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地ビール「KITAKYUSHUダブリュー」完成 <響灘ホップの会>が武内市長へ報告【北九州市小倉北区】

北九州ノコト

(アイキャッチ画像:地ビール「KITAKYUSHUダブリュー」完成報告会の様子)

上下水道資源を活用した地ビール「KITAKYUSHUダブリュー」が完成したことを受け、製造・販売を行う「響灘ホップの会」は9月9日、北九州市役所で武内市長に報告しました。

地ビールの特徴や報告会の様子などについて紹介します。

地ビール「KITAKYUSHUダブリュー」とは

今回完成した「KITAKYUSHUダブリュー」は、福知山の湧水が流れ込む道原上下浄水場の水道水と、日明浄化センターで栽培したじゅんかん育ちのホップを原料に使用した地ビールです。

ビールの製造では、一般的に乾燥したホップを使うことが多いといいますが、「KITAKYUSHUダブリュー」は生のホップを使うのでとてもフレッシュな香りがすることが特徴とのこと。黄金色に白みがかかったビールで、無濾過だからこその色味を感じられます。

ラベルには、九州ジャズ発祥の地とされる若松ジャズや、平成30年度の北九州市下水道100周年を記念して若松区に設置されたデザインマンホールを使用。デザインマンホールに描かれているのは、国の有形文化財に登録されている「旧古河鉱業若松ビル」です。

「KITAKYUSHUダブリュー」は9月10日より販売。価格は税込550円です。

門司港地ビール工房、地酒処田村本店、Shimada酒店、港の酒屋みつばや、産地直送市場 海と大地、銘酒館 倉松、尾池酒店、酒の中村園、十亀酒店、井筒屋など市内酒販売店で購入できる他、門司港地ビール工房のホームページでもネット販売しています。

「KITAKYUSHUダブリュー」を製造する<響灘ホップの会>とは

「KITAKYUSHUダブリュー」を製造する響灘ホップの会は、ホップを育てる過程からビール醸造・頒布、その他ホップを使った特産品の計画からユーザーの手元に渡るまでの様々な段階を通して、北九州市内でホップ生産者・醸造会社・販売店・関連企業・市民・行政などが一緒になったネットワークです。

2019年に響灘ビオトープに緑のカーテンとしてホップを植えたところビールの原料となる毬花ができたことから若松産ホップを使用したビールを作ろうと結成したとか。

地元の農家などの協力によりこれまでも「Hibiki Fresh Hops 若松エール」や「若松ラガー」などを製造してきました。

また、市内の企業が製造から関わり、ヘア化粧品の開発や、小麦の代替えとして醸造後の絞り粕(麦芽粕)を使用したコッペパンを市内の一部小学校に提供するなど、ビール以外にも若松産ホップを使って様々な取り組みを行っています。

「響灘ホップの会」の活動や「KITAKYUSHUダブリュー」完成を武内市長へ報告

市長への報告会では、まず「響灘ホップの会」を紹介。メンバーを代表して、響灘ビオトープ園長の安枝裕司さん、門司港レトロビール醸造部長の峯松幸之助さん、北九州市立大学後援会会長で福山コンサルタント代表取締役会長の福島宏治さん、福山コンサルタント事業部技師長の高崎誠さんが1人ずつ挨拶をしました。

挨拶の後、安枝さんより「響灘ホップの会」の活動や「KITAKYUSHUダブリュー」についてスライドを使って説明がありました。

ビールの説明の際、響灘ビオトープの安枝さんが「このビール最大の特徴は、生のホップを使うことです。収穫したての生のホップを使うことでフルーティーな香りがします」というと、武内市長が実際にホップを手に取り、香りを嗅ぎながら「ビールの香りがしますね!」と応え、会場から笑い声がもれるなど和やかな雰囲気に。

さらには、「売り上げの一部を自然環境に還元する仕組みにしているなど、単なるビール作りにとどまらず、市民が笑顔になれて、事業者も潤い、地域の自然にも貢献できる取り組みです」と補足しました。

説明が終わると武内市長がビールを手に取り、ラベルをじっくりと眺めながら「とても明るいパッケージで見ているだけでも楽しくなりそうだ」といい、「サステナブルで北九州市にぴったりのビールで皆さんに飲んでいただきたいですね」と話しました。

また「ビール作りだけじゃなく街づくり、もの作り、人づくりをホップを通して行っているんですね。サステナブルシティーとしての北九州市を詰め込んだビールで素晴らしいです」と称賛。

その後、公務中ということもあり、少しだけビールに口をつけて試飲し「あぁ〜。非常にフレッシュ&クリーミーですね。生のホップの迫力を感じます」と感想を述べていました。

試飲の後、「みなさん、お越しいただいてありがとうございます。響灘ホップの会の活動はいつも注目しています。このビールもぜひ多くの方に飲んでいただきたい。いろんな人の繋がりや想いだけでなく、北九州市の自然の豊かさも詰め込まれていて、会話も弾み人との繋がりがさらに広がるビールだと感じました。これからもチャレンジしてアクションを起こしていただきたいと願っています」と感謝や今後の発展を願う言葉を伝えていました。

最後に記念撮影をし、報告会は終了。記念撮影準備中も武内市長とホップの会の皆さんが楽しそうに話していたことが印象的でした。

ラベル1つや製造に至ったストーリーからも、人と人との繋がりを深めることができるビールだと改めて感じます。

生のホップの香りを実際に嗅いでみた

報告会の終了後、安枝さんは「市長に伝えられてよかったです。市民の皆さんには、ビールのラベルの後ろを見てもらって、飲むことによって自然環境に貢献できているんだということを感じてほしい。ホップは今年豊作で美味しいビールをお届けできると思います」と感想を話していました。

ビールのラベルの後ろには、「KITAKYUSHUダブリュー」の特徴やラベルのこだわり、売上の一部は、自然環境保全に活用されていることなどが記載されています。

当日は、たくさんの報道陣の人々や関係者が集まり、このビールへの期待値や興味関心が高いことを感じます。

取材した編集部員は、武内市長が退席した後、香りを嗅いでいたホップを発見。実際に手に取ると、ビールの香りというよりもとても爽やかな花の香りを感じました。

門司港レトロビールの峯松さんに聞いたところ、一般的なビールとはまた違うホップですごくフルーティーなビールができるとのこと。ホップを潰すときに出てくる黄色い粒が、香りと苦味を出しているのだそうです。

「KITAKYUSHUダブリュー」など詳細は、響灘ホップの会のホームページで確認できます。

※2024年9月11日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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