こりうることで、今日も最後の20分、25分ぐらいはそうなりましたけれど、そういう苦しい時間帯でもしっかりと過ごせるようにしていきたいというふうには伝えていました。
守備のところでも改善が見られていて、クリーンシートは選手の自信にもつながったと思います。
この1週間は、仙台から大阪に移動し、そして今回千葉と戦いました。これを全部勝ったというのは選手の自信につながるのかなと思います。
仙台戦を振り返れば、60分非常にいい時間を過ごした後に30分、非常に苦労した。ただ勝利をたぐり寄せたメンタリティはすごく良かったですし、また大阪戦は喧嘩のようなものだったし、タフな試合でしたけれども、その中で勝ち切った。そして今日も非常に良い試合ができた。守備もより力強くなってきたというところで選手には非常に満足しています。
今日出られなかった選手もいますけれども、彼らが出ていなくても、今日出ている選手、スタメンの選手に近づいてきているので、そういった競争も生まれているのはポジティブだと思います。グループとして本当に成長していると思います。
-GKからつながった1点目を振り返ってください。
大阪の試合も2得点ともキーパーからでした。ボール保持のところは非常に大きく改善できているというか、成長できていると思います。その点に関してはコーチ陣がハードに頑張ってくれています。なので、キーパーからの攻撃であったり、アタッキングサードでの攻撃という部分のわれわれの原則は、どんどん力強くなってきていると思っています。今日は裏のスペースが空いていました。1点目で裏を突いたというところは、そういうところから来ています。
もう少し点を取れたかなというふうに思うんですけれど、1点目に関しては良いフィニッシュでした。角昂志郎もやっと点が取れて、まだまだ若いですし、これから地に足つけてどんどん成長していくと思います。やっとスタートが切れたというところは、非常に満足しています。
-守備がだいぶ改善されてきました。どのあたりが具体的に良くなり、どのように改善してきましたか。
チームとしての守備の形、その中でポジションの間に通されないというところであったり、剥がされないというところであったり、よりラインを強く保つことであったり。また、常に自分たちの前にボールを置くというところ。非常に良い原則を出していたのかなと思います。
守備に関しては、何がこの選手たちには適しているのか、クラブとしてどうしていきたいのかという、そこのバランスを見ながら取り組んでいます。今日の試合は、そこに対して大きな一歩になったかなと思っています。
ラインコントロールも良かったですし、裏の対応も良かったですし、なかなか間も通されなかった。またボールを常に前に置くこと、自分たちの前にボールを置くことができたので、選手たちはそこは合格したかなと思っています。
よく選手に伝えているのは、ボールを持っていなくても、ゲームをコントロールしようというところで、今日はそれができたと思っています。ボールを行かせたい方向に、チームとして行かせたい方向に行動ができていたと思うので、そこは良かったと思います。
MF角昂志郎
-プロ初ゴール、おめでとうございます。今の気持ちは。
嬉しいの一言です。プロ初ゴールが、このヤマハスタジアムで出せたというのは嬉しいです。
-自身としてはA契約を勝ち取って、この試合に臨みました。
A契約に関しては、そこまで気にしていなかったというか、そこまで自分にプラスの影響を与えたのか、分からないですけど、連勝をしているジェフ千葉さんを倒すためだけに1週間準備してきたので、最高の1日になったかなと思います。
-ゴール後にはユニホームのクラブのエンブレムをつかむシーンも見られました。
加入する前から、すごく自分のことを評価してくれましたし、結果で恩返ししたいっていうのは思っていたので、ジュビロ磐田のために、自分のゴールで勝利を届けられたというのは、自分にとって誇らしいことかなと思います。
-ゴールもそうですけれども、クリーンシートで勝利しました。前線からの積極的な守備の意識も高かった。
自分だけじゃなくて、チームとしてやり方というのは揃えていたので、そこまで自分が特別なことをしたいわけじゃないですし、チームとして0に抑えたっていうのが、今日の勝った要因かなと思います。
-次節以降の抱負は。
本当に一喜一憂することなく、次の週に向けて準備していきますし、ファンサポーターの皆さんと一緒に戦っていけば、必ず優勝というものは見えてくると思うので、ひたむきに頑張っていきたいなと思います。
-今日1日のこの試合というのはどんな日であったか、そして今後プロ生活においてどんな日にしていきたいかを聞かせてもらいますか。
プロ初ゴールという、プロキャリアをスタートして、本当にかけがえのない1日になったなと思いますし、ここから角昂志郎というサッカー選手が、世界に羽ばたいていく、何かストーリーになればなというふうに思います。
-前節仙台戦では角選手がPKを獲得して、ジョルディクルークス選手が蹴ることに決まりました。そこからの初ゴール。どんな気持ちでここまでを迎えましたか。
仙台戦のPKに関して言うと、もちろん自分で蹴りたいっていう意志はジョルディ選手には伝えましたし、話し合った結果、彼が蹴ることになって。もちろん蹴りたかったっていう思いはありますけど、試合が終わってからは、流れの中で自分が1点取れば問題ないなっていうふうに捉えていたので、今日PKじゃなくて、流れの中で、自分自身がつかみ取ったゴールっていうのは、より特別なものになりました。
-初得点で喜びを爆発させていました。
もう多くの方に期待されてるのはすごい感じてたので、人生の中で一番嬉しかったゴールになりました。
-ゴールシーンは逆サイドに倍井(謙)選手も走り込んできていました。
正直言うと、倍井選手は見えてなかったんですよね。裏抜け出してから、相手ディフェンダーと1対1だったので、仕掛けることしか考えてなかったですし、結果的に決めることができたので、ゾーンに入ったというか、自分らしさが出たのかなというふうに思います。
MFジョルディクルークス選手
-千葉の連勝を止めました。
もちろん、すごい大きい勝利だと思います。自分たちもホームで勝ち続けているというところも、すごくポジティブなところですが、それを続けなきゃいけないし、次のゲームに向けて、しっかりと準備をしていけばと思います。
-今日の勝利のポイントはどこだと思いますか。
自分たちが何をしないといけないかを理解してプレーするというところが、本当に良かった部分。それで全体をコントロールするというのが、この試合に向けての非常に重要なポイントだったので、それができたし、昂志郎がゴールを奪ったのも、素晴らしいことだった。
-角選手のゴールは、この前の仙台戦のクルークス選手が決めたPKがあったので、この初ゴールは何かすごいストーリーにつながりますね。
彼のプロ選手としての、キャリアの初ゴールというのは、PKという形じゃなくて、そういう形でゴールするべきだし、そういう意味で前回、自分が蹴ると言いました。先週は、今週彼がこうやってゴールするだろうと思ったから、僕が蹴りました(笑)