東京都武蔵野市での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介
「子育てに向いている地域」の条件は、人それぞれですが、皆さんならばどのような条件で選択しますか?
公園が多いエリア、自然体験ができるエリア、行かせたい学校に近いエリアなど、それぞれこだわりポイントがあると思います。
私は、出産のタイミングで「子育て」と「仕事」の両立ができることをポイントにエリア探しを行い、1人目の産休に入ったタイミングで武蔵野市に引越してきました。「交通の便利さ」「子どもを育てる環境」この2つを重視して辿り着いた地域が「武蔵野市」だったのです。
気づけば、もう8年、武蔵野市で子育てをしながら住み続けています。武蔵野市は、子育て支援・保育園・小学校・習いごとなど、子育て世帯にとってうれしい環境が整っていると感じます。
この記事では、武蔵野市で子育てをしながら暮らす私が思う「武蔵野市での子育ての魅力」や実際に利用してよかった子育て支援などを実体験から紹介していきます。
武蔵野市で子育て中
まずは、武蔵野市の概要や武蔵野市で子育てすることを選んだ理由について紹介しましょう。
武蔵野市の概要
武蔵野市は東京都多摩エリア東部に位置する市です。人口約148,000人で、自然と都市がバランスよく共存する地域になっています。
「武蔵野市」と聞くと、東京都23区からは少し離れた郊外に感じられることもありますが、都心部への交通アクセスが便利なJR中央線の「吉祥寺駅」「三鷹駅」「武蔵境駅」があります。新宿や渋谷には、電車を使えば20分程度で行くこともできます。
わが家が子育て環境に武蔵野市を選んだワケ
結婚当初は仕事の都合で、私が静岡、夫が東京に住む別居婚の生活をしていました。しかし、産休をきっかけに、家族で一緒に暮らせる場所を探し始めたところ、夫婦とも住んでいたことがあるJR中央線沿いをメインに検討することになりました。杉並区や中野区も候補に挙がっていましたが、最終的に、子育てのしやすさを判断軸として最終的に、武蔵野市を選びました。
特に決め手となった理由は4つあります。子育てに武蔵野市を選んだワケ(1)公園や公共施設が整備されている
子育てをしていると、「公園」や「地域の施設」にお世話になる機会が本当に多いです。武蔵野市は、市民の平均年収が東京都平均よりも高く、市の財政が安定しているためか公園の遊具や花木への整備が行き届いているように感じます。子どもが遊ぶ公園の遊具や設備の安全性が優れていることは非常にありがたいです。
また、歩道も広く、整備されているので子どもを連れて歩くイメージが湧いたことも決め手の1つです。
子育てに武蔵野市を選んだワケ(2)新宿・吉祥寺・立川などへJR中央線で簡単アクセス
現在は在宅ワークをしていますが、以前は毎日会社へ出社する生活をしていました。子育てによい環境を求めつつも、通勤する時間が短く乗り換えのしやすさというのも条件のひとつです。
武蔵野市は、「吉祥寺」「三鷹」「武蔵境」と3つの駅があり、JR中央線・JR総武線・京王井の頭線など都心へのアクセスも便利です。バスや自転車の走行環境も整備されており、駅までのアクセスも困ることはありません。
通勤だけではなく、週末に子どもを連れてお出かけする際も交通の便がよいことで、色々なところへ出かける選択肢も広がっています。子育てに武蔵野市を選んだワケ(3)子育て環境が充実している
引越しをする前に、夫が子育て支援の充実度を市区町村別に比較表を作成していました。その中でも、「補助制度の充実」と「教育環境」「地域の安全性(犯罪件数比較)」をみて、武蔵野市を選びました。
特に武蔵野市は、子育てをサポートしてくれる医療費補助や子育て支援金がそろっており、武蔵野市・近隣には、大きな病院はもちろん、すぐに相談できる小児科専門医院も多く、何かあったときにすぐに頼れる環境があります。
市内近郊には有名進学校もあり、子どもが進学した際に自宅から通学できる範囲での選択肢も多いと感じました。
わが家では、暮らす環境や関わる人たちが子どもに与える影響も大きいと考えているため、「子どもをどんな環境で育てたいか」という考えを重要視したのです。子育てに武蔵野市を選んだワケ(4)自然災害の影響が少ないイメージがあった
仙台出身の私は、東日本大震災の影響もあって地震に対して不安を強く感じています。海沿いの暮らしも素敵だと思うのですが、やはり少し不安です。武蔵野市は、川はありますが、海から距離が離れているので津波の心配は少なそうと感じたのも選択した理由の1つです。
実際どう?武蔵野市での子育て
私は現在、武蔵野市内の賃貸マンションで、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしています。ここからは実際に住んでみて感じた、武蔵野市の子育ての事情を伝えます。
数字で見る武蔵野市の子育て事情
武蔵野市の人口統計資料によると、2005年からの20年間で総人口は増加傾向にあり、年少人口(0~14歳)も同様に増加しています。
武蔵野市の年少人口(15歳未満)は、2025年4月1日時点で約17,000人です。2015年の年少人口は約16,000人だったことから、この10年間で武蔵野市の年少人口は微増傾向にあります。
武蔵野市の保育施設数は以下のとおりです。(2025年4月1日時点)
・認可保育所:36施設
・認定こども園:2施設
・地域型保育事業(家庭的保育、小規模保育事業、事業所内保育事業):18施設
武蔵野市の保育所等利用待機児童数は、2021年から2025年まで5年連続0人を維持しています。(2025年6月時点)
武蔵野市の子育て支援情報
武蔵野市では「子どもたちが健やかに育つ町の実現」を目標とし、子育て支援の充実、子育て家庭の応援、多様な学びの場を通じた体験の重視、家庭の子育て力の向上支援などを柱にしています。
ここでは武蔵野市の子育て支援情報のうち、ぜひ知っておいてほしいものを5つ挙げました。最新情報は、武蔵野市の公式サイトで確認してください。武蔵野市の子育て支援(1)子どもの医療費助成制度
武蔵野市では、18歳の年度末までの子どもが病院等で診療を受けた医療費のうち、保険診療の自己負担分を助成する制度があります。
市区町村によって、年齢の上限が異なるため、長く助成対象としてくれることで経済的にも助かります。武蔵野市の子育て支援(2)「ゆりかごむさしの」による妊婦面接
武蔵野市では、妊婦さんが安心して出産・子育てを始められるよう、「ゆりかごむさしの」面接を実施しています。保健師などが妊娠中の不安や悩みを聞き、支援制度や地域情報を提供するもので、面接を受けることで5万円相当の支援給付や1万円分の子育て応援券などの申請が可能になります。面接は予約制で、妊娠がわかったら早めの予約がおすすめです。来所が難しい場合は訪問やオンライン対応もあるので利用してみるのもよいでしょう。
武蔵野市の子育て支援(3)子育て世帯への給付金制度
妊娠から出産・子育てまでの期間、武蔵野市では子育て応援のための補助金やギフト券の配布など、さまざまな支援があります。支援の中には「ゆりかごむさしの」の面接や申請が必要なものもあるため、詳細や最新情報は武蔵野市の公式サイトでご確認ください。
(1)出産一時金:1人につき、500,000円
(2)児童手当:児童1人につき10,000〜15,000円/月
(3)妊婦のための支援給付:(現金5万円またはギフト5万円相当)の申請書と子ども・子育て応援券(1万円分)
(4)出産応援ギフト:「子育て応援ギフト」5万円相当
対象者
(1)妊娠85日以上の出産(生産・死産・流産・人工流産等の別は問いません)が対象です。
(2)0歳~高校生年代(18歳年度末まで)の児童を養育し、武蔵野市に住民登録をしている方
(3)武蔵野市に住民登録のある妊婦さんご本人が、妊娠中に「ゆりかごむさしの面接」を受けた場合
(4)市内在住の生後約4ヶ月頃までの乳児がいる世帯で「こんにちは赤ちゃん訪問」を受けた方武蔵野市の子育て支援(4)乳幼児の遊び場と子育て相談場所の充実
武蔵野市には、2025年6月時点で9ヶ所の子育て広場があります。乳幼児を連れて遊ばせたり、子育てについて気軽に相談したりもできます。常備されているおもちゃで遊ぶだけではなく、イベントも定期的に開催されており、子どもと一緒に楽しめる施設です。
私も子どもと一緒に、出張動物園でひよこやうさぎの餌やり体験をしました。他にも、大きな模造紙に子どもたちが自由に絵の具を楽しむイベントなど、家ではチャレンジしにくい遊びを楽しませていただきました。
定期開催される「絵本の読み聞かせ」も親子で楽しめます。
武蔵野市の子育て支援(5)リフレッシュ目的でも使える一時保育サービス
武蔵野市内の一部の認可保育施設では、一時的に保育園で子どもを預かってくれる一時保育を実施しています。
通院や仕事等で子どもの保育ができないときだけではなく、子育てから離れてリフレッシュしたいときにも利用ができます。私自身も、一時保育を定期的に利用することで、自宅保育の不安や疲れを解消したり、夫と食事へ出かけたりしていました。また、自宅保育をしていると、子どもの発達状況に不安を感じることもあります。一時保育でお世話になっている保育士さんが一緒に子どもをみてくれるので、育児相談や子どもとの遊び方も教えてくださり、とても助けられました。
武蔵野市での子育て体験談
武蔵野市は子育てをしやすい街だと感じています。
武蔵野市で子育てをする魅力
武蔵野市で暮らして8年になりますが、自転車や電車でのお出かけはもちろん、バス路線も充実していて、移動に不便を感じたことはありません。子育て世帯が多いためか、外出先では子連れに対して周囲のサポートを感じることも多く、安心してお出かけができます。
また、武蔵野市には、子ども連れでも入りやすい飲食店が多く、外出先でも気軽に子どもと食事ができます。以前は必ず行き先を決めてから出かけていたのに、今ではその場でお店を探して入れるほど、子連れ外出がしやすい環境が整っていると実感します。さらに、オムツ替えや授乳スペースも商業施設や駅周辺にしっかり整備されており、小さな子ども連れでも安心です。
特に、吉祥寺駅周辺ではおしゃれなショップやカフェを楽しめますし、東急百貨店やコピス吉祥寺には子どもが遊べるスペースもあります。電車に乗って少し遠出すれば、ららぽーと立川立飛やIKEA立川、多摩動物公園などへアクセスできるため、家族でのお出かけ先にも困ることがないです。
武蔵野市の子育て環境
わが家は子どもとお出かけする際、主に公共交通機関を利用しています。武蔵野市内は、ベビーカーを利用しやすく移動の不安が少ないと感じます。
市内には公園も多く、小さい子向けの遊具がある公園からボール遊びができる広場まで、年齢に合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
また、JR線高架下にある中央高架下公園や、児童館などの室内遊技場は天気に関係なく楽しめます。私自身、雨の日はよく「桜堤児童館」や未就学児専用の室内遊び場「いこっと」に子どもを連れて行っていました。
吉祥寺駅周辺には「井の頭自然文化園」という動物園があり、近場で動物とふれ合える貴重なスポットです。市報では子ども向けのイベントも多数紹介されており、子どもたちにたくさんの体験をさせてあげることができます。
そんな武蔵野市で子育て中の方に特におすすめしたいスポットがあります。武蔵野市の子育て世帯におすすめスポット(1)コピス吉祥寺
コピス吉祥寺は、子ども向けの洋服・靴・雑貨などのお店はもちろん、本屋や大人向けの洋服・雑貨もそろっているので親子で買い物を楽しめる施設です。ゲームセンターや小さい子向けのプレイランドもあるので、退屈しません。
私のお気に入りは、本屋が入っているフロアです。絵本から専門書までそろっているので、見ているだけでも楽しめます。子どもたちが自分でお気に入りの本を選ぶ姿がとても可愛いです。
・施設名:コピス吉祥寺
・所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目11-5
・アクセス:JR中央本線・京王井の頭線 吉祥寺駅徒歩2分
・営業時間:10:00〜21:00武蔵野市の子育て世帯におすすめスポット(2)井の頭自然文化園
井の頭公園内にある動物園です。半日ほどで手軽に見て回れるサイズ感のため子どもとのお出かけにぴったり。子どもが大好きなリスやミーアキャットを何度も見て回っていました。
動物をモチーフにしたかわいいお弁当が買える売店や小さな遊園地スペースもありますよ。動物も乗り物も楽しめるスポットなので、わが家でもよく訪れています。日によっては、親子で楽しめるクイズラリーなどのイベントが開催されていることもありました。
施設名:井の頭自然文化園
所在地:東京都武蔵野市御殿山1-17-6
アクセス:JR中央本線・京王井の頭線 吉祥寺駅徒歩10分
営業時間:9:30〜17:00武蔵野市の子育て世帯におすすめスポット(3) 武蔵野プレイス
武蔵境駅すぐそばの「武蔵野プレイス」は、子育て世帯にとって心強い施設です。図書館やカフェ、市民活動スペースがひとつになった複合施設で、子どもと一緒に安心して過ごせる工夫がされています。
2階にある「おはなしのへや」は靴を脱いで入るスタイルで、ハイハイやよちよち歩きの子どもでも安全です。図書館内には絵本や児童書が豊富にそろっていて、わが家でも子どもが夢中で絵本を楽しんでいました。授乳室やおむつ替えスペースもあり、赤ちゃん連れでも快適に過ごせます。駅から近く、ベビーカーでのアクセスもスムーズです。雨の日やちょっとしたお出かけにもぴったりの、親子でほっとひと息つける場所です。
施設名:武蔵野プレイス
所在地:東京都武蔵野市境南町2-3-18
アクセス:JR中央線 武蔵境駅徒歩1分
営業時間:9:30~22:00
定休日:水曜(祝日にあたる場合は開館、翌日が休館)
武蔵野市の住まい事情
都心へのアクセスに優れ、豊かな自然と落ち着いた街並みが魅力の武蔵野市。実際に住むならば、家賃相場が気になります。
ここでは、武蔵野市の住まい事情を、近隣エリアである杉並区、中野区と比較しながら見ていきます。
子育て世帯が暮らしやすい2LDK・3K・3DKの家賃相場を比較すると以下のようになります。
東京都武蔵野市: 23.39万円
東京都杉並区: 21.95万円
東京都中野区: 24.91万円
武蔵野市の家賃相場は、杉並区や中野区と比較すると中間程度でした。武蔵野市は商業施設や公園といった子どもを連れていきやすい施設が充実しています。実際に暮らしていて、家賃相場が高いと感じることはありません。
武蔵野市の子育て世帯におすすめのエリア
子育て世帯におすすめしたい武蔵野市内のエリアを紹介します。
武蔵野市の子育て世帯におすすめのエリア(1)吉祥寺駅周辺
吉祥寺駅周辺は、「アトレ吉祥寺」や「キラリナ京王吉祥寺」などの商業施設が充実し、ショッピングやグルメを楽しめます。少し足を延ばせば、「井の頭恩賜公園」の豊かな緑が広がり、四季折々の美しい景色の中でリフレッシュすることができますよ。
公園の池にはスワンボート乗り場があり、子どもと一緒に楽しめます。わが家は、ボート乗り場横にある売店でおやつやランチを買ってベンチで食べることもあります。ちょっとしたピクニック気分を味わえるので、子どもたちも喜んでいます。
子どもを連れてのお出かけスポット探しに困らない吉祥寺駅周辺は、子育て世帯が特に暮らしやすいエリアと言えます。
武蔵野市の子育て世帯におすすめのエリア(2)武蔵境駅周辺
武蔵境駅周辺は、子育て世帯にとって暮らしやすい環境が整っています。駅前には「イトーヨーカドー」や「武蔵野赤十字病院」があり、買い物や急な体調不良の際も安心です。また、桜並木が美しい玉川上水が近くを流れ、散策やジョギングも楽しめます。
わが家は「武蔵野プレイス」のこどもライブラリーによく通っています。絵本を読んだり紙芝居を楽しんだりと親子でのんびり過ごせるお気に入りの場所です。近くの「境南ふれあい広場公園」には遊具や広場があり、夕方は子どもたちで賑わいます。ベビーカーでも移動しやすく、公共交通機関の利便性も高いおすすめのエリアです。
武蔵野市は、利便性と安心を両立させた子育てをしたい人にぴったりな街
武蔵野市は、都心へのアクセスに恵まれた利便性のよさ、井の頭恩賜公園をはじめとする豊かな自然が融合する街です。子育て世帯が暮らしやすい環境がそろっており、日々子どもの成長を身近に感じながら、家族みんなが快適に暮らすことができています。私は、子どもたちが公園でのびのびと遊ぶ時間や、感性を育む機会を大切にしたいという思いから武蔵野市での暮らしを選択しました。
子どもと共に成長していける環境を探している方は、ぜひ武蔵野市も候補に入れてみてはいかがでしょうか。
この記事では画像に一部PIXTA提供画像を使用しています。